2014/12/08
偶然が介在する妖しい花 + Some Enchanted Evening - Il Divo

撮影地忘れた。 2013 / 02
たまに撮ってる花の写真。以前に似たようなタイトルで一度花の写真をアップしたことがあると思うけど、その続きのようなものです。特に花を被写体にして写真撮ってるわけでもなく、どちらかというと、多少とはいえ写真を撮ってるにもかかわらず、まるで花の名前も分からず、区別もつかないという、以前花の写真をアップした時に書いたのとほとんど変らない状態だったりします。
とはいっても区別もつかないから絶対に花の写真は撮らないと思ってるわけでもないので、撮影を繰り返すと、気まぐれで撮ったような花の写真はそれなりに手元には残っていき、でもそれはそんなにたくさん積み重なっていくわけでもないから、思いついたみたいに記事にして、たまにブログを花で装飾するといった形になってます。
前回のもそうだったと思うけど、今回も何だか妖しい写り方になってます。
このなんとも妖しい感じの写り方は、実は最後まで結果を読むようにコントロールして、撮ってるわけでもなくて、いろんな条件とか、トイカメラで撮ったりした、そのカメラの癖とかでこんな写り方になってるというのが本当のところ。撮った本人にとっても予想外の仕上がりになってるといってもいいくらいのイメージとなっています。
モダニズムとシュルレアリスム的な感覚を拠りどころにして写真を撮ろうと意図することが多いから、妖しい写り方をするのは結果的にはもやもやとした形で輪郭も朧に存在していたものを逆に撮った本人に気づかせてくれるようなところがあってなかなか面白い。自分のテクニックじゃなくて外在的な条件でこういう結果になるのは表現としては他人任せ的なところがあるんだけど、そこはシュルレアリスム、偶然の介在を最大限に取り入れたりする思想には、偶然を意図する方向に取捨選択するようなことはある程度必要かもしれないけど、こういうあり方は結構適合してるんじゃないかと思ってます。

八幡 2013 / 01
最初のはイキモノカメラで撮ったもの。110(ワンテン)フィルムを使うカメラで、これだけ見せられても絶対にカメラとは思わない見た目のトイカメラで撮影。フィルム面積の極端に小さいワンテンフィルムと絞りもシャッタースピードも固定のトイカメラの組み合わせは恐ろしくチープな写真を作ってくれます。画面一面がハレーションで覆われてたり、細部が溶け出したような描写は当たり前。あまりにもチープなので、嫌いじゃないのに持ち出す気にはなかなかならないカメラ。ワンテンフィルムはまだ2~3本手元にあるけど、二本ほど撮った後でそれ以上持ちださなくなったものだから、全部使用期限を越えてしまってます。
二枚目のはスメ8で撮影。ロシアのカメラで、ロシアでは大衆的なカメラなんだけど、他の国ではトイカメラ扱いにされるカメラ。
下のはこの前の記事に続きコニカのビッグミニFです。撮影時の記録によると上の八幡のとこれの撮影で使ったフィルムはソラリスでした。コダックのOEMに変更される前のものかな。イタリア製のソラリスはもう一度使ってみたいフィルムだったけど、既にこの世界から消え去ってしまって、もう二度とこれで撮ることはできなくなりました。

京都駅八条口 2013 / 05
これはあまり妖しくないか。
八条油小路の十字路の南東側道路わきに花壇が設けてあって、そこで咲いていました。結構綺麗に見える場所なんだけど、なぜかある程度咲くとある時見事に全部刈り取られてる時があって、意図がよく分からない場所でもあります。咲かせて路を綺麗にしたいのか、植物があると邪魔だと思ってるのか、一体どっちなんだ。
☆ ☆ ☆
Some Enchanted Evening - Il Divo
ミュージカル「南太平洋」の曲で、サウンド・オブ・ミュージックの作曲家リチャード・ロジャースの手によるもの。
歌ってるのは、男性歌手グループのイル・ディーヴォ。
クラシックの男性歌手の声とか、朗々として気持ちよく響きわたるのが、結構好きだったりします。でもイル・ディーヴォはクラシッククロスオーバー系統のグループという印象があって、癒しだとかそういうタームでくくられてる類のものだと思い、ちょっと食い足りないというか、クラシック風にはしてるけどもっとポピュラーよりのどっちつかずの音楽とかそういう印象でした。
だから名前は知ってはいても特に好んで聴こうとは思わないグループといったところ。
ところが先日四条烏丸の十字屋の地下一階で、トリュフォーのDVDが何枚か買うと一枚タダとか、そんな広告を見て、でも今更DVDはなぁとか思ってるところに、店内放送でクラシック男性歌手の気持ちのいい声が聞こえてきて、そのうちトリュフォーなんてそっちのけでそのかすかに聞こえる音楽に耳を済ませることとなりました。
ちょっと気になったので、店の人に今流れてるのは誰の音楽?と訊いてみると、店の人が持って出てきたのがこのアルバムでした。
知らないクラシックの歌手だと思ってたので、店員さんが持ってきてくれたCDの、イル・ディーヴォという見たことのある名前を見てちょっと拍子抜けしてしまったところもあるんだけど、聴きやすさなんかをわりと無視してるところもあるクラシックとは違って、とにかく耳に気持ちよく入り込んできたのは、この正体を知って納得してしまいました。
関係ないけど、綴り違いではあるもののディーヴォといえば、わたしにはあのサティスファクションの風変わりなバンドなんだけど、今は知ってる人もそんなにいなくなったのかな。
店内で聴こえてきたなかでは一番記憶に残ったのがこの曲だったから、これをピックアップ。
アルバムはミュージカルナンバーを集めたもので、曲は親しみやすいものが取り上げられてます。アメリカのスタンダートナンバーってかなりの部分がブロードウェイ・ミュージカルから来てるので、ミュージカルはアメリカ音楽の重要な分野なんだけど、いかんせん曲を聴くのは好きなのに、やっぱりミュージカルそのものは馴染めないというか、いまひとつ興味が向かない分野でもあります。
ちなみに映画に出てくるミュージカルシーンとか、これはオペラだったけど、たとえばイシュトヴァン・サボーの「メフィスト」だとか結構面白く見られるのに、実際のミュージカルはあまり見に行く気にもなれないって言う、この違いは何なんだろう。
こっちは同名曲をプラシド・ドミンゴが歌ったもの。本当にいい声でこっちの感情を絡めとリ盛り上げていく感じというか、聴いていて高揚するし気持ちがいい。
大昔はマイクなんて存在してなかったはずで、クラシック歌手はオーケストラの音量に負けないくらいの力をもって歌えたんだと思うと、これはやっぱり凄い。
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これは以前に出ていた「ミュージカル・アフェア」をフランス語で歌ったというものじゃなくて、以前のアルバムに新たにフレンチ・ミュージカルの曲を追加した豪華版ということらしいです。