2013/01/12
2013年、今年に入ってから始めてのブログ更新になります。
ちょっとタイミングがずれすぎているような気もしないこともないですけど、
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
これを書いているのは8日。今日年が変わって初めて整形外科に行ってきました。去年から続く足指の骨折のことだったんですが、今日でテーピングもすべて取り外し、要するに治療終了ということになりました。年末に一度途中経過を見るためのレントゲンを撮って、治療終了時にもう一度くらいレントゲン撮るのかなと思っていたらそうでもなくて、指の外見、状態の目視による観察と、指で押してみて痛みがないのを確認しただけでもう大丈夫という判断になった様子でした。やっぱり治るまでに約一ヵ月半くらいかかった感じです。暫くは走ったりしないようにちょっと気をつけて生活する必要がありそうではあるものの、というわりに今日整形に行くバスに乗り遅れそうになって小走りに走ったりしたんですが、まぁそういうことに注意しながらの生活以外の部分では、具体的に指を拘束していたものがすべてなくなった感覚は久しぶりなので、やっと解放されたという気分が強いです。
さて、新年の挨拶と怪我の近況報告を済ませた後での話題はこの時期恒例の初詣のこと。
お正月三が日はどこの神社も人一杯だろうと思い、人の多いところは極端に苦手だったので、と云いつつ元旦、2日は河原町や京都駅前のヨドバシカメラなんかに買い物で出かけたりしていたんですけど、初詣に関してはもう最初からこの三が日に詣でるということは考慮の埒外となっていました。
ちなみに今年最初の二日は、新春の買い物に出かけたものの取り立てて収穫もなく疲れて帰って来ただけ。おまけにお正月の間はなんともはっきりしない天気が続いて、最初から出かける気を奪い去るほどの悪天候でもなかったけど、陰鬱な曇り空がベースとなった天気が続き、持って出て行ったカメラを取り出すたびに小雨が降ってきたり小雪が舞い始めるというのを繰り返してました。この二日ともカメラを持って出かけていたけど実際にシャッターを押したのはたったの2回という結果でした。
結局初詣に行ったのは三が日をやり過ごした直後の4日、行った神社は石清水八幡宮でした。神社の選択に関して、どこに初詣に行こうかというのは去年晴明神社に行った時同様に結構迷いました。同じところに行くのが一番良さそうだけどこういうことを書くのが前提となると違うところのほうが都合がいいし。それで迷った後、骨折で紅葉を断念したけど去年の晩秋の頃から写真を撮りに来ていた八幡の男山にはおあつらえ向きといえるほどの立派な神社、石清水八幡宮があるじゃないかと思い、去年写真を撮りに来ていた時にもこの神社は立ち寄っているんですけど初詣の対象にはなぜかしていなかったからすぐには候補の神社として頭に思い浮かばず、でもよくよく考えてみれば候補リストから外す特別な理由があったわけでもなく、それならば今年の初詣はここにすれば、去年から撮っていた写真の連続性も出来てちょうどいい具合になりそうだと思い至りました。調べてみると石清水八幡宮のご利益はどうやら勝負事に関するもののようで、わたしはギャンブルはしないけど生きることはすべて勝負事でもあるから、お願いしても無意味であるということにはならないだろうと。そういえば京阪の八幡駅の京都側から行くとひとつ前の駅は淀の競馬場、こんなところに巨大な競馬場があるのもひょっとしたら石清水八幡宮のご利益に関係しているのかなと思ったりもしました。
ちょっと不思議な配置になっている神社です。本殿は男山の頂上にあって、京阪の八幡駅で降りると駅のアナウンスで知らせているように八幡駅に隣接している男山ケーブルがほぼ直通といった感じで山頂の石清水八幡宮の本殿に連れて行ってくれます。京阪の駅で案内しているものだからおそらく京阪から降りた参拝客はそのまま京阪の駅の一部といってもいいような配置になっているケーブル乗り場に直行するものと思います。
でも案内を無視してケーブルカーに乗らずに駅前のロータリーを側に見て南の方向に歩いていくと大きな鳥居とまさしく石清水八幡宮と記された神社が見えてきます。石清水八幡宮ってケーブルカーに乗って山頂に行く神社のはずなのに男山の麓にあるってどういうこと?わたしは去年この辺りをカメラ片手に散策した時こういう疑問に囚われてしまいました。
鳥居は第一の鳥居で目の前に現れた神社は山上にある本殿、つまり上院に対する、麓に存在する下院、頓宮という場所であったらしいです。頓宮とは本殿の神様が休息のために留まる仮の宮のこと。毎年9月15日の石清水祭で、本殿の祭神である応神天皇、神功皇后、ヒメ大神の三神が本殿から神幸される場所なんだそうです。
ケーブルカーに乗っている時観光用の車内アナウンスで説明してるんですが、昔仁和寺のとある僧侶がこの頓宮を石清水八幡宮と勘違いして、山頂に向かう人が多いのは何かあったのかといぶかしみながらも下院詣でをしただけで石清水八幡宮に参拝した気になって帰ってしまったという逸話が徒然草に残っているということでした。

Olympus XA2 +D.ZUIKO 35mm / f3.5 : FUJIFILM SUPERIA Venus 800
去年骨折する前に撮った頓宮前の空間の写真。今年初詣に行った時も山頂の本殿から降りてからここも様子見に来てみました。徒歩で上がる参道を行き来する人が通り過ぎる程度で、この写真を撮った時ほど閑散とはしていなかったけど、参道の通過点的に通り過ぎる人だけで立ち止まって何かする人はいなかった感じでした。

LOMO SMENA 8M +T-43 40mm / f4 : Ferrania Solaris 100
こっちは今年の初詣で撮った写真。頓宮の南門から出ると二の鳥居があってその先に石段ばかりが延々と続く石清水八幡宮本殿への表参道が延びています。その二の鳥居と頓宮の間に高良神社という社があって、この狛犬はその高良神社の前に居たものでした。足元になぜか色々な布切れが巻いてあって、それがなんだか奇異でなおかつかっこいい印象を与えていたのでスナップしてみたもの。
今回の初詣は足の状態もあって歩いては登らなかったんですが、去年ここに来ていた時は試しに歩いてみようと頂上までこの表参道を登ってます。途中裏参道というもう一本別のルートがあって、でもこのルートは大雨が降った時に崖崩れを起こして通れなくなった状態のまま、崖崩れの様子が分かるような姿を山肌に晒しています。だから頂上までの登攀ルートは現時点では表参道一本だけ。そんなに極端に険しい道ではないけど、侮ってるとちょっと手ごわい道筋でもありました。去年歩いてみた時は最後の三の鳥居を潜って本殿へ直進する参道に至るまで一気にいけるだろうと思ってたら、とてもじゃないけど一気には無理。一気どころか途中で何度も立ち止まって呼吸を整えないと登りきれなかったです。それにしても神社というのは高いところにあるという印象。実は今年はこの石清水八幡宮に参拝した次の日、もうちょっと写真が撮れるんじゃないかともう一度ここへ参拝しに来て、さらに残ったフィルムを使い切って現像に出すために続けて京都霊山護国神社にも参拝するということをしていたんですが、霊山護国神社も霊山というくらいに山肌にあったんですよね。山というのはやっぱりスピリチュアルな場所ということなのかな。わたしの大好きなシュルレアリスム小説、ルネ・ドーマルの「類推の山」もスピリチュアルな高みを目指すことを山に準えているし。
とまぁ徒歩ルートも石段の整備された参道ではあるものの山登りの感覚を味わえるし、途中の休憩茶屋の飼い猫に出会ったりして面白いんですけど、今回は徒歩ルートは狛犬の写真を撮っただけでまた駅前に戻り、大人しく京阪の薦めにしたがってケーブルカーに乗って山頂の本殿を目指すことにしました。
ケーブルカーには去年来た時に何度か乗っていて、普段は15分間隔くらいの運行だったけど4日の日は5分間隔、5日の日は7分間隔と結構頻繁にやってくる状態になっていました。

LOMO SMENA 8M +T-43 40mm / f4 : Ferrania Solaris 100
これは地上のほうじゃなくて山頂の駅のほうの写真です。木漏れ日で風情のあるケーブルカー。ケーブルカーに風情を求めることに意味があるのかどうかはこの際あまり考えないでおきます。
男山のケーブルカーは京阪八幡駅の側の地上の駅とこの山頂の駅の間を行き来しているだけ、行程としては3分くらいかな。乗り物に乗るという楽しみはほとんどない感じで、乗ったと思ったら次の瞬間にはもう終点に到着しています。途中神応寺のあるもみじ谷の上を通っていくのが見せ場だけど、何せ全行程が3分ほどだから谷の上のスペクタクルもあっという間の出来事で終了してしまいます。

Nikon F2 +Nikkor AIS 50mm/f1,4 : Kodak SUPER GOLD 400

LOMO SMENA 8M +T-43 40mm / f4 : Ferrania Solaris 100
男山山頂駅でケーブルカーを降りた後、男山山頂駅は石清水八幡宮の背後辺りに位置しているのでそのまま宮の側を通り過ぎるように山間の参道を歩くことになります。
ケーブル参道の様子はこんな感じ。上の写真は去年骨折する前に撮ったもので、下の写真が今年の初詣で撮ったものになってます。季節の違い、フィルムの違い、色々と重なり合って随分と色味が違う感じ。同じ場所とは思えないです。
山道の散策を経てケーブルからの参道は石清水八幡宮の正面の参道の西に広がる広い空間へとでてきます。ここはエジソンの記念碑とかが建っているちょっとした広場という感じのところ。エジソンに関しては電球のフィラメントにこの八幡の竹を使ったことが有名で、そのために八幡では結構いろんな所でエジソンの名前を目にすることになります。
この広場から、本殿前の南総門に直進している表参道と合流できる石段が延びているので、とりあえずその石段を登って南総門前の表参道に出てみることにします。また三の鳥居から南総門へと直進するその参道は名前でも分かるとおり徒歩で登ってきたルートが最終的に辿りつく場所でもあります。
石清水八幡宮の起源は平安時代に遡るらしく、でも結構ややこしそうだったので歴史的なことは他に譲るとして、語利益と言うポイントで概観してみると、先に勝負事に良いと書いたように、石清水八幡宮は国家鎮護、厄除開運、必勝・弓矢の神として親しまれている神社だそうで、拝殿の両側に巨大な矢が立ててあったり、後で書くように御神矢にたいしてことのほか思いを込めるような行事を行っているのはこういう性質の神社だからなんでしょう。他には厄除けにも絶大な効力を誇り全国屈指の厄除神社として知られているそうです。

Nikon F2 +Nikkor AIS 50mm/f1,4 : Kodak SUPER GOLD 400
南総門前。向こうに本殿を囲む楼門と廻廊が見えてます。一般的な参拝は楼門の前で行うのでこの奥にある本殿の様子は部分的にしか覗うことが出来ません。

Nikon F2 +Nikkor AIS 50mm/f1,4 : Kodak SUPER GOLD 400
これは拝殿前で撮ったものなんですけど、色が変な出かたしてる感じで失敗したかな。陽射しで明るい光景なのはわかるのに受ける印象はあまり明るい場所には感じないところもありそう。でも拝殿前はこれ一枚しか撮ってなかったので、これを使う以外に選択肢がありませんでした。
空の色といえばこの日も三が日と同じく曇りがちの日だったんですけど、なぜか山頂にいる間は青空が出ていて日光が降り注ぐ中で初詣が出来ました。こういうのも今年はちょっと運が良いとでも言える要素になっていたらいいです。
参拝する列に入って並んでいるうちにお参りの作法を覚えてるかなとちょっと不安になったものの、お賽銭箱の横に参拝のやり方というような立て札が立っていて、知らない人でも本格的な作法で参拝できるようにしてありました。
ここは見ての通り、なぜか鈴がぶら下がっていませんでした。ここは元から鈴はぶら下げていないのか参拝者全員が鳴らせない可能性があったから取り外してしまったのか、理由は分からなかったけど、鈴が鳴らせないのはかなりの中途半端な感じがあって、遣り残したことがあるという結構強い感覚が後まで残ってしまいました。思いのほか神社の参拝で鈴を鳴らすというのはカタルシスがあるんじゃないかと、鳴らせなかったことであらためて気づいたりしてました。この二日後に行った京都霊山護国神社もそういえば鈴がなかったし、鈴を鳴らさない神社というのも一般的に存在してるのかな。
二礼二拍手の作法で初詣を済ませて参拝の行列から離れたら、今度はおみくじを引いてみました。
今年出たおみくじの結果はこれ。

Nikon Coolpix P5100
「未分」という見たこともない結果が書かれていました。石清水八幡宮でこれをひいた時点ではこれが一体「吉」なのか「凶」なのかよく分からず、書いてあることはわりといいことが書いてあったから、まぁそんな似酷い結果でもなかったんだろうとその場では納得。
帰ってから調べてみたら、「吉」の方向にも「凶」の方向にも動いていない状態、まだ運勢が「吉」になるか「凶」になるか決まる前のどちらともいえない状態を表すということのようでした。要するに神様も「吉」か「凶」か決めかねてるって云うこと?
ひょっとして結構レアなおみくじだったのかなと、書いてある事はいいことばかりだったからこれでレア物を引いてるとするなら今年は珍しいものを引き当てるような、運が良い年なのかもしれないなぁと思っておくことにしました。
石清水八幡宮の広さはそれほど大きくなくて、晴明神社を二周りくらい大きくした程度でした。南総門と拝殿の間に四角い空間とその周囲に並んでいるお守りなどの授与所、本殿の裏手に廻廊に沿っていくつかの末社が建っている程度で全体の構造は極めてシンプルな神社でした。

LOMO SMENA 8M +T-43 40mm / f4 : Ferrania Solaris 100
拝殿前の開けたところ。意味もなく逆光で撮ってみた写真。被写体そのものはあまり逆光っていう感じにはなってないのがさらに中途半端な印象を加えてるというか。人の配置も舞台の上で所定の位置についているような感じであまり動きがないです。実際はもっと活気があったんですけどね。
真ん中近くの白いフードの人がなんか意味ありげに見えてます。この人を撮ろうと思ったわけでもなかったけど。
それで、一通り本殿の周囲を歩いてみて、目を引くような珍しいものもないなぁと思いながらも境内を散策しながら撮ったのがこんな写真でした。

Nikon F2 +Nikkor AIS 50mm/f1,4 : Kodak SUPER GOLD 400

Nikon F2 +Nikkor AIS 50mm/f1,4 : Kodak SUPER GOLD 400

Nikon F2 +Nikkor AIS 50mm/f1,4 : Kodak SUPER GOLD 400
最後のは御神矢を買った参拝客がその矢にその場でご祈祷してもらう舞台が設えてあって、矢を持った巫女さんがその舞台で雅楽にあわせて優雅に舞っているところです。これは石清水八幡宮が勝負、弓矢の神様の神社ということで特別扱いをしてるのか、わたしには他のところでは見ない催し物で珍しかったです。
矢に祈祷してもらっている参拝客は手前の人たちで、一通り終わると祈祷が終わった矢を順番に受け取っていました。
それにしても動くものに対するタイミングの悪さは相変わらずというか、巫女さんが舞っている気配も感じられない時をわざわざ選んでシャッター切ってます。あと手前の男の人の頭が邪魔。
とまぁこんな感じで参拝して、おみくじ引いて、お守りを買って、境内を一通り回って見物しながら今年最初の初詣は完了しました。
4日ということもあったのか、山頂ということも影響していたのかわたしが参拝しに行った4日と5日は屋台もほとんど出ていなくて、ケーブルの駅の近くに離れ小島のように何軒か出ていたのが目に付いた程度。お祭り的な活気はあまりなかったです。
帰り際というか参拝を済ませたあと一服しようと、ケーブルからの参道が行き着く広場の休憩所で一休み。
ここは2階建てで去年来ていた時の印象では平日は営業していないような食堂でした。一階が自動販売機を並べた唯の空間で二階が人の気配があまりない食堂というような施設。
お正月に来てみるとこの建物はお正月用にちょっと模様替えをしていて、自動販売機が並んでいるだけだった一階では厄除けぜんざいと厄除け甘酒、二階では厄除けうどんを提供する場所となっていました。
わたしは4日に来た時はせっかく来たんだからとここで厄除けぜんざいを、もうちょっと写真が撮りたくて翌日の5日に来た時は二階で厄除けうどんを食べてきました。きっと相当な厄払いが出来たことだと思います。

LOMO SMENA 8M +T-43 40mm / f4 : Ferrania Solaris 100
ちなみに去年来た時に、この休憩所のある広場にはおそらく野良猫だと思うけど、物怖じしない猫が数匹参拝客に御飯をねだって歩き回っていました。初詣の時は人の数に気おされたのか何処かに行ってしまってましたけど。

Diana F+ : Lomography COLOR NEGATIVE 800
その後、帰りは表参道で歩いて降りようと石段を降りかけたものの、意外とつま先に力がかかるというか負担がかかりそうな感じだったから少し降りていった時点でどうしようかとちょっと迷ってしまい、足指は年末のレントゲンではくっつきつつあるということだったけど余計な負担を強いることもないかと、結局また山頂まで戻って帰りもケーブルを使って麓まで降りてきました。
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今年の初詣はこの石清水八幡宮に2回行った後で京都霊山護国神社にも参ったりしたんですが、こんなかたちで済ませることが出来ました。
八幡の駅のすぐそばの街中で唐突に聳えている男山の見所はこの石清水八幡宮だけじゃなく、私見としてはもう一つもみじ谷の渓谷が挙げられると思います。それで、去年紅葉の時期に、結局紅葉は撮れなかったけれど紅葉前に撮った写真があるので、それをいくつか並べてみます。
京阪の八幡の駅を降りた後ケーブルに乗って山頂に向かわず、麓の頓宮のほうへ歩を進め、一の鳥居がある所で鳥居を潜らずに頓宮の外壁に沿って右手の細い道を進んでいきます。左手に頓宮の外壁、右手に住宅地を見ながら細い道を進んでいくと、右手側の住宅の合間に神応寺というお寺の門が見えてきます。曹洞宗の禅寺で、行ってみるとこじんまりとした可愛らしいお寺ですが、創建は石清水八幡宮を創建した行教上人の手によるものなんだそうです。
そのお寺の山門の向こう側に延々と上に続く石段が見えるんですが、この石段を上がっていく石段が渓谷の中腹を走る神応寺への参道となっています。参道は途中で神応寺への分岐点を迎え、その分岐点を越えてさらに渓谷沿いに進んでいくと、参道の終着地点である神応寺の奥の院「大聖不動明王」へと導かれていくことになっています。
奥の院へはもう一つ参道があって、というかこちらが地上から渓谷の中腹にある奥の院に向かう表参道だと思うけど、これは神応寺の山門を潜らずにさらに道なりに歩いていったところに聳え立つ「航海記念塔」という巨大石塔の脇で谷のほうへと方向を変えると目の前に現れます。鳥居があるので一目瞭然。神応寺の門からは途中分岐する形で谷の中腹を通る道となっている一方、こちらは渓谷の底から中腹の奥の院へと次第に登っていく参道となっていて、道の両側には不動さんの幟が並びマジカルな印象の参道となっています。登り始める時にどちらを登ろうかと思案する必要は、この両方の道には途中で行き来できる脇道もあるのでそれほど必要ないかもしれません。

Olympus XA2 +D.ZUIKO 35mm / f3.5 : FUJIFILM SUPERIA Venus 800
京阪の八幡駅から10分もかからないところにこんな渓谷があるというのもまた考えてみれば結構凄いことなんじゃないかと思ったりします。

Olympus XA2 +D.ZUIKO 35mm / f3.5 : FUJIFILM SUPERIA Venus 800
参道の途中で男山ケーブルの谷を渡る陸橋である男山橋梁の真下を潜り抜ける形になってます。高さ43メートルの橋でケーブルカーの橋としては日本で一番高い橋になっているそうです。
ちなみにケーブルカーからでもこの参道の様子を眼下に見ることが出来ます。上からの眺めもスペクタクルだけど参道の真横から聳えたっている橋梁を真下から見上げるのも、これまたスペクタクルな視覚体験ではあります。

Olympus XA2 +D.ZUIKO 35mm / f3.5 : Kodak SuperGold 400
参道の到達地点である奥の院。この日はちょうど護摩焚き供養の日だったようで、盛大に供養の儀式が執り行われていました。
ちっとももみじが赤くならなくて、おそらく赤くなっていた頃は足指骨折でこちらが動けない状態となっていたからこの渓谷の紅葉は一番いい時を見逃していることになりました。これは骨折する前にとにかく暖色系等の葉っぱの写真を撮ろうと思って撮った写真です。
動くものの写真はアンチ・ドラマチックの撮り手のセンスを総動員して静止画のように撮ってしまうのに、こういうのはなんだか動きのある写真になってるんですよね。
ということで去年の懸案だった紅葉の話題も絡めて、今年の初詣の記事を纏めてみました。
八幡の駅に降りるきっかけになった京阪の車窓から見たものっていうのはちょっともったいぶってまた次回のお話とします。

Olympus XA2 +D.ZUIKO 35mm / f3.5 : FUJIFILM SUPERIA Venus 800
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Sabor A Mi - Bebo Valdés & Chucho Valdés
キューバン・ジャズの重鎮、ピアニストでありラテン・ビッグバンドの主催者として活躍したベボ・ヴァルデスとその息子で同じくピアニストのチューチョ・ヴァルデスの競演。
じい様が演奏しているとは思えないくらい軽やかでキュートな演奏となってます。親子だからなのか息もぴったり。
曲はルイス・ミゲールが歌ったものが有名かと思います。ラテンのスタンダード曲で作曲したのはメキシコのアルバロ・カリージョ[ALVARO CARRILLO]。ベサメ・ムーチョとかメキシコのバラードは独特の風情があるように思われます。
いろんな歌手が取り上げている曲でもあって、わたしが聴いたことがあるのですぐに思い浮かぶのは、イーディ・ゴーメがトリオ・ロス・パンチョスと一緒に歌ったものとか、小野リサの歌ったのとかかなぁ。
イーディ・ゴーメのもひいきの歌い手ということもあって、なかなかいいです。
メキシカン・バラードでわたしが好きなもう一曲。
マリア・ グレヴェール作曲の超有名曲の「テ・キエロ・ディヒステ」
以前ナット・キング・コールが歌ったのを載せた事があるんですけど、また違うバージョンで。
歌っているのはソプラノ歌手ヴァージニア・トーラで、ラテンのリズムとは全く違う種類のアレンジになってますけど、輝きに満ちていて良いと思います。
Virginia Tola sings Te quiero, dijiste
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