【邦画】 どろろ

どろろ(通常版)どろろ(通常版)
(2007/07/13)
柴咲コウ瑛太

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プロローグの後、オープニング曲に「Huun-Huur-Tu」の「Throat Singing」をフューチャーしたものを使って、異国風日本の雰囲気で始まります。
始まってすぐに、選曲の面白さにのめり込み気味になって観てました。だから最初は好意的です。

冒頭に出てくる仮面をかぶったダンサーも異界情緒満載。
妻夫木の百鬼丸は序盤、闇をはらんでるような雰囲気もそれなりにあってなかなか良い。
最初の大蜘蛛の化け物との戦いも、酷い酷いと云われてる割にはよく出来てると、好意的立場から出発してそのまま引き込まれて観てたんですが、それも中盤の土屋アンナの妖怪の話が終わる頃まででした。

この映画は土屋アンナの妖怪以降の魔物との戦いをダイジェストで見せるという信じがたい演出方法を取ってます。それを語るのが目的の映画なのに、その内容を要約で済ませてる。こんなの有り得ないです。
しかも出てくる魔物はCGIで作りこんだそれまでの妖怪から、まるで「○○戦隊」とでも云ったほうが相応しいような「なんたら怪人」レベルのものばかりになる。着ぐるみが関節部分をたるませながらどたどたと恥ずかしげも無く登場する。
登場順に撮影してるわけじゃないはずなのに、土屋アンナまでは凝った作りにしたらそこで予算が完全に無くなったと、まるでそんな事情が大文字で画面にでかでかと書き入れてあるような状態になってます。

☆ ☆ ☆

テーマは「許し」らしく、主人公二人とも、どろろ(柴咲コウ)は両親を殺した相手に、百鬼丸は自分の体を魔物に売り渡した相手に対して、復讐心の化身みたいになってるのが、最終的にその復讐心から解き放たれる物語です。

どろろは百鬼丸が親のかたきである醍醐景光(中井貴一)の息子と知った時点で、ものの見事に刀で百鬼丸の心臓を突き刺します。百鬼丸はその時はまだ魔物から心臓を取り戻していなかったのでその一撃でやられてしまうことは無かったものの、どろろはためらいも無く刀を突き立てた。これだけでもこの瞬間、どろろは既に百鬼丸を自分の側の人間と考えてることを止めてしまっています。
その少し後で、なにやら悩んだ挙句、百鬼丸に復讐の相手は自分の親だから百鬼丸には切れないだとか、自分は復讐を諦めるから百鬼丸も諦めろと説得にかかります。でも、構わないから切れと云われた相手に、逡巡を重ねて結局切れずじまいだったならまだしも、ほとんど身内のように共に行動していた百鬼丸に対してためらいも無く刀を突き刺しておきながら、その後でこんなことを云っても全然説得力がありません。どろろに百鬼丸を刺させた意図が本当に分からない。

上滑りする言葉の果てに「復讐を諦める」と言葉で云って、どろろの復讐は完了。
ちなみに百鬼丸のほうも醍醐景光との最後の戦いの後で、「恨みを捨てる」と言葉で云っておしまいでした。

その後も醍醐景光に魔物の親玉が憑依するような見せ場もあるんですが、百鬼丸との戦いの後では今一盛り上がりに欠けて、ちょっと蛇足っぽい感じです。

☆ ☆ ☆

柴咲コウの「どろろ」は熱演してるのは分かるんですが、「乱」でのピーター並みに泥臭くて恥ずかしい演技があって、でもこのぐらい過剰にやらないとやはり「柴咲コウ」から「どろろ」へシフトするのは難しいのかな。


どろろ トレーラー


監督 塩田明彦
公開 2007年


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