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【洋楽】 The Plateaux of Mirror - Harold Budd / Brian Eno

元ロキシー・ミュージックのブライアン・イーノが主催したアンビエント・シリーズの2作目にリリースされたアルバムです。邦題は以前は「鏡面界」というかっこいいのがついてたのに、今はこのタイトル止めてしまってるみたい。
現代音楽の作曲家でありピアニストでもあるハロルド・バッドとイーノのコラボ・アルバムの形を取ってます。
今音楽ジャンルのなかに「アンビエント」(日本語で云うと環境音楽)とあるのは、このシリーズが出てきたのがきっかけだったような記憶があります。

アンビエントは音楽の有り方を説明する言葉としては、今は随分と意味が拡散してしまってるけど、この頃はもうちょっと形のはっきりしたものだったように思います。
コンセプトの核はおそらくエリック・サティの「家具の音楽」。
環境のなかにただあるだけの音楽として、積極的に意識を集中して聴かないことを標榜してるような音楽で、実は考え方としては結構過激なんですよね。音楽を流しておいて「聴くな」と云ってるみたいなものだから。

☆ ☆ ☆

でもこのアンビエント・シリーズはそういうことを標榜していても、聴いてみれば実際は結構耳を掴みにくるようなところがあります。

特にこのアルバムのハロルド・バッドの弾くピアノは「無視できる音楽」というアンビエント・レーベルのコンセプトからは少し外れて、環境音楽的な空間の中にピアノ曲としても捉えられるような部分が多少は挟み込まれてるように聴こえてきます。
浮遊感があって霧が広がるみたいに空間に漂うその音がまた繊細で美しいとくるから、少なくともわたしはこれを環境音楽としては聴けないです。意識しなくても気がつけば普通に音楽を聴くように、耳を傾けて集中して聴いてます。

☆ ☆ ☆

この世界のどこにもない夢の中の場所を示すような地図を思わせるジャケット・デザインも、イメージ的に含むものが多くて、結構好きです。

Ambient 2: The Plateaux of MirrorAmbient 2: The Plateaux of Mirror
(2004/10/05)
Harold Budd & Brian Eno

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The Plateaux of Mirror - Harold Budd + Brian Eno


An arc of doves - Harold Budd + Brian Eno



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【洋楽】 Alice In Ultraland - Amorphous Androgynous

これを聴いた時に思い浮かべたのがビートルズの「リボルバー」でした。別に音がビートルズ風で、「リボルバー」に似てるわけじゃないんだけど、60年代後半のサイケデリックの血を引いているというか、当時「サージェントペッパー」の影響下に出てきたいろんなアルバムよりも正統的な遺伝子を受け継いで、21世紀になってその形質を発現しだした音楽という感じがします。
これほど混じり気無しにサイケデリックと見做せるようなものって、ひょっとしたら60年代にでも珍しいかもしれません。

Amorphous Androgynousの正体はUKのアンビエント・テクノ・ユニットである「The Future Sound Of London」というグループ。「Amorphous Androgynous」はこのグループが別名義で活動する時に使ってる名前です。
本体の「FSOL」はこれほどサイケデリックなものはリリースしてなかったんじゃないかと思います。最も全部聴いてるわけもないので正確にはわかりませんが。

方法的にはサンプリングを駆使するやり方で、これはかなり徹底してます。サンプリングによるサイケデリックって、「トゥモロー・ネヴァー・ノウズ」なんかを思い浮かべたりして、やはり「リボルバー」ってことに落ち着いていくのかな。
ゲストにキャプテン・ビーフハートの後期ギタリストGary Lucasとか、インドのミュージシャン、Baluji Shrivastavらが参加してます。


Alice in UltralandAlice in Ultraland
(2005/12/22)
Amorphous Androgynous

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Amorphous Androgynous-the Emptiness of Nothingness


The Amorphous Androgynous-In the Summertime of Consciousness



The world is full of plankton - Amorphous Androgynous


Indian Swing - Amorphous Androgynous

これがビートルズ風サイケデリックに聴こえるとすれば、単純にシタールを使ってるからなんでしょうか。


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【洋楽】 Since I Left You - The Avalanches

The Avalanchesはオーストラリア出身のDJが集まって作った音楽集団です。

非常に風変わりなアルバムで、マニアックに蒐集したいろんな年代のレコードなどから既存の900以上の音源をサンプリング、それをコラージュして、時間の彼方から届いてくるような音がいくつもの層になって複雑に重なり合ってる、不思議な音空間に仕立て上げてます。
あくまで既存音源を組み上げていくことに徹していて、ボーカルまでサンプリングのパッチワーク。
膨大な音源をコラージュしていくなんて云うと、小難しい実験音楽みたいなものを想像するかもしれないけど、クラブ・シーンで大好評だったという事実から分かるように、とても心地よくのれるダンス・ミュージックになってます。
断片的な音源を複雑に貼り合わせていくことで、こんなに破綻の無い音楽を作れるということはちょっとした驚異です。

一応リズムをキープしたり、各サンプリング音源のピッチを調整したりして曲らしい統一感は持たせてあるものの、それでもいろんな音の洪水、無秩序に晒されてしまうことになって、連続して聴いてると音源の一つ一つにこちらの感情が引きずり回されるような感じになる時があります。そういう時はちょっと疲れる。

Since I Left YouSince I Left You
(2004/11/01)
The Avalanches

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Since I Left You - The Avalanches

メランコリーと云うか、郷愁感に満ちて光り輝いてるような感じが好き。
PVの内容のために最初の部分がよく聴こえません。この曲の助走部分は割りと気に入ってるんだけどなぁ。
ちなみに反復されるボーカルは「Since I left you.I found the world so new」というフレーズ。

Two Hearts in 3/4 time - The Avalanches


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【洋楽】 Mirrored - Battles

MirroredMirrored
(2007/05/22)
Battles

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去年聴いてかなり面白かったCDです。全ての楽器がまるでリズムに奉仕するような感じの演奏。こういうのはポリリズムっていうのかな。さらに変拍子も駆使して全体に複雑で、でも複雑な割には音そのものはタイトに仕上げてる。ドラムが飛びぬけて上手いバンドという印象があります。
PVでもドラムが中心に居座ってるし、そのドラムからまるで旗でも立ててるように、異様に高くクラッシュ・シンバルが聳えてる。このシンバルの元に集まれ!とでも云ってるみたい。しかもあの位置でもきっちり叩いてるし。

ボーカルを使う場合でも言葉を意味よりも音として捉えるのを優先してるみたいで、こういう言葉の扱い方も面白いです。

Atlas (from the album Mirrored) - Battles

Tonto (from the album Mirrored) - Battles



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【洋楽】 NO NEW YORK

No New YorkNo New York
(2005/11/22)
Various Artists

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ブライアン・イーノがプロデュースした、70年代後半から80年代前後のニューヨーク・アンダーグラウンド・バンドのオムニバス・アルバム。
収録バンドはジェイムズ・チャンス&ザ・コントーションズ、ティーンエイジ・ジーザス&ザ・シャークス、マーズ、D.N.A.。
バンドサウンドとしても、尖がっていて単純にかっこいい。

no new york2
裏ジャケットのスキャン画像。

同時期のパンクが対社会的な動きを併せ持っていたのに較べると、こちらはほとんど全視線を音楽の方向に向けてます。
とは云うものの、新しい音楽の形を求めるのでもなく、むしろ逆に音楽的なものを剥ぎ取っていけば一体何が見えてくるのか、そう云う事のみに関心を持っていたような動き。
だから、まともに楽器を弾けなくても一向に構わなかった。「音楽」を演奏しないことがアプローチの方法とさえ云えた。

このアルバムを聴いてみると、ベースを含むリズム・パートさえ維持できていれば他はどうであろうと、「音楽」にはなるということに気づきます。それも曲芸的なドラミングとか関係なく、唯ひたすら反復するビートを維持できればそれでいい。

D.N.A.がまさにそんな感じで、イクエ・モリの反復ドラムにのせて、アルト・リンゼイの絶叫や、引っ掻き回すギターのノイズが炸裂してます。今聴いても十分破壊的。このアルバムで一番腰が引けてない。

James Chance and The Contortions - I Can't Stand Myself


DNA live