【映画】サイレントヒル リべレーション3D 【写真】こわごわ猫写真 【音楽】The Main Attraction  Everyday

七月の半ば頃、若干湿度が落ちて過ごしやすい日が数日続いた時、今年の夏はいきなりの強烈な暑さで始まった体験があったせいで、あの暑さを過ぎるとこんな風に意外とすごしやすい夏になるんじゃないかと期待したものの、結局数日で湿度の高さは元通りの酷暑が戻ってきて、期待はむなしく虚空に霧散することとなりました。
云っても仕方がないこととはいえ、ことあるごとに「暑い」という言葉が口から漏れ出し、少し外を歩けばこの言葉が頭の中を埋め尽くしてしまうような状態。
夏の高くなった青空の下、コントラストのきつい影が落ちる、人通りが途絶えた街には、どこかで異界への扉が口を開けていそうで、そういう気配に満ちた場所を探してカメラ片手に歩き回ったりしてるんですけど、暑さのせいで気力が途切れるほうが早く、どうも思惑通りに行かない日を重ねています。
それと、夏の空って青く突き抜けるような空間にもくもくと雲が浮かぶ様相をイメージするんですけど、実際は大抵午後から、天気予報の言い方だと湿った空気で大気が不安定になって午後からは雷を伴うにわか雨が降るといった感じになるんだろうけど、陰鬱な雲が空を覆ってしまう日が多く、結局今年の夏も今のところ夏の空の写真を思うように撮れずにいたりします。イメージとしての夏は入道雲が生える青一色の空なんだけど、実際は結構うっとうしい空模様になる日も多いといった印象ですね。

そういえばこのところ何年も、ごくわずかの機会以外には映画館に足を運んだことがなく、そういう時間に当てていたものをカメラ持って街歩きをすることに費やしていたんですが、今年の夏の映画はちょっと視たいものがあって、久しぶりに映画館に足を運ぶことになりそうです。映画のことも書いていたブログなのに、映画館に行くのって去年のリドリー・スコット監督の「プロメテウス」以来のことになるんじゃないかなぁ。今は写真のことしか書かなくなったけど、一応映画のブログでもあるので、こういう状況になったことはわれながら信じがたいというほかないです。
以前のように小説なんかも面白そうと思うと買ったりするんですけど、読まないままに積んでおくほうが多くなってきてるし、ひょっとしたらもう自分は「物語」を必要としていないんじゃないかって思うこともあったりします。「物語」を必要としなくなったことにどんな意味合いがあるのかは自分でもよく分からないですけど、ちょっと考えてみるのも意味があるかもしれないかな。

それはともかく今年の夏に劇場で見ようと思ったのは「サイレントヒル」の続編と「スタートレック」の続編。両方とも前作を見ていて気に入った映画でした。「スタートレック」のほうはレナード・ニモイなどが出ていた元のTVシリーズは見ていたことはあったけど、それほどのめりこんだ訳でもなく、宇宙空間の冒険の話なのに予算の都合だろうけど宇宙空間はほとんど出てこなくて宇宙船内で話が進んでいくどことなく室内劇のような印象がこちらの期待に全然そぐわなかった物語でした。だから生粋のトレッキーというわけでもなかったんだけど、基本的に宇宙空間を巨大な宇宙船が飛びまわってるような映画が好きなので、しかも意外とそういうストレートな宇宙映画って最近はあまり見ないような気がするし、映画版のスタートレックは室内劇に終始するようなものでもないから結構好みに近い映画になってる可能性が高くて、まるで昔からのトレッキーであったかのごとく胸を高鳴らせています。
「サイレントヒル」のほうはゲームのほうの第一作からのファン。といっても追っかけていたのは「4」まででゲームのプラットフォームを変えたり、第一作のリメイクなんていうのを始めた頃から、ほとんど追いかけなくなってます。なんだか聞くところによるとゲームのほうはもうアメリカ人の手に渡って開発に日本人は関わっていないということらしいので、新作が出ても大したことないんだろうなぁって云う印象のほうが強いです。

映画は「スタートレック」のほうは8月の下旬頃からの公開でもうちょっと先のことになるようだけど、「サイレントヒル」のほうはすでにロードショーが始まってそれなりに日にちが過ぎていて、こちらのほうはこれを書いている時点で見ることが出来ました。

見た印象は、一言期待はずれ。好きなゲームの映画化だから贔屓目に見たいけどやっぱり期待はずれ。
一応鉄錆と金網の世界の地獄巡りをまた体験してるんだとわくわくしながら見られるし、サイレントヒルに踏み込むまでの謎めいた進み具合はそんなに酷くはないものの、それ以降のシナリオがいけない。なんだかどうもご都合主義で成立してるようで、その場その場はなんとなく納得してみていけるんだけど、あとで思い返してみると意識に引っかかってくるところも数少なく薄い印象でとどまるような映画でした。しかもその場で思いついたことを繋いで物語にしてるような立体感のない映画に、起伏がないからこその演出なのか、大きな音で驚かせてくるところが随所にあります。わたしは大きな音で驚かすホラー映画の演出って、いちいち気分がはぐらかされるのであまり好きじゃないです。

せっかく異様な異界に舞台を移しても、とにかく適当な設定で節目節目の危機を回避していくものだから、あれよあれよという間に勝手に話が解決して目の前を流れ去って行く感じ。これからいったいどうなっていくんだろうとはらはらすることもなく、憎悪の主アレッサとへザーがどうしてあの形で一体化したのかなんていうことの説明もないまま、あの形で合体したんだからそういうものなんだろうと気分だけで突っ走り、その後おそらく観客の頭の中に「?」マークを大量に発生させた状態で、主人公のへザーなんかそっちのけにしてモンスター同士のバトルが始まり、気がつけばそれが映画のクライマックスだったらしく、バトルが終わると程なく映画そのものもエンディングを迎えることになってました。
またサイレントヒルでこれこそが特徴というような薄気味の悪さもモンスター方面ではどちらかと言うとヘルレイザー的でサイレントヒルっぽさとは若干ずれてるようなところもあり、この淡白で気分的なシナリオとも相まって基本的にゲームに対する愛情がない人が作ったんじゃないかなぁという思いが強いです。

どうやらアメリカでも不入りで噂ではこれ以降の続編の企画は打ち切りになったそうだけど、そんな噂も納得できるくらいもうちょっと何とかならなかったのかなという思いだけが残る映画でした。原作のゲームはどこかフランシス・ベーコンの幻視にも回路が開いているような幻覚的でいい素材なので、これで終わらせるのはちょっともったいないです。
一作目はクリストフ・ガンズ監督で監督自身がこのゲームのファンだったということもあって、それなりによく出来ていたから、この映画もガンズ監督でもう一度作って欲しいなぁ。霧に沈むサイレントヒルと、そこを侵食してくる瘴気に満ちた鉄錆と金網の世界を気が滅入るほどに思う存分堪能させて欲しい。

まぁそれでも廃墟的なイメージを引きずった異様なイメージが横溢する世界なので、そういうのが大好きな者としては、良かったところも一応書いておくと、異界の病院で登場するナースのシーン、ゲームでもサイレントヒルの病院はまたあそこに入るのかと躊躇わせるくらい気味の悪さで突出していた場所だったけど、そういうひときわ不気味な病院のシーンに出てくるナース型のモンスターはこの映画でも結構よく出来てました。音に反応して攻撃してくるモンスターなんですけど、凶器を振り下ろす時の「あんあん」云ってる声が妙に可愛らしかったりしてちょっと異様なイメージに仕上がってます。音がしなくなると様々なポーズでその場で固まってしまう演出は演じてる人には過酷だっただろうなぁと。のけぞって静止してるナースでピクピク動いてる人がいました。

一つ後で知って吃驚したのがマルコム・マクダウェルが出ていたこと。映画の途中では気がつきませんでした。



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ということで、久しぶりに映画のことでちょっとだけお茶を濁してはみたものの、夏真っ盛り、酷暑真っ盛りの中であまり言葉を連ねる気にもならなくて、予告、というほど大層なものでもなかったけど今回は猫写真の一部披露へと展開することとなります。前回まで続けていた大川のお話は桜ノ宮から北側のことはどうも書きあぐねるというか、気が滅入ってくるところがあって、写真だけ載せるような形になるかも。

猫に関してはこの前も書いたように、一切飼ったことがないということもあって、面と向かっても何をしたら良いのかまるで見当もつきません。どう撫でると猫が喜ぶのか、撫で方さえも知らない。飼ってる人だとそれなりにあしらえるんだろうけど、わたしの場合は何をして良いのか分からずにただその場でカメラ持ったまま固まるだけ。猫に逃げられないように近づく算段も出来ないです。
だから、猫がいて出会い頭で逃げなかった場合はカメラを構えるんですけど、気分に余裕がないものだから、いい表情を狙おうなんていうこともなく、ただ猫が写ってるというだけの写真になりがちだったりします。

でも、飼ってる猫の写真のように生活の中で見せる仕草や表情を寄って撮れないことへの開き直りというわけでもないんだけど、最近は野良猫の写真の場合は特に寄って撮る必要もないんじゃないかなんていうことも考えます。むしろ環境の中にいる猫っていうイメージのほうが野良猫には似つかわしいんじゃないかって。被写体の猫とその猫がいる環境の関係性で成立させた写真のほうが面白いと思うんですけど、どうかなぁ。


藤森神社の猫01




藤森神社の猫02


暑中見舞いの猫2枚。下のほうは暑中見舞いの写真を撮った時、別に撮った写真です。さらに近づいていくとさすがにこちらの気配に気づいて一度顔を上げてこちらを見たんですけど、見ただけでそのまままた居眠り状態に突入してました。
上のほうはまた別の日。毛繕いしてる途中で、妙な表情をしたときに撮ったものです。



帝国ホテルの猫02

帝国ホテルにいた黒猫の写真を撮った後、暫くしたらもう一匹現れて横に並びました。仲良しなのか?
構図は階段が強調される縦構図のほうが良かったかな。




人懐っこい猫


祇園の某所にいる無茶がつくほど人懐っこい猫。結構有名というか知ってる人が多い猫です。
逃げるどころかちょっとしゃがんだだけでこちら向けて一直線に近づいてきたのであわてて撮った一枚です。どれだけ人懐っこいかと言うと、座っていたらこの猫、全然遠慮なしにひざの上に乗ってきます。
皆が皆いい人ばかりじゃないんだし、もうちょっと警戒心があったほうが良いんじゃないかと思うくらいです。


目ざとい!


これ、東福寺の鴨川にかかる橋のかなり高いところから撮ったんだけど、見事にこちらの気配を嗅ぎ取られてしまいました。こんなに離れてるから気づかれないだろうと思っていたのに、カメラ構えたらきっちりこちらを向いてる状態に。



哲学の道の猫01

哲学の道の若王子側の終点辺りにいる野良猫。いつも数匹の野良猫がいて近所の人なのか世話してる人がいます。基本的に人が途絶えることのない道なので、しかもちやほやする観光客がほとんどだったりするから、まるで人を下僕だとでも思ってるんじゃないかというくらい、人の存在なんかまるで気にしていない風の野良猫ばかり。いるときを狙っていかないと出会えないなんていう感じじゃなく、いつ行ってもここの野良猫には出会えるんじゃないかな。
ちなみにこの猫、カメラを向けてるこちらには見向きもせずにどこを見つめてるかと言うと、餌を与えてる人のほうだったりします。





難波の路地にて


難波の飲食店の裏通りで、子供連れの猫。同じく通りすがりの人がちょっと相手になってました。





CONTAX TVS2
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The Main Attraction - Everyday


アヴァランチーズのサンプリング音源だけで作った奇跡的な出来の曲「Since I Left You」でボーカルパートとしてサンプリングされていた元曲。アヴァランチーズのほうを聴いていて本当にこのボーカルもサンプリングなのかと、そのあまりの馴染みのよさに疑っていたけど、サンプリング元を紹介したサイトを見てみると本当に元ネタがありました。

おそらく現在ではアヴァランチーズの曲の元ネタの一つという扱いでしか話題に上らないバンド。
でも聴いてみると60年代のちょっとソフトなロックという雰囲気一杯の曲で、女性ボーカルも凄い綺麗でかっこいい声だし、曲調も凝っていてこれもかっこいい。そんな洒落た曲なのになぜかほとんど知られないままに終わったようで、曲の出来から行くとちょっと信じられないくらい不遇の扱いを受けてるって云う感じがします。




ちなみにこれがアヴァランチーズのサンプリング音源だけで出来てる「Since I Left You」
The Main Attractionの曲は若干ピッチを上げた形でこの中のボーカルパートとして使われています。










Since I Left YouSince I Left You
(2004/07/13)
Avalanches

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The Main Attractionのほうは2011年ころにCDが出た様子なんだけど、跡形もなく消えてしまってるという感じ。レコードのほうも出てきたとしてもマニアックな掘り出し物扱いじゃないかな。
でも試しにアマゾンで検索してみたら、ここにリンクは貼れなかったけど、この曲が入ってるアルバム「And Now the Main Attraction」がダウンロードという形で販売されてました。





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ちょっと体調を崩してるので、夏休みをかねて、ブログを暫くお休みします。
今回はコメント欄も閉じておきます。



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【写真】冬枯れの雨の日に、大川沿いを散策する~ 帝国ホテルー設えられた空間。 【音楽】雨の歌

最近モスバーガーのライスバーガーに若干はまり気味。
きっかけはこの一連の大川の撮影よりはかなり後のことで、梅雨に入るかどうかって云う頃、中書島で写真を撮っていた時のことでした。ちょっと小腹がすいてきて、手頃なところで何か食べたいなと思いながら、大手筋商店街までやってきた時にはいってみたのがこのモスバーガーでした。せっかく伏見辺りに来てるんだから、この辺にゆかりのものでも食べればいいんだけど、どうもわたしは初見の食べ物屋に入るのが苦手で、知ってる店をみつければ慣れてる方がいいとばかりに、そちらに入ることがほとんどだったりします。
おまけに観光地としては龍馬の寺田屋がある街、産物としては伏見の名水を使った酒蔵が一際目立つ街であるせいなのか食べ物のほうはどういう食べ物が特産なのかよく知らないというところもありました。

モスバーガーは入ったことはなかったけど、この時は大手筋の商店街を歩いていて幾分入り慣れてるハンバーガーショップを見つけたということで入ってみることにしました。最初に入ったときは普通のハンバーガーを注文したんですが、でも食べながらトレーの上に敷いてあった広告に掲載されてるライスバーガーを見てるうちになんだかおいしそうと思い出して、次にきたときはこれを食べてみようと思いました。
そして次回写真撮りに中書島にやってきた時にその思いつきに従ってライスバーガーを注文してみたというわけです。

どうも以前にテイクアウトのものでこの類のものを食べたようなあやふやな記憶があったんだけど、その時はそれほど美味しいものとは思わなかったのに、海鮮かき揚げが挟み込んであるのを頼んだこのライスバーガーは、以前ソースでべたべたのハンバーグを挟んであったものに比べるとはるかにご飯とマッチした食感なっているようでした。
云ってみるならばかき揚げが入ってる焼きおにぎりって云う感じ。かき揚げはあっさりした塩だれがかかっていて美味しかったです。

それ以降たとえばフォトハウスKで現像が仕上がるのを待っている間の一時間とか、フォトハウスKは三条河原町だけど四条河原町の高島屋辺りまで下ってきて高島屋の近くにあるモスバーガーでこのかき揚げ焼きおにぎりを食べることが多くなってます。
高島屋近くのモスバーガーは店内に始終ビートルズが流れていて、これもポイントが高いです。

ただトレイにのっていたライスバーガーの広告はハンバーガーは若者だけの食べ物じゃない、シニアのかたにぴったりのハンバーガーです!のような薦め方で、いつの時代にも代わり映えしない年寄りの固定的なイメージがあるんだなぁと思ったりしました。


さて、海鮮かき揚げライスバーガーで助走をつけて書き始めたものの、本題に入る最初からこういうことを云ってしまうのもどうかと思うんだけど、今こうやって書き出してみてちょっと困ってます。
何を困ってるのかと云うと、さすがに連続して書いていると大川のことについてあまり書くことがなくなってきたということ。別に大川の専門家でもないし、大川のほとりに立った理由といっても、ただ雨の日の遠くがかすむ情景を撮りたいと思って思いつきで天満橋で降りただけのこと。大川がどうのこうのって、天満橋で降りた時点でここが桜の名所だということさえ知らなかったくらいだから、専門家どころか大阪の人ほどにも知識はなくて、書きながら調べたことをこうやって書き続けているうちに、仕入れたことは大半書いてしまうこととなりました。

この一連の撮影で撮った写真はまだあって、記事としては最終的に淀川河川敷に出るところまで、桜ノ宮駅から上流の桜ノ宮アンダーワールドと毛馬閘門、淀川河川敷公園毛馬地区と、後二回くらいは予定してるんですけど、そのうちほとんど言葉を費やさずに写真並べるだけの展開になっていきそうです。

とまぁ先のことを危惧していても仕方ないところもあるので、気を取り直して今回のお話に入ることにします。
この前に記事に書いたようにJR環状線の桜ノ宮駅を行動の起点にしてからは上流の様子を探りに行く一方で、駅周辺の写真や対岸に渡って少し下流に下ったところにある帝国ホテルのアメニティ・パークなんかをうろついて写真を撮っていました。
4回目に来た時のフィルムで奔走した日、帝国ホテルの傍らを通り過ぎて、なんだか一杯写真撮れるところがありそうと思ってから、フィルムの残りを十分に確保しては源八橋を渡って帝国ホテルの周辺へ様子伺いにやってくることになりました。

大阪アメニティパーク(OAP)は、場所的には対岸を歩いていて死の島のようだと思った場所の北側。死の島のようだと思ったのは京阪国道をはさんで建っている造幣局の元応接所、大阪で現存する洋館のうちでは最古のものらしい泉布観だったんですが、この辺を歩いた時は補修工事中だったその泉布観を取り囲む木立を抜けた北側から、桜ノ宮駅へと向かう源八橋までの大川右岸一帯となります。上で帝国ホテルのアメニティパークと書いているけれど、調べてみると実際は三菱が関連している地所のようで、三菱金属大阪精錬所跡地を再開発した場所とありました。大川というウォーターフロントの利点を生かした再開発のようで、わたしが来てみた印象では帝国ホテルの庭園にしかみえなかったものの、帝国ホテルは大阪アメニティパークを代表する建築物の一つに過ぎなくて、帝国ホテルの一部だと思っていたOAPタワーなどとともにこの一角を構成しているような感じになっています。



帝国ホテル1




帝国ホテル前遊歩道1




帝国ホテル3




帝国ホテル4




帝国ホテル前遊歩道2





帝国ホテル5




ひまわり





帝国ホテルの一角。放射状に突き出ているポールがなに気にかっこよかった部分で、撮ろうと思ったときは鳩が一杯止まっていたんですけど、シャッターを切った時点でこの数に。もっともこのくらいの数の鳩のほうがかっこよかったかなと。アンチ・ドラマチックな瞬間を捉える感覚が冴え渡ってるというか、こっちのほうが鳩が一杯とまってるよりもかっこいいじゃないかと思い出すと、むしろわたしがシャッターチャンスと思ったものは実はシャッターチャンスでもなんでもなくて、そのわたしの中途半端な感覚をはずすことで本来的もっと適切な瞬間にシャッターを切ってるんじゃないかと思うほどであります。

帝国ホテル前の広場から源八橋へ向かう間にある遊歩道。植わっている木々はこのときは知らなかったけど、大半は桜です。結局この地域に撮影に行っていた締めとなった桜の満開の時、このあたり一面薄桃色の霞のような色合いに包まれることになってました。
左手側に帝国ホテルの建物が並んでいて、その建物の隙間から差し込んだ日の光が遊歩道の桜の並木に落ちていた場所。
左から右にかけて光の帯が差し込んでいたんだけど、写真は帯状に立体感を持った光を上手く乗せることができなかった感じです。光に浮き上がってる右端の一本か光を一番まとっている左端の一本に限定したほうがよかったかも。



帝国ホテルと隣接して建っているOAPタワーの間の空間です。二つの建物は低階層の部分で繋がっていて、その繋がっている部分を横断する広場のようになった場所。名前がついていて確か花の広場だったかな。そういえば花壇風になった置物がちりばめられていました。花壇以外にも円形の広場になった周囲には若干店舗が並んでいたりして、そういう商用施設を傍らに並べながら、広場は帝国ホテルの表通りとこの大川沿いのアメニティパークを繋ぐ形に広がっていきます。向こうに見えているのが大川。ウォーターフロントの正面玄関らしく、遊覧船ひまわりの発着場が展開している場所でもあります。

結婚式関連の何かをやってる店かな。

写真を撮る時、縦構図にしようか横構図にしようか結構迷うことがあります。基本的には広がりを見せる時は横構図、奥行きを見せる時は縦構図、被写体を強調するには縦構図、全体の雰囲気を撮るには横構図なんていうような図式が成り立つんですけど、写真の教科書に書いてあるようなそんなのに従ってると、誰か他人の目で眺めてるような公式どおりの写真になりがちであまり面白くないです。で、いつも迷ってしまう。ここは公式どおりだと横構図で撮るのが相応しいんだけどあえて縦構図で撮ってみようなんていうことを考えたりします。余計なことを考えてるとバランスの悪い写真しか撮れないことが多いですけど、そういうバランスの悪さを積みかさねていくことで何か目新しいものでも発見できないかなんていうことも時折考えたりすることもあります。
この写真は外国のホラー小説のペイパーバックの背表紙にでもありそうなイメージといったものが頭の中にありました。そういえば写真集なんかを眺めてると普通のページの形に収まりやすい縦構図の写真というのが結構多いように思います。そういう意味ではたとえば横構図が映画的だとするなら縦構図は書物的ともいえるかもしれないです。
見返してみると自分としては思いのほか縦構図でも撮ってます。この共時的で物語性の希薄なフレームが結構好きなのかも。

表通りと大川を繋ぐ広場の一角。まるでどこか外国の街角といった風情にしつらえられていた空間。

水上ボートが停泊していたアメニティパークの発着場。大川に写真撮りに来て結局川の様子はほとんど撮らずに終わった、その数少ない川が写っている写真のひとつです。




パークの猫




大阪アメニティパークにいた黒猫。ピントが合ってないのか手振れなのか、こっちを向くまで待ってシャッター切ったのに、まるでどちらを向いてるのか分からない、なんだか恐る恐る撮ってるのが丸分かりの写真です。
猫って被写体にすると写真の価値をとにかく掻っ攫っていくところがあるから、カメラを向ける対象としては禁じ手に近い扱いにしたほうがいいように思うこともあるけど、街中で野良猫に出会うとやっぱりカメラを向けてしまいます。
でも自慢じゃないけどわたしは今までペットといえば文鳥とインコくらいしか飼ったことがなくて、猫の生態や仕草のサインなど何一つ理解できず、街角でいきなり出会った野良猫にカメラを向けるのはいいにしても、そのあとどうしていいかわからなくなってそこから近寄ることもできずに固まってしまうんですよね。初手で逃げなかった猫もこっちの緊張感が伝わるのか、なんだこいつ、一緒に遊ぶんじゃないのか?とでも言いたげにいぶかしそうに眺めてくるし。
そのうちちっとも寄れないこわごわ猫写真特集でもやってみようかな。



☆ ☆ ☆


フィルムで奔走した日、初めてこの帝国ホテルの傍らを通り過ぎた時になんだか写真に撮れそうなところが一杯ありそうと思ったのは、この前の記事に書いたとおりでした。そういう印象だったから、それ以後桜ノ宮駅で降りてからもとにかくこの辺りに出向いてみようと、結構頻繁にアメニティパーク内を歩くようにしてみたんですけど、実は訪問する回数が増えるにつれて、実際のところ最初に思ったほど写真撮りたくなるような場所でもないなぁという感想に落ち着いていくことになります。
一つには中心となる建築物の二つが帝国ホテルと下のほうの3~4階を除いて大半がビジネス用途のビルだったOAPタワーという具合に、パークと名前がついているものの会場全部が総出で遊びの空間を作り上げてるわけでもなくて、むしろビジネスオフィスとホテル中心の、遊びで寄るような場所ではなかったということ。パーク内には他にもそびえたつ高層建築があったけど、これも住居棟ということで一般的な空間とは性質が違う場所でした。

帝国ホテル内部といいビジネスのオフィスが並んでるタワーの上層階といい、もちろん住居が入った高層建築も、用もないのにうろつくのは気が引ける場所だったし、実際にカメラ片手にうろつきまわっていたら不審者としてつかまる可能性だってかなり高いんじゃないかと思わせる空間ばかりでした。
一方商用施設のある階も大して活気があるわけでもなく、地下二階分ほどで展開しているレストラン街も日が昇っているうちは大半が準備中の札をかけていて、レストラン街そのものがまるで「ゾンビ」の舞台となったスーパーマーケットのように閑散としていました。開いていたところだと、マクドナルドと、自家製のパンとちょっとした軽食を食べられるカフェのような店が目に付くだけ。ここまで来てマクドナルドに入るのもばかげてるので、この辺りを歩き回ってたときはこの大川に面したカフェでパスタを食べたりしたんですけど、そのうち大川の眺めも飽きてくることとなりました。

もう一つはこのアメニティパーク全体が、一般的に開放されている空間限定という話ではあるけど、訪問してるうちにどうも紛い物くさいものにしか見えなくなってきたということもありました。
大川沿いの庭園も花の広場を中心にした建築物内部の空間も、どこかヨーロッパの街にでもありそうな、煉瓦壁の一角に街路灯が点っているような空間演出の場所があったりするんだけど、おそらく本当の煉瓦積みで造ってるわけでもなさそうで、それ風に設えてあるだけといった印象がつよく、まるで映画のセットのような感触になっている場所がほとんどでした。結果として洒落てるように作ってるんだろうけどなんだか薄っぺらくて、シャッターを切ろうとする指先まで力が入らなかったりすることが多かったです。

こんな感じでアメニティパークでは写真撮ってはいたけど、向えばすぐにどこかの会社のオフィスにぶつかって、来る前に思っていたような夢中になる要素も意外と探し当てることが出来ずに、全体を覆う綺麗に演出された映画のセットのような光景はそのうちあまり興味を引かなくなって、大体その頃には源八橋周辺でも気がすむまで写真撮ったりしていたから、興味の矛先は大川のさらに先には何があるのかといったことにシフトしていくことになりました。


ということで、書くことがないという危機的な状況を視界の片隅に入れながらも、大川行は紛い物空間に見えた帝国ホテルを予想外に早く離脱して、さらに上流へと続いていくこととなります。
大川は桜ノ宮駅を越えると様相を一変させるんですが、アンダーワールドなんて勝手に命名したけど、さてどんな相貌へと変化していくかは次回へのお楽しみということで、ちょっと興味を引くものを残して今回のお話はお終いとします。


最後に源八橋のメタセコイアの写真を前回に続いてもう一枚。こっちのメタセコイアも縦ラインの複雑なリズムはそれなりに崩さないままにごちゃごちゃと混沌として、結構気に入ったイメージで撮れました。
うん、なかなかかっこいい♪


桜ノ宮上流左岸1メタセコイア





Leotax F +Ernst Leitz Summitar 50mm/f2
Olympus μ Zoom 105



☆ ☆ ☆



The Beatles Rain




さて、音楽はどうしようかと、梅雨時だから単純に雨の歌でもいいかなぁと思って何かしっとりしたジャズ・ボーカルのものでもと物色していたんだけど、冒頭で書いたようにこのところ高島屋横のモスバーガーでビートルズのシャワーを浴びてるから、ここは一つビートルズで行ってみようかと思いついて、この選曲となりました。
タイトルは雨そのものの「Rain」
曲はインド系が入って、実はビートルズの音楽の中でインドっぽいのだけが苦手だったりするからそんなに夢中になった曲でもないんだけど。
曲の製作はちょうど「リボルバー」の辺り。曲調も「リボルバー」に入っていても全然違和感のない、タイトでスタイリッシュなサイケデリックといった感じの曲調となっています。
でもなぜか実際はシングル「Paperback Writer」のB面で発売されただけで「リボルバー」には収録されませんでした。別のアルバムだったけどアルバムに収められたのはずっと後のことになります。

音楽的には初期もの以外だと、この「リボルバー」の辺りの、低彩度でハイコントラストの写真のような音、しかもスタイリッシュな中にむき出しのサイケデリックが裸で突っ立てるような感触のあるものが好き。これ以降のまるでツァイスのレンズで濃厚な色彩に撮ったあと、フォトショップで加工しまくった痕跡が目立つような、妙に凝った音楽、ファッションも音同様にいろいろと装飾的なものへと変化して行った頃のサウンドは好き嫌いで云うと、嫌いじゃないけどあまり好みでもなくて、バンドサウンドに回帰しようとしたホワイトアルバムでまたちょっと夢中になるまで、音楽的な意義は認識するものの、若干醒めた視線が入ってきたりします。

この曲は先に書いたようにインドっぽいところが個人的にはいまひとつなんだけど、ベースがかっこいいです。特にこの曲はポールのベースの特徴が出てる感じがします。高音域を極めて効果的に使って独特のドライブ感を作り出しながら、うねるようにほとんどメロディーライン的なものをベースで弾いたのは、こういう音楽分野ではポール・マッカートニーが最初だったんじゃないかと思うけど、思えば私がビートルズに夢中だった要素はソング・ライティングの抜群のセンスの良さと同じくらいこのベースの際立ったかっこよさにありました。今のベースの弾き方のある部分は確実にこのタイプが発展していったものだと思ってます。
それとドラム。聞くところによるとリンゴ・スターはこの曲のドラムを自己ベストとしてるんですね。わたしはこの頃のリンゴのドラムだと「Tomorrow never knows」の催眠術のようなドラミングが好きなんだけど、この辺の評価の違いが興味深かったりします。

ファッション的にもこの「リボルバー」の頃のビートルズが一番好き。マッシュルームカットも板についてきたし、タートルセーターに黒っぽいジャケットって云うのが無闇にかっこいいです。ストイックでスタイリッシュで音楽のイメージともぴったり。
小ぶりのボストンのサングラスもかっこいい。実はこの頃のビートルズのサングラスがかっこよかったので、色はリンゴのかけていたブルーで形はポールのボストンというのを作って今でも持ってます。写真撮るようになってサングラスはかけられなくなったけど、ボストンの眼鏡はまたちょっとかけてみたくなりました。




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【写真】冬枯れの雨の日に、大川沿いを散策する。桜ノ宮ー源八橋 / コピー・ライカ機 Leotax F について 【音楽】 No Problem

あれからもう一年と、早いものでフジフィルム主催の誰でも参加できる写真展覧会の応募期限が近づいてきたということで、今年もまた参加してみることにして、とはいうもののどの写真にしようか迷い、期限ギリギリまで粘ったあげく、半ばなんでもいいやと追い立てられるような形で先日出してきました。去年は普通に郵送で送ったんですが、今年はフォトハウスKのほうから出してもらうことにして、フォトハウスKのほうで提出する写真の引き伸ばしを頼むと展覧会の応募台紙、これに貼った写真が台紙ごと会場に飾られることになって、台紙の代金は参加費もかねているんですが、これが元は500円のところを300円とちょっと値引きしてくれた上に、店のほうから一括して応募、会期終了後の写真の返還も引き受けてくれるそうなので、この形で頼むことにしました。
去年と同じ特定のテーマなしで、しかも写真にこめた思いを書けという悩ましい規定があり、去年はここで何を書こうか結構悩んだりしたんだけど、どちらにしても猫と子供の写真には確実に負けるので、今年はあまり深く考えないように、適当に流しておきました。去年の展示を見た限りではみんな結構好き放題適当に書いていたみたいだし、大体普段からこんなこと考えて壁の模様の写真とか撮ってないから。
テーマがないというのもかえって選びにくいというか、テーマを設定しない自由な写真というテーマがありそうに思い出すと、これまた特定方向に妙な拘りがありそうな写真は場違いのように思えて選べなくなってしまったりします。
自由の祭典のようなロックコンサートで、自由なんだからスーツ着て行ってもいいはずなのに、そういう格好だとどうも場違いな感じになってしまうのと同じようなことかな。ちょっと違うか。

でも去年の展示を見た限りではロックコンサートにスーツ着てきてるような写真も一杯あったから、そんなことまるで気にしなくてもいいのは頭ではわかってるんですけどね。



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と近況報告を最初に入れた後は、季節はもう初夏を通り越しそうな勢いで暑くなってきているにもかかわらず、まだ冬のある日に大川沿いで写真を撮っていたお話の続きとなります。季節はずれになろうがどうしようが、まだ続きます。

4回目にここに来た時、これは理由があってよく覚えてるんですけど、いかにも雨が降りそうな日でした。この時使っていたカメラに装填してあったフィルムの残り枚数は大体10枚に満たないくらい。6~7枚くらいだったかな。この状態だとスペアのフィルムも持って出て、途中でフィルム交換ということになるんですけど、この日は本当に雨が降りそうな雲行きで、さてフィルムを撮り終わったからといって雨の中でフィルムの入れ替えなんかやるだろうかという思いがありました。
それで撮らないときは1~2枚しか撮らないときもあるし、雨降り用の防水カメラを持って出ても雨の勢いに気おされて撮る気分が減退していくのを体感してもいたから、結局雨が降り出す頃に残り枚数を撮りきるくらいで撮影も終了すればいいだろうと判断して、予備のフィルムを持たずに出かけました。

前回大川左岸を桜ノ宮まで歩き、帰りは途中で京阪国道を歩いて右岸に移動、そこから天満橋まで造幣局の側を歩いて帰るという道筋を取って、桜ノ宮までの区域ではベッヒャー夫妻風の螺旋階段塔があった位置から環状線の桜ノ宮駅、そのすぐ傍の源八橋までの大川右岸が未踏地域として残ることになりました。
ということでこの4回目の大川訪問の時は桜ノ宮までの区域を全部見ていくために天満橋から大川右岸を螺旋階段塔のあった場所をさらに越えて源八橋まで歩いてみることにしました。
この区域の右岸を歩いてみて知ったのはちょうど帝国ホテルが大川に面している区域で、右岸左岸両方あわせても桜ノ宮までの大川沿いの散策路としては一番豪華な公園作りがしてあったことでした。




帝国ホテルへ向かう道で




ホテルの庭の花01




源八橋01

帝国ホテルの一角。
帝国ホテルの大川縁の散策路にあった植物。ちなみに赤い葉の植物でした。モノクロだとわからないんですよね。
ちなみに赤と緑なんていう隣り合ってると目がちかちかするような色も明度が同じならモノクロだと区別がつかないです。まったく明度が同じ赤と緑のストライプの洋服はモノクロで撮ると無地の洋服になってしまうかも。
一番下が源八橋。橋そのものはなんていうことのない橋なんだけど…。



前回源八橋までやってきた時に、古臭い名前の割りに妙にフォトジェニックな場所だった記憶があり、でもその日のものを即日で現像してみれば無粋な自動車が写りこんでいたりして、そういう写真は同じ位置からもう一度撮り直してみようかと思ってたんですね。だからこの時も帝国ホテルの大川側の庭園の中を初めて通りながら、ここも撮れるところが結構ありそうだなぁと思いながらも、あまり長居もせずに源八橋のほうに向かいました。
再度訪れても源八橋の周辺はやっぱりわたしにとっては奇妙に撮り甲斐がある場所のように見え、結局10枚にも満たなかったこの日のフィルムの残り枚数は、思いのほか早くに撮り終えてしまうこととなりました。
雨も結局降りそうにない天気になってきていたし、フィルム交換も余裕でできる状態だったのに、肝心のフィルムを持ってきていないから、あっという間に撮り終えてしまった後、さてこれからどうしようかと思案することになります。

何もしなければフィルムを撮り終えたカメラでこれ以上何をすることもできないわけで、帰る以外になかったわけですけど、せっかく来てまだ撮れそうな天候と時間帯のなかにいるのに帰るのももったいなく思い、目の前にあった環状線の桜ノ宮駅から二つ目の駅である大阪駅がちょうど梅田にあたる場所で駅の隣にはヨドバシカメラもあったから、そうだ、ヨドバシカメラまで行って続きのフィルムを買ってこようと思い立ち、環状線で梅田まで出かけて見ることにしました。
ヨドバシカメラへはそんなに時間をかけずに到着して、この日使っていたイルフォードのモノクロフィルム、XP2を買おうと売り場に行ったら、イルフォードのフィルムは各種売っていたのに、目当てのXP2が見当たりませんでした。後日XP2はなぜかカウンターの中においてあるのを知ったんですけど、売り場の棚においてなかったものだからこの日は買おうと思っていたフィルムがない!って思い込んでしまいました。カラーでも他のモノクロでも何でもいいから買って撮影を続ければよかったんですけど、この日はどうしてもイルフォードのXP2で撮りたかったので、その後このヨドバシで買えなかったフィルムを求めて、梅田のカメラ屋をはしごすることになります。
結果からいうと目的のフィルムはどこにも売ってなくて、こういう時は運が悪いというのか梅田には結構中古カメラ屋なんかが多く、必然的にフィルムを探し回る場所も多くなって、結局フィルムを捜し歩いてるうちに撮影できる時間が予想外に少なくなってくるということになりました。
途中でフィルム探しが無理と思えてくると、カメラ屋めぐりの目的はフィルム探しはそっちのけで、中古カメラの品定めに変化してしまい、この日は桜ノ宮に戻ることもせずにそのまま帰宅してしまいました。

この日のことはこんなことがあったから割とよく覚えていました。
でも一連の大川行で日にちが区別できるのはこの日が最後くらいで、あとはどの日にどういう撮影をしたかというのは区別できるような形で記憶には残らなくなってきます。
なにも記憶力が限界にきたからというわけでもなくて、この後大川に撮影に来るのは天満橋経由だと桜ノ宮まで来るのに川の半分を歩いてこなければならないから、京橋で環状線に乗りかえて桜ノ宮で降りるというルートに変更することになり、桜ノ宮を拠点にしてみると撮影したくなる場所は駅の周辺に散らばっているような形になって、その日の気分でさらに北へ歩いていったり帝国ホテルのほうに行ってみたりと、気ままに歩き回るような散策に変わっていったからでした。

☆ ☆ ☆

ということで、写真は撮影行の記録というよりは、この辺りからは場所の記憶のようなまとめ方になると思います。

まずは中古カメラ品定めに変化してしまった4回目の訪問以降の撮影行で、桜ノ宮駅を降りてから、あまり遠くまで行かない範囲で、とにかくいろいろと写真を撮っていた源八橋の周辺から。


源八橋周辺01




源八橋周辺02




源八橋08




源八橋周辺04




源八橋周辺05




源八橋周辺06




先に書いたように橋そのものは特に意匠を凝らしてるわけでもなくて、若干見栄えはいいけどごくありふれた橋という印象なんだけど、ありきたりな割には周囲の空間はどことなく密度が異なってる印象を持つような場所でした。1枚目と3枚目は川岸のビルが直接、間接的に画面に入り込んでるのに、こういう端から興味の対象外とでも言うようなありきたりのビルが画面に入ってもそれほど雰囲気を壊さないところがあるし、桜の季節の頃から橋の真下の川縁でなにやら工事が始まったので撮らなかったけど、近接する環状線の鉄橋さえもどこか風情のある印象にしてしまう何かがこの場所にあるような感じでした。
ちなみに源八橋と何度も書きながら橋そのものはほとんど撮らなかったこの橋、この古風な名前は昔ここにあった渡し舟「源八渡」にちなんで名づけられたものだとか。右岸の少し下流、帝国ホテルのある大阪アメニティ・パークと左岸側にある環状線桜ノ宮駅を結んで通勤客が通る、橋としては特に観光目的のものでもない普通の橋のようでした。
位置的には最初に大川にやってきた天満橋の辺りから大川の起点となる毛馬閘門までのちょうど中間地点くらいにある橋で、この橋を境に上流と下流の様子は激変することになります。

3枚目のは橋のようなものがなんだったのか未だに疑問。大きさからいうと人が渡れるような規模でもなかったし、水量によっては水没してるときもあったから、これ、なにの残骸なんだろう?
三角錐で空中たかくに聳え立っているメタセコイアの並木。大川は桜とメタセコイアの二重の並木道です。この木は確実にこの場所の雰囲気作りの役に立ってます。
4枚目は鏡面のような水面を撮りたかった写真。実は4回目の時にフィルムがなくなった後でここをユリカモメが大量に埋め尽くしている光景を見てフィルムを持ってきたら絶対撮ろうと思ってたのに、フィルムがある時は全然集まってくれなかったです。
犬が写ってるのは、手前の犬の顔あたりの形が妙だけど、これ、フリスビーを銜えてるからこんな長い顔のようにもみえることになってます。シャッターチャンスに弱いアンチ・ドラマチックな撮り手の本領発揮というか、犬はどうにも思うような位置には来てくれなかったです。
反面動かないものは臆するところがないというか、大川はボートの練習をしてる人がコンスタントにいて、桜ノ宮からちょっと下流に下がったところには、おそらくどこかの大学のボート部あたりだと思うけど、川岸にこういうボート置き場を設営してるところがあります。この日は割と調子がよかったのか、こんな被写体でもそれなりに絵的に収まってるようにみえてシャッターを切ってみたものなんですけど、さてそれなりの絵になったかどうか。
ボートは割りと定期的に川面をわたってきて、橋の上から写真も撮ってみたけど、まるでうまく画面の中に納まらなかったです。


といった感じで大川探査行のお話はこの先帝国ホテルに寄り道した後で源八橋を越え、様子が一変するのに驚きながらも、上流の毛馬の閘門へ向けてさらに次回へと続くこととなります。









Leotax F +Ernst Leitz Summitar 50mm/f2
Olympus μ 140


☆ ☆ ☆

ちょっとばかり追加で、新しいPCとカメラのお話。

新しいPCを使い出して半月ほど経ちました。こんなことをゆるゆると書いているうちに季節は早くも梅雨に入ってしまうという劇的な変化も生じさせています。寒い気温が長く続いた後いきなり夏のような暑さの日が何日か猛威をふるってあっというまにいくらなんでもちょっと早すぎるんじゃないかと思うほどの迅速な入梅。春や初夏のさわやかな気候はあまり体験できなかったのでちょっと残念だったりします。生まれ月が5月なので晩春から初夏にかけては体調的な面でも一番いい季節となるところだったんだけど。

さて、使い始めたPCなんですけど、10年使い続けたワークステーションと比べると、相手が古豪のワークステーションといえども、10年を経た進化の後ではそんな古臭いものはまるで相手にならないといいたげなほど快適な環境になってます。
なまじ高価なワークステーションを買ったために元を取らないともったいないという気分もあって、ずっと使い続けていたし、またワークステーションのほうもさすがに費用をかけただけのことはあったのか10年の間に壊れたのは一度だけどいう頑丈さだったから、ずっと使い続けることを可能にしていた面もあって、そんなこんなの理由で気づかないうちの10年使用となったわけですけど、使ってる間はかったるいなぁと思いながらもそれなりに慣れていた使い心地も、新しいPCを体験すると、まるで快適さは別世界という感じになっていました。新しいPCを使ってみた気分はキーボードの感触に苛立つ以外は、よくもまぁ10年前の物を今まで使い続けていたものだと自分ながらも感心するようなものでした。こんなに快適で安定した感じがするものならもっと早く買い換えて置けばよかった。
PCは高価なものを長期間使うというよりも手軽な形で最新のものに適時変えていくほうが使い勝手はいいと認識が変わりました。

OSはウィンドウズ7のもので、料金を上乗せすれば「8」に換装できたけど、OSに対しては他のグラフィックソフトに向けるような関心はほとんどなかったから、基本セットのまま買ってます。ある程度枯れたOSのほうが安定してるし。
それにしてもサービスパックを複数回導入して安定しだした頃に新しい不安定なOSに切り替えるなんていうのは商売的には正解なのかもしれないけど、ものの有りようとしては馬鹿げてるといってもいいんじゃないかと思います。
10年ワークステーションのXPとは若干見た目が変わっていたから最初は戸惑ったけど、XP仕様にできるところはそういう風に設定してXPっぽくした使用感覚で使ってると特に苛立つところもない感じ。XP的な使い勝手にできる部分限定で「7」を使ってるだけで、「7」独自のものを併用するとまた印象は変わるのかもしれないけど、仕様変更でXPで使っていたHDDが「7」では編集できなくなるというトラブルはあったものの、「7」で使えるようにするやり方はネットで調べたら出てきたし、今のところは使い勝手で問題になるようなところもないです。

☆ ☆ ☆

大川へ写真を撮りに行っていた冬の終わりから春にかけてよく使っていたカメラLeotax Fってこういうカメラです。

leotaxf

初期のライカであるバルナック・ライカの日本製コピー。柴又にあった今は無き昭和光学精機という会社が作ったカメラで、誕生したのが昭和29年ということだから、ゆうに半世紀以上前のカメラということになります。
電池を使わないで写真が撮れる完全機械式のカメラ。精緻なメカニズムで組み上げられてる一方で、トイカメラのように、写真を撮るという行為が付加価値的なものを取り払ってみれば実はきわめてシンプルな仕組みで成り立ってるのを実感できるようなカメラでもあります。
設計者オスカー・バルナックの名前を冠してバルナック・ライカと呼ばれるこの頃のライカのカメラは、ライツ社が戦後の賠償の関係で特許権を剥奪されてしまったせいで、世界中でコピー機が作られることになりました。昭和光学精機は戦前からパテントをうまく回避する工夫でライカタイプのカメラを作っていたようだけど、戦後はそういう回避策をとる必要もなくなって、これもそういう状況の下で世に出てきたコピー・ライカのひとつになるのかもしれません。大きさがちょっと大きくなってるだけで本当にオリジナルとそっくり。操作も独特のフィルム装填から(バルナック・ライカはフィルムをカメラにセットする時にフィルムの一部をはさみで切り取ります)、撮影終了のフィルム巻き戻しまで、オリジナルのバルナックライカの取扱説明書で間に合うくらいに似ています。
ただ、コピー機といえども、頑丈で仕上げは美しく、きわめて丁寧に作ってあって、それは今でも昨日作った製品のようにスムーズに動くことでもわかるんですけど、欧米では本家よりもマニアックな人気がある機種というような扱いなんだそうです。
この機体は前オーナーがかなり大切に使っていたようで、全体の質感もまるで痛んでるところがなく、50年以上前の道具を持ってるという古臭い感触はほとんどない状態でした。
リサイクルショップであまり痛んでない革ケースもついて確か7000円程度だったかな、ともかく1万円にも満たない安価で出ていたから、いかにも昔のカメラというレトロで金属質感たっぷりの外観が好きだったのと、ライカのLマウントレンズ用のボディがひとつ欲しかったという理由で買ってみました。本当に状態は良好で、この状態になるまで手入れしていたものを普通手放すかなと思うと、ひょっとしたらどこかの年寄りが亡くなって、その遺品を遺族が整理して二束三文で処分したものかもと想像するところもあります。
わたしは基本的には本屋で積んである本があれば必ず5冊くらい下のものを取り出してくるタイプの人間なんですけど、DVDとかこういうカメラの類は、どこの誰が使っていたのか分からないといったことが、なぜかそれほど気にならないんですよね。中古でしか入手できないとなると開き直ってしまう性格なのか、その辺の区分けを感覚的にどう処理してるのか自分でもよくわからないです。

つけているレンズは、ボディのコピーライカとは違って、これは正真正銘のライカのもの。ズミタールという名前のレンズで、ライカ・レンズの中でも一二を争うほど人気のないレンズだったからわたしにもなんとか手が出せました。一度使ってみたかったんですよね、ライカというブランドがついたレンズ。
ただレンズの味がどうのこうの、空気まで写しこんでるだとかなんだとかというのはわたしにはよくわからなかったので、猫に小判だったのかもしれないけど。
ついでになぜ一番人気がないのかもよく分からなかったです。よく写るレンズなのに。メタセコイアの街路灯なんか結構立体的に写ってます。



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Duke Jordan - No Problem


ジェラール・フィリップ主演で、なんとボリス・ヴィアンも俳優として登場しているロジェ・ヴァディム監督の映画「危険な関係」のテーマです。映画での演奏はアート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャースの結構ファンキーな演奏で、デューク・ジョーダンは表には立たなかったんだけど、これは作曲者自身の演奏となってます。

昔ジャズ喫茶でかかってるのを聴いて一回で気に入ってLPを買いに走った曲。
LPのジャケット写真も白い雪景色を背景にしてリリカルな印象のもので好きなデザインでした。間違いはしないけど、オーネット・コールマンのレコードにも似たような雰囲気の雪景色ジャケットがあります。
でもレコードのほうは聴いた感じではこの一曲だけが好きで後はあまり印象に残らなかった記憶があります。
のちにCDでこの曲手元においておきたいなぁと思った時に、同じCDを買うのも芸がないかと「Si-Joya」と別タイトルがつけられてはいるけどこれと同じ曲が収録されている別のCD「フライト・トゥ・ジョーダン」というブルーノートから出ていたものを買いました。でもせっかく買ったのにこちらはホーンがはいったせいなのかどちらかというとファンキーよりの、作曲者自身の演奏なのにいいところを全部スポイルしたような演奏でがっかりしたことがあります。一曲しか記憶に残らない、しかも作曲者がその曲の微妙なよさをあまり理解していないということで、結果としてこの一曲は好きだけどそれ以降デューク・ジョーダンはほとんど聴かないピアニストになってしまいました。
今他の曲を聴くと印象も変わってくるかもしれないです。




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フライト・トゥ・デンマーク(紙ジャケット仕様)フライト・トゥ・デンマーク(紙ジャケット仕様)
(2013/06/26)
デューク・ジョーダン

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【展覧会】KYOTO GRAPHIE 開催中 【写真】冬枯れの雨の日に、大川沿いを散策する。天神橋から桜ノ宮へ 【音楽】 Keep Your Hands off my Baby / The Beatles

情報としては既に始まっているイベントで若干遅れているんですが、現在京都市内の複数の場所を拠点にして国際写真フェスティバルというタイトルで大掛かりな写真の展覧会が開催されています。

KG1

最近美術系の本を扱ってる店でフライヤーを見て、フェスティバルの存在を知りました。全体の案内をしているフライヤーは大きなポスターを折りたたんだような形状で全体をスキャンするのは不可能だったんですけど、それによると、メインとなるのが、細江英光の展示をしている高台寺塔頭 圓徳院や京都文化博物館別館でのマリック・シディベの展覧会など、12会場、その他市内中心部にある画廊などを多数利用してのサテライト・イベントが開催中ということです。全展覧会場の詳細をここに記すのは無理だけど、期間は5月の6日までということなので、興味があれば足を運んでみるのも一興かと思います。

京都でこういうイベントがあると大抵映画関連だったりするので、写真がテーマというのはちょっと珍しい感じがします。というか写真そのものが、興味がある人間だけじゃなくてこういう一般を対象にしたような形で巨大なイベントのテーマになるほどのものだったのかと若干意外な感触を持ちました。たしかにわたしを含めて街中にカメラ持って出かけてる人は増えているようには思うけど、フェスティバルが形になるほど人が集まってるのかなぁ。


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大川沿いを歩いた時の記録。この前の桜編を挟んで、時間としては遡った続きとなります。

大川へ赴いた2回目。
雨に煙る世界を撮りたくて、京阪の車窓から見える川を思い出し、思いつきでその川、旧淀川である大川に降り立って写真を撮った日、その時は結局最後は雨に気合負けして早々に終了となったんですが、その数日後に再び川縁の写真を撮るべく大川にやってくることになりました。
最初の時は上流に向かって歩き、その時は桜だとは気づかなかった並木道が遠くまで続いているのを見て、次はこの並木の先に何があるか見てこようと思っていたものの、2回目に天満橋で降りた時は結局上流には向かわずに下流の方向へと歩いていってました。予定変更に特に理由はなかったんだけど、一応両方向に様子見してどちら側を重点的に歩き回るか決めようと思っていたのかもしれません。

下流の方向も大体似たような感じの散策路が続いていたりして、巨大な椰子の木が生えてると、でかい!と思ってシャッター切ったりたけど、あまり代わり映えがしないなぁと思い始めると次第にシャッターを押すこともなくなってました。

やがて大川の真ん中に中州のような島が現れてその島の両側へと川が二分されてるところに出てきます。中州には川の両側から橋が架かり、橋の中央で中洲に降りる巨大な螺旋スロープが設置されているというかなり目を引く部分がありました。
そして、ここまで右岸を歩いて下っていったのが、左岸の方向を見ると川を挟んでかっこいい煉瓦造りのレトロビルを発見。あまり被写体がないなぁと思って歩いていたので、さっそくシャッターをきってみることにしました。

レトロビルが見える

螺旋スロープが設置されていた橋、標識によると天神橋を渡って中洲に降り、螺旋のスロープに近づいてみました。
天満橋のほうから見ているときは目新しいものに見えたけど、下流側から眺めた時に、ここには来た事があると気づくことになります。中之島の大阪市中央公会堂から上流に向けて、一昨年の暮れにイルミネーションのイベントがあったときにこの辺りまでやってきてるって。要するにこの中州は中之島であって、そう思って下流の方向を眺めると遠くによく知った大阪市中央公会堂が見えていました。
考えてみれば京阪の淀屋橋に向かう路線と並走して流れている川だから淀屋橋で下りて上流に向かった川と同じ川だというのは容易に想像がつくことでした。あまり全体像を考えないで歩き回ってるから、こういう風に点でしか捉えていない場所がほとんどだったりして、その点が思わない時に線で結びつく瞬間はなんだか凄い秘密に出あって解き明かしたような、世界が秘めていた秘密の一つに光明が当たったような気分になってなかなか面白いです。

螺旋スロープ

天神橋からおそらく自転車などで中之島へ降りてくるためのスロープ。スロープの真下まで近づいてかっこいい自転車乗りでも降りてこないかなとカメラ構えて待っていたんですけど、冴えないおじさんが降りてくるだけだったのでそういう写真を撮るのは断念してしまいました。
レンジファインダータイプのカメラで撮ってるために、中央に収まらなくて若干トリミングしています。
トリミングとか後で加工を加えるやり方は色々と考える事があるものなんですけど、ホンマタカシの著作でロバート・フランクのネガのコンタクト・シートを見た時、縦横構図違いで同一被写体を何枚も撮るというようなお仕事撮りの方法を忠実に実行していたり、完成作はトリミングしてるものもあるというのを知ったというようなことが書いてあったのを読んで、ちょっと気楽に考えても良いのかなと思ったことがあります。あまりトリミング等を当たり前の行為と考えすぎて、後で適当に加工できるから撮る時は加工しやすいように全体を撮るだけでいいなんてことになったらおそらく写真の上達なんて望めないと思うから、そこまでラフに考えたりはしないけど、プロでさえも何パターンも撮ったりしているんだから、アマチュアが一発撮りで完成作を撮れるというのも考えて見るとかなり傲慢な思考じゃないかとも思います。

もう一つ。以前に手前が暗がりで向こう側に明るい世界があるようなシーンが好きといったようなことを書いたけど、ああいうことは書かなければよかったと。だってこういうことを云ってしまってるとこの写真もあの類の写真ねと簡単に腑に落ちてそれでお終いって云うところが出てくるわけだから。種明かししてるマジックみたいな感じが出てくるんですよね。

レトロ煉瓦ビル


蔦模様

後で調べてみたら、この対岸に見えたレトロな煉瓦ビル、元は大林組のビルなんだそうで、今はレストランになっているらしいけどビルの一部を大林組の歴史博物館として平日のみ一般に開放しているそうです。この写真を撮った時はなぜか川縁の裏側しか興味が行かずに表側に回り込むことさえしなかったんだけど、機会があればビルの中もちょっと見に行ってみたいなぁと思いました。レストランはル ポン ド シエルという高級フランス料理の店で、入るには敷居が高すぎます。
ビルの裏面の蔦模様を撮った場所は裏寂れた中庭のような風情で、わたしには趣があったけど、レストランから見るにしてはちょっと場違い感がありました。この寂れた小さな中庭もなぜか写真撮るのを失念して、壁の模様を撮っただけで満足してしまい、この時の感覚の動きは我ながらちょっとおかしかった感じでした。

この日はたどり着いた場所が知っていた場所だと判明した時点で左岸側を引き返し、天満橋のマクドナルドで前回食べそびれたテキサスバーガーを楽しんだだけで終了となりました。

3回目。

3回目に出かけたときは、今度は上流に向かって並木道の先にあるものを確かめに歩くことにしました。でも最初に来たとき川縁を歩くには左岸側は街路が途絶えており、天満橋で対岸に渡ってさらにあのユリカモメが並んで止まっていた歩道橋を使って左岸に戻ってくるというような迂回ルートを取る必要があったから、ここは並木道が始まる地点まで街中を歩いて行こうと決めてました。大川の左岸側の並木道が始まる辺りは京阪が地下に潜っていく地点とほぼ一致していて、ここには線路を挟んで大川とは反対側に大阪城公園があり、その公園に行く歩道橋が植物に覆われてちょっとした廃墟の風情を持っているのを京阪の窓から眺めていたので、まずこれを写真に撮ってから川縁に下りようと計画してました。

廃墟風橋脚

歩道橋

下のは廃墟風って訳でもなかったけど。椰子の葉を上から見下ろしたのが新鮮だったので。

大阪城公園の歩道橋から大阪陸軍造兵廠の写真も撮ったけど、これはあまり上手く撮れずに大川の桜並木の街路へと向かいます。
この日大川の左岸を大阪環状線の桜ノ宮辺りまで歩いて、この辺りが大体大川の中間地点くらいになって、ここを基点に上流と下流の様相が激変したりするんですけど、この日の時点ではそこまで様子は分からずにちょうど激変するターニングポイントまで歩いて、その後再び天満橋のほうへと帰ってくることになりました。

大川の左岸を歩いての印象は、川縁の並木道っていくら歩いても視界はそれほど変わらないなぁと云うこと。散策には気持ちいいかもしれないし、ジョギングしてる人が結構いたりしてそういう人には最適の場所なのかもしれないけど、写真撮ろうと思って歩いてる人間にははっきり云って川側は代わり映えのしない光景が続くということになります。逆に云うと代わり映えしない光景が続くなぁと思い始めると、撮影できそうなポイントを見逃しがちになるということにもなってくるようでした。
対岸は造幣局があるけど仕切り壁のさらに向こう側だし、いきおい川縁を歩いてるのに視線に目新しいものが掠めていくのは川縁じゃない方向にあるものばかりというような状態になってました。
散策の桜並木が続く道の脇には小さな池とかもあったけど、水が汚いというか、大川自体も都会の中を流れる川の宿命なのか実は川面そのものは塵が淀んでいるような場所もあって、そんなに云うほど綺麗でもなかったりします。
そんな中で左岸沿いに歩いて撮っていたのがこんな写真でした。

休憩所

縦のライン

ベックリン風

個人的なイメージとしたらベックリンの描いた「死の島」的なもの。実際には死の島のように山で囲まれてるわけでも、島でさえもないんだけど。

大川沿い

川沿いを撮りに来ているにもかかわらず、この日川沿いを撮ったのってこの程度でした。

大川の岸

源八橋で大川は別流に導かれるところがあり、分かれた流れは程なく再び大川に合流してるんですけど、その分岐した区域に海岸風の人工の砂浜が設置されています。元は貯水場だったものを散策できるように設えなおした場所で、一応水の広場という名前がついてる区域のようです。
無粋な工事中の柵が並べてあったのがちょっと邪魔。柵が並べてある四角いパターンの行列は面白かったんだけど。

コンコルド(嘘)

同じく源八橋付近で飛行機に遭遇して慌てて撮ったもの。でも慌てなくてもこの辺りは航路になってるようで、飛行機もしょっちゅう飛んできてました。京都だと飛行機が飛んでる光景って見ないから、こういう光景は大阪の人には当たり前かもしれないけど、実はビルの上に飛行機があるというようなイメージはいかにも京都とは別の世界に来たと云うイメージなんですよね。

と、こんな感じでこの日は左岸を桜ノ宮の駅辺りまで歩いて引き返すことになりました。帰りは途中の京阪国道を渡って右岸に移り天満橋まで造幣局の側を歩いて駅に到着。

京阪国道は大川を渡る部分は近代的なアーチ状の橋なんだけど、橋から川縁に下りる部分はレンガ造りのちょっと変わった螺旋階段が設えてありました。

ベッヒャー風螺旋階段塔

モノクロで正面切ったこういう撮り方をすると、意図していたわけでもないのにベルント&ヒラ・ベッヒャー夫妻の採掘塔や砂利工場を撮ったタイポロジーの作品っぽいイメージ、一枚ではタイポロジーは成立しないんだけど、そういう作品と見かけだけは似てしまうことになったようです。こういうことをやるうえで何かに似ているというのはあまり褒められたものじゃないけど。
意図せずに何か顔のようにも見えるところがあるのも撮った本人的には明確に駄目な部分でした。下の部分は足にも見えるし。
顔に見えるから撮ったわけじゃないので、こういう要素は出来ればついて欲しくなかった。


桜ノ宮の駅の前まで歩いたのに、それを無視して再び戻ってきた天満橋の駅のマクドナルドでまたテキサスバーガーを食べようとしたら、テキサスバーガーは期間限定だったこともあって既にメニューから消えてました。
仕方なくこの日は代わりにメニューに登場していたアイダホバーガーを食べることに。
別にアイダホバーガーも不味くはなかったけど、テキサスバーガーが食べたかった。


大川沿い、次回に続きます。




使用機材。
OLYMPUS μ ZOOM 140 +OLYMPUS ZOOM LENS 38-140mm
Leotax F +Ernst Leitz Summitar 5cm/F 2.0


☆ ☆ ☆



Keep Your Hands off my Baby - The Beatles


ビートルズがBBCラジオのライブで残した曲の中で結構好きなもの。昔の録音ということもあって音はかなり悪いんだけど。
元はキャロル・キングが作って、ロコモーションのリトル・エヴァがヒットさせた曲で、こういう曲をカバーした時のビートルズは本当に上手くて、往々にして元歌よりもかっこよく、しかもビートルズでしか演奏できないだろうって云うほどビートルズっぽい雰囲気を纏わせた形に仕上げてる場合が多いです。基本的に彼ら自身ががこういう音楽の大ファンだったのが本当に良く分かる感じ。
この曲も、曲は典型的な60年代ポップスなんだけど、最初期のビートルズっぽい雰囲気もいっぱいあって楽しい仕上がりになってると思います。
So keep your hands ~のところのノリが結構好きだったりします。ジョンの気持ち良さそうに歌ってる声が決まってかっこいいです。




☆ ☆ ☆


ザ・ビートルズ・ライヴ!!アット・ザ・BBCザ・ビートルズ・ライヴ!!アット・ザ・BBC
(2001/06/08)
ザ・ビートルズ

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【写真】冬枯れの雨の日に、大川沿いを散策する。桜編 【音楽】I Loves You Porgy / Nina Simone

少し前のニュースになるんですが、去年の夏灼熱の太陽の下で眺めた遠未来的廃墟然とした海に浮かぶドーム状建築物「なにわの海の時空館」が閉館になったらしいです。それも橋下市長の「こんなばかげたもの」という罵詈雑言のおまけつきで。
それにしても去年の夏によく訪問しておいたものだと思います。ただエントランスの建築物には入ったんですけど、ドームそのものは中の展示物が激しく不釣合いで、こちらの期待するものとは違ったためにお金払ってまで入る気にはならなかったのが今となっては悔やまれるというか、こんなに早く閉館になるのが分かっていたらあまり興味はなくてもドームのほうにも入っておけばよかったと思ってます。
閉館のあとの円形ドームの再利用はまだ決まっていないとか。中には実物大で復元された菱垣廻船が展示してあって、この船もドームそのものもそれぞれ再利用出来そうに思うけど、建築する際に船を収めた上にドームを被せるような作り方をしたために、そのままでは船がドームから出せない状態になっているとか。船を再利用するには円形ドームを取り壊さなければならなくてそれにはかなりの費用が要る、またドームのほうをたとえばレストランなんかで再利用しようとしても実物大の船が取り出せないものだからそういうことも不可能と、そのままにしておいても維持費がかなりかかるらしくて、なんだか袋小路に入ってしまってるような状況のようです。

わたしとしては維持なんかしないままにあの状態で朽ち果てていくのに任せたら、海で隔離されて孤絶したような、きっと凄い廃墟が出来上がるのにと、想像するだけでワクワクするんだけど、やっぱりそういうのは無理なのかなぁ。あの地域って去年行った時の印象で書いたけど開発に失敗して廃墟の集積地になってるんですよね。だからもう一つ飛びっきりの廃墟が追加されることで廃墟のワンダーランドのような空間にしてしまえないものかと思ったりします。

☆ ☆ ☆

ということで今回のメインの話題。

実は前回の雨の日に撮った写真の続きにしようと思ってたんですけど、関東が先に満開になったのに関西はどうしたんだろうと思うくらい開花が遅れていた桜がこのところ急に満開になり始めて、でも考えてみれば桜って入学式だとかに添えられるような花だから関西の開花が特に遅れていたわけでもなかったわけで、まだかなまだかなと思う反面、この調子だときっともうちょっと先だろうと思って油断していたところへの急展開の開花となって、わたしの記事も予定変更することとなりました。
雨の日の写真を撮りに行ったのが切っ掛けで、上流へ向かって川沿いを歩いて写真を撮り続けることになった大川ですが前の記事に載せた写真に写っていた並木道の並木は桜の並木で、この一帯ってシーズンになると川の両岸を延々と桜が埋め尽くす桜の名所だったんですね。
今年の桜はどうしようかと、大川に行く前はまだ決めてなくて、石清水八幡宮に行ったから、あそこの木津川河畔の背割堤は桜並木だしあそこにしようかなと思っていたのが、大川沿いがシーズンになると桜でびっしりと埋め尽くされると知ってからは、川沿いの写真を撮ってるんだからその一環として今年の桜もここの桜にしようと思うようになっていました。
一応考えていたのは天満橋周辺から桜ノ宮を越えて淀川からの分岐点になる毛馬の閘門、さらにその先に広がる広大な淀川河川公園の毛馬地区まで歩いて写真を撮っていたのを何回かに分けて記事にして、その一連の記事の最後を大川の中心部分である桜ノ宮の桜で締めくくろうと思っていたのが、悠長に構えていたら締めくくりとなるはずの季節があっという間にやってきてしまって、まるで番外編のような扱いになってしまったのが残念といえば残念なところでしょうか。

このところは大川沿いというよりも淀川の河川敷で写真を撮っているほうが多くて、大川沿いに毛馬の閘門まで行こうとすると電車だと大阪の環状線の桜ノ宮駅で降りて、この大川に隣接する駅から上流を目指すんですが最初の頃ならまだしもある程度写真を撮った後だと感覚的には無闇に遠い道のりになってきます。だから撮影場所の中心が淀川よりになった頃から交通は阪急を利用、京都線の淡路で千里線乗り換えて淀川の反対側になるけど毛馬の閘門に近い場所にある次の駅の柴島(これでくにじまと読みます。いきなりこう読める人はおそらく皆無でしょう)で降りるというルートを取ったりしていました。
こんな感じで大川沿いにやってきても最近は桜ノ宮から下流のほうの様子はほとんど確認していなかったりしたから、三月の下旬頃関東のほうでは既に桜が満開になってると聞いて、あまり立ち寄らなくなっていた桜ノ宮の下流の桜がどうなっているのか確かめに行ってみました。

今年の桜はこの大川の写真を撮っていた感覚の延長上で、曇り空に朧に霞むような感じで撮ってみるというのが基本にありました。桜ノ宮に桜の写真を撮りに行ったのは合計で三日だったんですけど、三月下旬に最初の様子伺いに出かけた日はまさしく思惑通りに曇った日になっていました。
一応こういう図柄で撮ってみたいというのも頭にあって、それはどういうのだったかというと縦構図で下半分が水、桜は上半分に治まる形で淡い色の花がグレーの空に淡く溶け込んでいくような感じ。桜の幹も画面に入れてみたいとも思っていました。桜の木って花が儚げな印象なのに結構黒々として、肌理もごつごつした厳つい印象で、でもそれでも淡い桜とマッチしてユニークな視覚バランスで成り立っていると思います。
三月下旬に桜の咲き具合を見に行ったときにこういう感じで写真を撮ってみて実際にどんな感じに写るかどうか確かめてみようと思ってました。

様子見の桜
OLYMPUS μ ZOOM105 +OLYMPUS LENS ZOOM35-105mm KODAK SUPERGOLD400

関東のほうではとっくに満開になってると聞いてちょっと焦りながら出かけてみたんですが、桜ノ宮の桜並木がある場所に降り立ってみると、桜の花そのものはこの3月下旬の時で木によっては満開に近い状態になっているのもあるけど、全体的には三分咲きくらいだったかなぁ。やっぱり関東のスピードの比べるとかなりスローテンポの開花のままのようでした。
何枚か撮ってみて、思い描いていた構図の写真はもうちょっとくすんですべてがグレイッシュな空間に溶け込んでいくようなのが頭にあったんだけど、曇りの日にはこんな感じで撮れるという確認は出来ました。それでも結構気に入った写り方だったので桜が満開になったときもこんな感じで撮ってみようと思いました。

曇り空に溶け込んでいく桜1
OLYMPUS μ ZOOM105 +OLYMPUS LENS ZOOM35-105mm KODAK SUPERGOLD400

曇り空に溶け込んでいく桜2
OLYMPUS μ ZOOM105 +OLYMPUS LENS ZOOM35-105mm KODAK SUPERGOLD400

曇り空に溶け込んでいく桜3
OLYMPUS μ ZOOM105 +OLYMPUS LENS ZOOM35-105mm KODAK SUPERGOLD400

結構咲いていた木で花中心にとって見たもの。曇り空に溶け込むといった感じとしてはこういうのを狙っていました。青空に映える桜もいいけどこういうシックなのもいいんじゃないかと思います。

この日は桜もまだあまり咲いていなかったので、様子見を済ませただけで、写真はそんなにも撮らずに帰って来ました。

そして四月にもなろうかという月変わりの週末の日に再び出かけてみる事に。ちなみにこの日はそれほど雲ってもいない日でした。結果的に3回桜の写真を撮りに桜ノ宮に行ってきたんですけど、期待通りに完全に曇っていたのは様子見に来た日だけでした。
スローテンポで終始するのかと思えた桜の開花は4月が目の前に近づいてくる頃になると急激にスピードを増していくような感じで街中を歩いていて目にする桜も豪華に咲き誇ったものが目立つようになってきていました。

一応ネットで桜ノ宮の開花情報を確認して行って見ると、環状線の桜ノ宮駅を降りた目の前の桜並木も上の写真を撮った頃とは見違えるほど薄桃色の花を空一面に敷き詰めたような状態に変化していました。

おぉ咲いてる!と逸る気持ちにせかされて駅前の源八橋の袂から大川沿いの公園に降りてみます。
駅から出てきた時、駅員さんが総出で駅に出入りする人の案内をしているような様子から容易に予測できたし、公園に降りるまでの人の列でも確信できたことだったけど、満開の桜が埋め尽くす桜ノ宮の公園は空を桜が埋め尽くすように、とにかくお花見の客で地上が埋め尽くされてるような状態でした。
見渡す限り見物客がシートを広げてお弁当を食べているような状態。桜の木の周りにもカメラ持ったわたしみたいな人が順番待ちして撮ってるような場所がいたるところに出現していました。
さて、こういう場所で桜の写真を撮ることになったんですが、期待に満ちてやってきたわりに人の多さに気おされて1時間もしないうちにあまりカメラを構える気力もなくなってしまってるという状態になっていました。
お弁当を食べてるような人を入れたくないとカメラを向けるのは人がいない大川のほうばかり。水の光景が画面下半分を構成する写真が頭にあったから大川の方向にカメラを向けるのはそれほど予定と違う行動でもなかったんですけど、帰って現像プリントしてもらったものを眺めてみると、ものの見事に同じような絵柄の写真ばかり撮っているという結果になっていました。

2回目は花見客の多さに気おされて、その結果から3回目に来た時はおそらく桜の宮公園の中心部よりは人が少ないだろうと予想をつけて、上流の毛馬閘門に向かう川筋の桜並木にそって歩いてました。結局こっちもそれなりに人が集まっていたんですけど、そういう状態で撮ったこの2日間の桜の写真を並べてみます。

ちなみにこの2日間持って出たカメラはニコンのFM3Aに35-105mmのズームレンズをつけたもの。このところニコンの一眼レフを持って出かけるとなると視野率100パーセントでサラ・ムーンも使っていたらしいF2がメインだったんだけど、ズームレンズが結構重いので、F2よりも軽いFM3Aにしました。

水辺の桜1
NIKON FM3A +AIS ZOOM NIKKOR 35-105mm : KODAK SUPERGOLD 400

水辺の桜2
NIKON FM3A +AIS ZOOM NIKKOR 35-105mm : KODAK SUPERGOLD 400
源八橋から。

水辺の桜3
NIKON FM3A +AIS ZOOM NIKKOR 35-105mm : KODAK SUPERGOLD 400

水辺の桜4
NIKON FM3A +AIS ZOOM NIKKOR 35-105mm : KODAK SUPERGOLD 400
これも源八橋から川面を望んで。

桜 水辺
NIKON FM3A +AIS ZOOM NIKKOR 35-105mm : KODAK SUPERGOLD 400

水辺の桜6
NIKON FM3A +AIS ZOOM NIKKOR 35-105mm : KODAK SUPERGOLD 400

最後のが最初様子見に来た時に、試しに撮って見たものの構図応用編といったところ。他のものも同様に水辺の桜というものでわたしがイメージしていたこの絵柄のバリエーションと云ってもいいかもしれないです。最後のは妙に平面的で日本画にでもありそうな写り方になってる感じ?

撮って見て思ったのはやっぱり頭の中にある種のイメージを用意して写真撮るのはあまりいい方法じゃないかなということ。頭の中の絵柄に合うように世界を見るということは、せっかくその場に行ったのにその場の空間なり雰囲気なりをちっとも見たり感じたりしていないんじゃないかということでした。実際に桜ノ宮に行かないと見られない光景ではあるものの出来上がった写真は桜ノ宮にいかなくても成立する写真になっています。
物を見るということを意識化させる装置であるカメラは、目の前の世界と、それを持った人間の頭の中にある好みのイメージとのバランスの上で成り立っていて、そのバランス具合では物を見ない装置にも簡単に変化するところがあるように思います。

木漏れ日と桜
NIKON FM3A +AIS ZOOM NIKKOR 35-105mm : KODAK SUPERGOLD 400

これは大川の川縁を離れて民家の桜を撮ったものです。木漏れ日が落ちてるのがちょっとかっこよかったので。
桜の名所の桜よりもこういう桜のほうが色々変化に富んで撮れそうなところもあります。

桜と遊歩道
NIKON FM3A +AIS ZOOM NIKKOR 35-105mm : KODAK SUPERGOLD 400

これは3回目に行った時に撮ったものだったかな。あまりにも水辺の桜の写真ばかり撮っていたのでちょっと違う状態で撮ってみようと思ったものだったはず。
源八橋の上からしたの歩道をバックに撮ろうと思い、点景に人物が入っていたほうが良さそうだったので、橋の上でしばらくカメラ構えたまま待っていました。あまり絵になる人も通ってくれなくて痺れを切らしてシャッターを切ってしまったんですけど、アンチ・ドラマチック派の本領がここでも発揮されて、人の様子も妙なタイミングで撮ってしまってる写真となりました。人の影は木の影と重なってるし、向こう側に去っていく人影だったのも、よく分からない写り方というか。

出来上がりとしては、自分で、橋の上で待ち構えてまでして撮った写真にこういうことを云うのは何だけど、ちょっと情緒的過ぎるところが今ひとつだったかもしれないです。本当のことを云うと自分の好みはもう少しストイックな感じのものだったりします。

ちなみに源八橋って古風な名前の橋のわりに、この橋の周辺は結構フォトジェニックな場所が多いです。桜の季節の前に撮ったこの辺の写真は、この記事のあとで雨の日の大川散策の続きの記事としてブログに載せるつもりでいるんですけど、かっこよく写ったのが多いです。

桜と遊歩道2
NIKON FM3A +AIS ZOOM NIKKOR 35-105mm : KODAK SUPERGOLD 400

同じく橋の上から。3回目に行った時に撮った写真で、ずっと人が入らないように撮っていたのに飽きてきてお花見に来ていた人も入れて撮ってみました。人が入ると写真が動的になるしその場所の雰囲気もよく出てくるようです。こうやってみるとシートひいてお花見してる人も、桜の写真には邪魔だと思って避けていたんですけど、遠慮なく撮ってしまってたほうがよかったかなと思ったりします。何よりも桜ノ宮の桜の下の雰囲気がそうだったんだから。
ただ、知らない家庭やまるっきり縁のない会社の宴会の写真がわたしの写真のストックに入っても、わたしにとってはあまり面白いものでもないだろうなぁと云うところはあるかもしれないですけど。

桃色桜1
NIKON FM3A +AIS ZOOM NIKKOR 35-105mm : KODAK SUPERGOLD 400

桃色桜
NIKON FM3A +AIS ZOOM NIKKOR 35-105mm : KODAK SUPERGOLD 400

色違いの桜。
下のは房にあたる光の加減が柔らかくて立体的で、好みの感じで撮れてました。
あらためてみると、曇りと雨の日を目指していながら、桜目当てでやってきた三日目のこの日は思い切り晴れてますね。あの日ここまで晴れてたかなと思うくらい空が青いです。

桜咲く丘にて
NIKON FM3A +AIS ZOOM NIKKOR 35-105mm : KODAK SUPERGOLD 400

個別の桜じゃなくて全体的に撮ったものの一枚。大川を上流へ遡った毛馬の閘門に近い場所で、桜ノ宮の帝国ホテルの前辺りの中心部分からかなり離れているせいなのか、桜ノ宮の駅から出て辺りの光景に面食らったほどの人出ではなかった場所でした。ちょっとした丘のようになったところからなぜかここだけ人がいなかった場所を俯瞰的にスナップしてみました。お花見客がいないとこれはこれでちょっと物足りないイメージになってしまうかなぁ。

☆ ☆ ☆

大川の周囲は関西以外の人も知っているかどうか分からないけど、隣接する造幣局の桜の通り抜けでも有名といった、いわゆる桜尽くしの場所でもありました。だから川縁にいつ果てるともなく連なる並木がすべて桜だと知った時、川縁を一面に埋め尽くす桜の光景は壮観だろうと思って、このところ撮影にやってきている場所でもあったから今年の桜の場所はここにしようと決めたんだけど、実際にシーズンが始まってきてみると、人の多さでちょっと失敗したかなというのが正直な感想でした。たしかに空一面に桜の絨毯を敷き詰めているような光景は圧巻ではあったけど、川縁の綺麗に整地されて起伏のない並木道だとか、視覚的にはそれほど変化に富んでいるわけでもないというのも、若干マイナス要素に働いてる感じもしました。橋が架かってるところだから橋から俯瞰で撮れるのは、俯瞰好きのわたしとしては面白いところだったけど、それ以外では特筆するようなものはあまりなかったです。
ここは桜の名所ではあるものの、宴会をする目的でもない限り、写真を撮るということでは桜が咲いていない時のほうが面白い場所だったように思います。


☆ ☆ ☆

Nina Simone - I Loves You Porgy


ガーシュインの曲をニーナ・シモンが歌ったもの。この曲の演奏としてはおそらくトップレベルのものになるはず。
なんだか魂を鷲づかみにされるような感じで、文字通りソウルフルとしかいいようのない演奏だと思います。
この人の歌声ってこの曲はそうでもないけどビブラートの付け方があまり好きでもなかったり、ガーシュインの曲もそれほど自分の感覚にフィットするものも無いというような程度の関心の持ち方だったんだけど、この演奏だけは別格という感じでした。
ニーナ・シモンは元々はジュリアード出身のスタジオ・ピアニストというだけあって、歌もさることながら、情感を込めて紡ぎだされるピアノの音、一粒一粒が本当に美しいです。


☆ ☆ ☆





リトル・ガール・ブルー +4リトル・ガール・ブルー +4
(2012/12/19)
ニーナ・シモン

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