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知覚の地図Ⅲ かっこいいブーツ! 今年もお終い。

茫洋とした希望





彼方にある展望

コンセプトによる写真はそのコンセプトを理解すれば写真も分かりやすくなる。云うならばその写真の繰り出す答えは割り切れる。対し直感による写真はおそらく割り切れない。来年はちょっとそういう直感による写真を撮ってみたい。つまりは撮った本人にもそれが何なのか分からないような写真。どこかで見たような洒落た雰囲気のかっこいい写真をまねて撮るようなことは極力避けよう。そんなのを撮るくらいなら、誰も撮る気を起こさない、まるでちっともかっこよくない写真を撮るほうがずっとましだ。

少し前の記事を読み直していて、涼しくなったらブーツを買うというようなことを書いていたのを思い出した。実際にこの冬ブーツを買ったからブーツを履いてやろうという野望は夏の始まりの頃から持っていたということだ。
きっかけは雑誌というかムックで見たこの写真。おぉ、かっこいい。一歩間違うと路上生活者だけどもちろんそっち方向へはまるで踏み込んでいない。定型を嫌い、漂泊、流浪なんていうロマンチシズムとどこか通底しているところがある、なんていうとちょっと云いすぎか。どう見てもゴージャスという出で立ちでもなく、つげ義春の「貧困旅行記」なんていうのを愛読している、わたしの無産者的な感性ともひょっとしたら近いところがあるのかもしれない。
この写真が載っていたムックは「FASHION PORTRAIT LONDON」というタイトル。エイ出版社から出版されている。

かっこいいブーツ

まぁロンドンでブーツといえばパンク御用達のドクター・マーチンの8アイ・ブーツ辺りが代表格だろうし、これも最初見た時はそうだろうと思ったんだけど、よく見るとパンキッシュでもなくトレッキングシューズのブーツバージョンといったところか。ちょっと探してみたけどオールレザーのエロチックな質感のトレッキングシューズというのはあまり数多くもなく、しかもある程度のロングブーツでかっこいいとなるとほとんど見つからない。そんなこんなで目当てのブーツが見つからないまま、あまり費用をかけたくないということも相まって結局買ったのは一気に理想も下がって中国製の、レザーと表記にあるものの本当かどうか分からないようなドクター・マーチンもどきといった代物になってしまった。どんなものかためしに一度履いてみるという意味ならまぁこれでもいいか。それにしてもこの写真のブーツはどこのブランドのものなんだろう?
そっくりマーチンを履いて歩いてみると、これはまるで足首にギプスでもしているような感じで最初の日は普通にトラブルが出そうなかかととかじゃなく履き口の辺りが痛くなった。足首の部分がほとんど思うように曲がらないからしゃがむのも一苦労。履き口も足の動きにスムーズについてこないからこの痛さなんだろう。この手のブーツがこんなに不自由な履き心地だとは予想もしていなかったけど、何回か履いているうちに履き口の痛さはほとんど感じられなくなり、足のほうがブーツとはこういう感覚のものだから仕方ないとでも諦めてしまったような状態となった。最初のこのギプス的な感覚はなにも中国製偽物マーチンだからということでもなく、本来的にこの形の靴はこういうものなんだろうと思う。
でも決して履き心地がいいわけでもないのにやっぱりこの見た目は気を引かれる。足首辺りに現れる革のしわの入り具合がいつもフェティッシュな美しいものとして見えてくる。
それにしてもアマゾンにはマーチン・ブーツというカテゴリーで怪しい靴がいっぱい並んでいる。

ライトグレーのグレンチェックだけど似たようなツィードのチェスターコートも持っているし、胸に留める四角いバッジまでも手元にある。一夏探して迷彩のパーカーというか、これはコートの類になるのか、中に着ているものは似たものさえも見つけられなかったのが今のところ残念だがコート・オン・コートのような過剰感は何らかの形で身に纏いたい。ボロボロのジーンズは趣味じゃないのでこれはコーデとしてはあまり採用したくないといった感じで、ブーツを元に組み立てるファッションというスタイルになると思うけど、これが今年の冬の服装に関する関心事となっている。

年末になって身内に不幸があった。
気分的に結構まいってしまってしばらくブログから離れようかとも思ったけど、こういうことを続けるのも気晴らしになるかもと考え直して、とりあえずは続けてみることにした。もともと一月に一度なんていう更新頻度だし、休みながらだったとしても見た目は大して変わらないかもしれない。
ということでしばらくはたまにしか出て来られないかもしれないけど、来年もよろしく。
そして今年も一年ありがとう。



伝統と破壊が同居しせめぎ合うようなイギリスの文化は音楽だけじゃなくてファッションにおいても面白い。ことにメンズのファッションは基本が規範でありルールであるにもかかわらず、その不自由さをものともせずにみんな好き勝手に服を楽しんでいる様子がよく分かる、そんな写真が一杯掲載されている。
服装で自由になるって本当に難しいんだよ。


一応本物らしいドクター・マーチンの1460 8アイ・ブーツ。それにしても今回通販で靴を買ってみたけど、これは本当に冒険だった。レビューを参考にしようとも普段サイズで十分という人と大きいという人と小さいという人が入り乱れてまるで判断の材料にならない。まぁサイズ交換できる場合が多いとはいえ手続きは面倒だし、注文ボタンを押すにはちょっとした勢いが必要だった。当然試着後でも交換可能と表記されている靴を選ぶのがベストで、結果としてサイズがぴったり合うなら、アイテム数が桁外れに多い分、通販で靴を買うというのは結構ありかもしれない。





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