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【京都】MORRIS CAFEでひと休み

12日の水曜日、BALのジュンク堂へ本を漁りに行った折、BAL8階にあるMORRIS CAFEで休憩がてらランチを食べてきました。
BALというのは河原町の三条を少し下ったところにあるファッションビルのこと。京都に出来たのはおそらく70年代の頃だと思います。以前に美術手帳の60年代から70年代にかけてのバックナンバーを古書で集めてたことがあって、その時にその頃に出た美術手帳のニュース欄で京都にBALという新しいファッションビルが出来たという記事を読んだような記憶があるんですね。
80年代中期頃にデザイナーズブランドが興隆を極めていた時はここも全館デザイナーズブランドで占められてるような状態でした。でもデザイナーズブランドが下火になるにつれ色々と様相を変化させながら、今は少数のファッションブランドや雑貨店以外はジュンク堂書店と無印良品が各フロアの大半を占めるようなビルになってます。
わたしは本を買う時は大型書店だと京都駅前の百貨店プラッツに旭屋書店が入った頃からそこで買うことが多かったので、しばらく河原町辺りで本を買うことは無かったんですが、2007年にプラッツが閉店して以降、BALにジュンク堂が入ってからは本を買うのはほとんどここになってしまってます。河原町周辺は古書店も含めて駸々堂書店、京都書院、オーム社、海南堂など昔は結構本屋が多かったのに、今ではどこもかしこも潰れてしまって全滅状態、残ってる大型書店はこのBALのジュンク堂と以前は松竹座で今はムービックス京都の別館に入ってる紀伊国屋書店くらいといってもいいような状況になってます。文化都市を名乗るにはいささか情けない状態ですね。

ウサギが誘う街角

BALのジュンク堂は5階から8階の4フロアに、最近になって地下一階に増設されたコミック専門フロアをあわせて、BALの中では5階分を占有しています。
BALに来た時に何か食事をする場合は以前は大抵地下2階のMuji Mealだったんですが、ここはちょっと飽きてきて食事自体をBALで済ますって云うことはこの何年かはやってませんでした。
それで12日の水曜日、本棚眺めすぎて疲れてきたからなのか、お腹も減ってきたしちょっと休憩したくなって久しぶりにBALで何か食べようという気になりました。Mujiは飽きてるので今回はパス。8階最上階のジュンク堂のフロアにMORRIS CAFEという食事も出来るところがあるのでそこで休憩することにしました。

8階は美術書やアート関連の書籍が置いてあるフロア。5階の文庫なんかが置いてあるフロアと違ってここはそれほどお客さんが上がってきません。MORRIS CAFEはこういう割と静かなフロアの一角にあります。大きなガラス窓でジュンク堂から仕切られていて、外から眺めてるとアンティーク風のテーブルが空間を置いてゆったりと配置されている、お洒落で本屋に相応しいような広い静かな空間の店という感じ。

MORRIS CAFE 01

外からも写真を撮ってくれば良かったんですけど、すっかり忘れてました。これは店内に入って中から見渡したもの。ガラス窓の向こうに見えるのがジュンク堂8階の美術書のフロアです。
外に面した窓からの採光も良く、アンティークのテーブルは広々としてなかなか居心地がいいです。本屋にあるせいなのか広いテーブルは本を置くにも適してるようで、ちょっと図書館風に見えないこともないかな。

MORRIS CAFE 02

アンティーク家具で同じのが揃えられなかったということなのか、置いてあるものは統一されてません。外から見てる分にはそうも思わなかったんですけど、中で座ってから見渡してみるとちょっと雑然としてます。

ランチメニューにはパスタが他のサンドイッチなんかよりもそれだけの場所を取って大きく書いてあったのでこれがメインのランチだと思って注文してみることにしました。本日のパスタとして書いてあった2種類のうち、高菜とベーコンの和風というのを選択。パンとサラダとドリンクがついてるセットと、さらにそこへスープが追加されてるセットの2種類があって、わたしが選んだのはスープもついてるほうです。スープはクラムチャウダーなど3種類から選べてわたしはこの日はミネストローネを選択しました。
ドリンクはジャスミンティーとかお茶の系統もあったけど本を目の前にするような場所ではコーヒーっていうイメージがわたしにはあるので、ここは嗜好に沿ってコーヒーを注文してます。ジャスミンティーってトイレの芳香剤を思い浮かべるんですけどそういうのってわたしだけかな。


パスタランチ 01

一度に全部運んでくるんじゃなくて、まずサラダとパンから持ってくるんですね。パンは胡麻が練りこんである香ばしいもの、サラダは、これは何のドレッシングなのかなぁ。黄色い粒子感のあるものがかかってました。

パスタランチ 02

こういうのってちびちび食べながら次の料理がやってくるのを待つのか、そんなことお構いなしに食べ終えて次のものを手持ち無沙汰に待つのがいいのか良く分からないです。
今回はとりあえずちびちびと食べてみました。しばらくしたらスープが到着です。

スープの後はこちらが食べてる進行状況を見ているのか、パンを食べ終えた頃にメインのパスタがやってきました。

パスタランチ 03

やってきたパスタは見た目あまり分量はなさそうでしたけど食べてみると実際はそれなりに量はありました。高菜とベーコンのパスタとは云うものの、しめじとベーコンが味の中心になってるような感じ。高菜は味のアクセント的なものだった印象です。ベーコンは京都産と云うことらしくて、厚手に切ったものが入ってます。あっさり目の和風味でも、基本はそれなりに脂気のある料理なので割りと満腹感はありました。
パスタを食べ終わると最後にドリンク、コーヒーが運ばれてきます。本当はアイスコーヒーを頼んだんだけど、運ばれてきたのはホット・コーヒーでした。まぁどちらでもいいといえばいいのでここは運ばれてきたホット・コーヒーを大人しくを受け入れることにします。

美味しいコーヒー


写真に撮るほどものでもなかったかな(笑)
見た目は唯のコーヒーです。
でもこのコーヒー、これがまたちょっと予想外に美味しかったんですね。味はしっかり出てるし香りはいいし、薄味のコーヒーがアメリカンなら、これはアフリカンと云ったところです。
さらに苦味系のコーヒーで、わたしは酸味がきついコーヒーは苦手なので、この選択でも好みに一致してました。

これで料金は1180円でした。スープがつかないセットだと980円で、値段的にはまずは妥当なところでしょうか。わたしはレギュラーで注文しましたけど、パスタの量は追加料金で大盛りに出来るようでした。カフェの食事ってなんか中途半端なものが出てきそうな気もするので、きっちりと食事した感じで終えられたのは割と満足感を覚えて良かったです。

店の中には画集とか本も結構置いてあったので、そういうのを見ながらコーヒーで散々粘った後、MORRIS CAFEを後にします。

☆ ☆ ☆

その後ジュンク堂のなかをうろついていて、洋書のコーナーでアリスの特集をしてるのを発見。特集コーナーでは外国で発売されてるアリスの本を集めてました。

アリス特集

この写真の一番上の棚の中央、明るい水色のアリスは不思議の国と鏡の国の2冊が箱に入ったもので、ページを開いてみるとテニエルの挿絵がカラーで入ってるというものでした。これははっきり云って欲しいです。わたしが持ってるのは金子國義の挿絵になってる新潮文庫版。テニエルのは昔持ってたけど今はどこに云ってしまったか分からないという状態です。この2冊セットの箱入りは、箱に入ってるというのも良いんですけど、大きくて色のついた挿絵というのが値打ちありそうに思えました。

BALを出てからいつも行く中古CD、DVDショップを覗いてこようと、六角通りを烏丸の方向に西へ歩いてると、とある場所でこちらを窺うウサギと遭遇。アリスの本を欲しいなぁと思いながら眺めていた直後だったので、何だかわたしの周囲で不思議の国に通じる回路でも開き始めてるんだろうかと、そんな期待感がちょっとだけ生まれました。ウサギさん、どこかに連れて行ってくれないかなぁ。

不思議の国への入り口

☆ ☆ ☆

この日ジュンク堂で買った本はこれです。「憂鬱と官能を教えた学校」

難しそうな本


所々拾い読みしてみると、コードネームとかそのまま出てきて、なんか小難しいことが一杯書いてあります。講演というか講義録をそのまま本にしたような形で、書いてある文章も講壇の上で講師が話してるような話し口調で書いてあります。おそらく講義の時には実際に楽器でコードを鳴らして講義を進めていったんだろうと思いますけど、これは家にあるキーボードで一々音を確かめながら読んでいく必要があるのかな。というより買っては見たものの最後まで読めるかどうか自信がなくなってきました。

なぜこの本に興味が出たかというとポップミュージックの分析じゃなくて、ポップミュージックを通して「バークリー・メソッド」の正体を明らかにしていくって言う、ちょっとひねくれた発想が面白そうだったこともあるんですが、講義を行った一人、菊池成孔のCD、「記憶喪失学」を持ってるというのも大きな理由でした。

デッサンが狂ってるジャケット

若干デッサンが狂ってるような気がしないでもないけどジャケットの絵が良いですね。内容の方はそのうちブログで取り上げてみようかな。

☆ ☆ ☆

ということで、実は今日はわたしの誕生日。また一つ歳をとってしまった。
京都では5月15日は葵祭の日なんですね。わたしはこのお祭りが来るたびに歳を重ねてしまうわけで、最近は葵祭に対してはちょっと複雑な感情を抱いてます。




京都BAL


☆ ☆ ☆

最後まで読んでいただき、有難うございました。


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