椰子の実

夏ののどかな湖





夏ののどかなヨット

2017 / 08
大津京
Last Camera
Fuji Premium 400

場所は琵琶湖の大津京。
何だかのどかな写真になってるなぁと、出来上がった写真を見ていて思い浮かんだのが、あの「椰子の実」と云う曲だった。
湖岸を歩き始めたのは良いものの暑さで目が眩みそうになって、日差しをさえぎるものも何もない水際の、遠くまで続く様子を見てとてもあんな遠くまで行けないと早々に引き返してきた日、あの湖岸を歩いた日の薄曇りの空に照り返す熱波は写真の中にはほとんど閉じ込められていなかった。何だか今までの経験だとぎらぎらとした感じは自分としてはあまり上手く写真になってくれないところがある。
少し前にLast Cameraという自分で組み立てるプラモデルカメラを、ヴィレッジ・ヴァンガードのアウトレットで1300円くらいだったか、その安さにつられて買ってみた。この写真を撮った日はその後組み立てたこのカメラを試写してくる目的もあって、フィルムは27枚撮りとちょっとコンパクトなものを仕込んでいた。
だから湖岸の写真もたくさん撮ったわけでもなかったんだけど、何十年か振りに見る琵琶湖湖岸と普段撮ったことなんてまるでない水平線を前にして、もっとも琵琶湖は湖でこの辺りはわりと幅が狭いところだからなおのこと水平線と云っても対岸の様子が少しは見えてたりするんだけど、まぁそれはともかく、気分は大海の遥か彼方の水平線を望んでるというまさにそんな感じの、幾分浮ついたような気分で27枚あっという間に撮り終えた。
次の日にフォトハウスKに持ち込んで現像してもらい、出来上がったのを眺めてみれば、気分は浮き足立って写真を撮っていたのに、遠くに広がる見慣れない水平線もどきに舞い上がっていた反面、出来上がった写真はもう水際で撮る写真ってこういうのだろうという既視感に満ち溢れたものばかり、頭の中にある海岸線イメージのテンプレートに当てはめたような写真ばかりで、ブロドヴィッチ先生の言う、どこかで見たことがあると思うならシャッターを切るなという教えに真っ向から逆らってるような写真が勢ぞろいしていた。
結局この試し撮りの27枚は特に取り得もないような仕上がりで、ちょっとこれは、気がすむまで水際水平線写真に挑戦しないといけないような状態になってきたか。

琵琶湖に行ってみたのは、春の終わりごろにひいた八坂神社のリベンジおみくじの大吉に、吉方は東だと記されてあったのが切っ掛けで、正反対の方角だった嵯峨野の辺りに出かけてる場合じゃないと思ったからだった。一応湖岸に近そうな駅を探してJR東海道線の大津は見るからに湖岸からは遠くて、これはパス。あまり遠出するのも面倒なので湖西線の大津京か京阪の浜大津辺りが候補となり、どうも京阪は運賃が高そうなイメージがあったから、京都駅からはたったの二駅向こうという手軽さと嵯峨野に行くのと同じくらいの運賃でいけるという理由で大津京に決定した。湖西線はそのままずんずんと乗っていくと北小松という駅があり、ここは子供の頃に毎年夏になると遊びに来ていたところなので、こうなるとそのうち行ってみたいと思い始めているものの、グーグルマップで見てみても子供の頃に遊んだ水泳場とか湖岸の様子がまるで違っていてもうあの時の水辺がどこだったのか皆目分からなくなってる。



椰子の実 - 鮫島有美子

こういう曲。流転、漂泊、望郷の、立ち止まることも出来ずに時間の中へと流されていく、人の思い。終戦記念日前後に聴いてしまったせいか、聴いてるうちに何だか泣けてきた。




自分で組み立てるプラモデルカメラ。詳しくはまた今度書くとして、シャッターチャージも出来るような意外と本格的なカメラに仕上がるので、それなりに部品の多い組立作業になる。
光線漏れ発生用の裏蓋なんていうのがついていて、これが楽しい。この仕掛けだけでも一台持ってる価値があるかも。





スポンサーサイト