2013/09/07
【写真】グランフロント大阪 +【音楽】GS! 愛する君に ザ・ゴールデン・カップス

今年の春先に大阪の梅田で撮った写真。JR梅田駅の北側にグランフロント大阪という商業区域がオープンして、実はオープン初日に全くそんなことを知らずに梅田にやってきて、駅からヨドバシカメラにいたる辺りの人の多さに何事かと吃驚したことがありました。
もともと大阪にやってくる時は難波の辺りが主な場所になっていて、梅田はキディランドとか紀伊国屋書店とかポイント的に立ち寄る程度だったのが、写真機屋が集まってると知ってからよく来るようになった場所。この数年大阪といえばまず梅田に立ち寄るという行動パターンになっているんですが、それ以前からこの区域は高い塀に囲まれて建築途上のビルの基部が塀の向こう側に見えてるというような光景が広がっている場所でした。だからこの辺りの工事中のイメージこそがわたしにとっては常態ともいえるものだったので、いざこんな小奇麗な商業施設になって披露されると、改めて、あぁここは延々と工事をするための場所じゃなくて、こういうものを作っている場所だったんだと認識しなおすことになりました。塀で囲まれてるのがもう当たり前の地域だったから、塀が取り払われているだけで視覚的にはかなり新鮮でした。
一応どういう目的の場所かと言うと、大阪の、あるいは関西の、さらに大きく出ると日本の、世界からの玄関口となるようなコンセプトの元に設計された4棟の高層ビルと水と緑の広場で構成された地域ということのようです。
偶然近くのほかの場所に行くつもりで遭遇してしまったオープンの日は写真撮る気にならなかったけど、その後ちょっと落ち着いてからはどんな商業ビルが建ったのかとか水も流れるちょっとした憩いの広場とでもいうようなものになってる一帯の様子を、梅田に立ち寄るたびに、思いつけば探検して写真に撮ってます。
一応周囲の水と緑の広場をうろついたり、4棟のビルのうち店舗が入ったビルには入ってみたけど、中はファッションブランドとか高級雑貨とかが、高層ビルを生かした展望スペースを絡めながらも立体的に配置された、ようするに趣向を凝らした百貨店。どちらかというと道路を挟んで東側にあるヨドバシカメラのほうがこちらの目的に合う場所だから、上階のほうにあった紀伊国屋書店くらいしか利用するところがなかった印象に今のところ終始してます。
とはいっても、こういう高層ビルや演出意図を伴って広範囲に再開発されるというような場所は京都ではほとんど見ないから、初見で歩き回るのはやっぱり結構新鮮でした。硬質なイメージが満ち溢れているからエッジの効いたクールな写真なんかも撮れそうな期待感も出てくるし。
反面京都では見ない光景や被写体の属性に引っ張りまわされる写真、つまりクールでエッジの効いたものが写ってる写真というだけで、写真そのものはちっともクールじゃないなんていうようなのを量産しそうなところもあるから、難しいところもあるんだけど、やっぱり見慣れてないものを目にするのは単純に新鮮な体験ではありました。


俯瞰視点好きだから、こういう高層ビルがあって高いところから見下ろせるとなると、やたらとこういう視点で撮ってます。それと縦構図がかなり多くなってるかな。この場所は縦に伸びる高層ビルが主体だからという理由もあるんだろうけど、ここ以外で撮ってる写真も結構縦構図が多いです。さっき久しぶりにPEN Fなんていうハーフ・カメラにフィルムを入れたところなんだけど、このカメラなんてデフォルトで縦長のファインダーだし。
横並びの目で見てる視野に異化的な雰囲気が出てくるところが気に入ってるのかなぁなんて思うところもあるけど、自分ではよく分からないです。ただ横長のフレームは両端をちょっともてあます時があるのは確か。
あと、どれを記事に載せようか眺め回していて、逆光で撮ってるのも多いのに気づいたりしてました。逆光は光自体がドラマチックだから簡単にドラマチックな画面を構成できるところがあるけど、こういうデフォルトでドラマチックな光にあまり頼らないほうがむしろ発想が柔軟になりそうな気もします。といいつつ雰囲気好きだから逆光を使わないとまでは行かないと思うけど。
一番下のシルエットになった人の階段写真は階段の途中で立って、ひたすら人の配置がこれと思うような形になるのを待って撮ったものでした。でも実際はかっこいい配置になることなんかまるっきりないというか、ここだというのがちっとも判断できなくなったのが本当のところ。自分が完全に納得する完璧な配置で写真撮るなら、こういう偶然のタイミングじゃなくて、隅から隅まで演出する以外にないです。
それで、シャッターを切るタイミングが判断不能になった挙句、この写ってる瞬間にシャッターを切ったきっかけは画面中央少し上辺りの子供のシルエットでした。子供がフレームインしてきた時これを逃したくないと思って、他の通行人の位置は無視して撮ってます。だから人の配置はあまり上手くいってないというのが正直なところです。
この場所にいて邪魔だなぁと思っていたのが、右の方向を向いて立ってるおじさん。この人、この姿勢のまま固まって動いてくれませんでした。でも、動いてくれないものはどうにもしようがないので、とにかく子供がフレームに入ってきたから固まったおじさん込みで撮ってみることにしたんだけど、出来上がった写真でみると、このおじさんは意外と邪魔になってないというか、立ち尽くしてるのが通行する人の中ではちょっと異化的な要素になってる感じがします。
むしろ一番大きく写ってる女の人のほうが買い物の途中といった具体的な雰囲気がありすぎて、あまり馴染んでないような印象でした。
子供以外の通行人はロボットのようにただ歩いてるだけというイメージのほうがよかったです。

OLYMPUS μ ZOOM 140
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愛する君に - The Golden Cups
GSです。なんだかとんでもなく古い時代のもののように思うけど、カーナビーツがゾンビーズのカバー曲をやっていたりして、同時代の洋楽はそんなに古色蒼然としたものとして聴いてないので、GSもそういう聴き方で良いんじゃないかと思います。古いからといってそれだけの理由で聴かないのはもったいない。
ゴールデンカップスの曲だとこれが一番好き。レコードのほうはブラスが入りストリングスも入りでなかなか豪華なのでこんなの生で演奏できるのかなんて思ってたけど、このテレビ番組なのかな、これをみるときっちり演奏してます。これは凄い。
マモル・マヌーは今で言うとアイドル路線の王道にいるような見た目だし、正面に立つんじゃなくてドラムだというのもこの当時はちょっと意表をついた配置だったんじゃないかな。後にチャーとバンドを組むことになるベーシストのルイズ・ルイス・加部もなかなかかっこいいです。