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【写真】伏見稲荷大社にて 6 熊鷹社から四つ辻へ +【音楽】 Old Folks - Joe Pass & Niels-Henning Orsted Pedersen

熊鷹社奉納鳥居


稲荷山へ向かう鳥居の道を進んで最初に出会う御神蹟である熊鷹社の前を過ぎると、ほぼ間をおかずに石段で出来た登り坂の鳥居の参道が待ち構えています。この石段を登り始めて、おそらく稲荷山に来て初めて、意外と本格的な登山になるのか…と予感めいたものを覚える人も多いはず。どのくらいの長さの石段が控えてるのかある程度分かってしまうと、この段階ではそれほど大した登攀でもなく、事実三つ辻まで最初と最後に傾斜のある石段部分が待ち構えてはいるものの、中間の部分は踊り場のような緩やかな坂道となって、登っていく道としてはそれほど過酷なものでもなかったりします。
でも最初の分岐点である三つ辻まで、登山的なことをするとは予想してないで歩いたとしたら、結構息が上がってしまう道筋にはなってるかもしれません。
熊鷹社からのこの鳥居の登り参道は三つ辻というところで一旦休息ポイントになって、熊鷹社から登ってきた人はこの分岐点で、ようやく着いたと一息入れてる人がほとんど。でもこの分岐ポイントに掲げてある稲荷山の参道全体図をみて、まだほとんどとば口にも立ってないような場所にいると知ると、大半の人がまだこれだけしか登ってない!?って云うような顔になってたりします。
それにしても神社とかお寺とか、山の上にある場合が多いというか、ルネ・ドーマルの「類推の山」のように、山というのが登ることにおいて聖性に近づく場所である場合が多いと考えられてるからだろうけど、これは登ることで修行してるような意味合いもかねてるんだろうと思います。

三つ辻でさらに山頂へ向かう道と、今やってきた熊鷹社からの登りの参道と、もう一つ裏参道、産婆稲荷のほうへ抜ける道の三手に別れることとなります。別に裏参道のほうから登ってここまでやってきてもいいんだけど、こちらのルートは稲荷山からの帰り道として利用されてるよう。でも半ばから民家の間を抜けていくようになるなだらかな坂道で、あまり登山をしてるという自覚なしにこの三つ辻まで出てこれるような道なので、こちらから登ってくるのも新鮮でいいかもしれません。さらにこの道には伏見稲荷大社の管轄外の宗教施設、大日本大道教といった新興宗教の施設のようなものが建っていたり、神社銀座のような様相を帯びていたりと、ちょっと風変わりな雰囲気が漂う場所でもあるし。
熊鷹社から登ってくると、ここで登山に辟易して、もう帰るという気分にならない限りは選択する道は一つ、稲荷山山頂へと向かう参道となります。


稲荷山参道茶店

三つ辻にある茶店の古い鏡。
これ、鏡の中に茶店の様子がもうちょっと入っていればよかった。ここの特徴の古びた大時計は写り込んでるんだけど。



山を行く鳥居の群れ
稲荷山の森の木々の間を分け入るように延びていく鳥居の参道。いつの間にか本殿近くの鳥居の参道とはまるで様相が変ってきてます。



ここから稲荷山山頂へ向かう参道が本格的な体力勝負の運動場になっていくというか、稲荷山散歩程度に考えていた大半の人にとって、おそらく予想を超えて過酷なものへと変貌していきます。
次の分岐点である四つ辻まで、間に四軒の休息所というか茶店をおいて、その店の前だけは平坦な道になってるけどそれ以外は徹底的に登るだけの石段構成になった参道が続いていくこととなり、その石段の総数は約400段。
もっとも石段だけが延々と積み重なってるとはいえ、だからといって連続して上り続けなければならないというわけでもなく、石段の途中で休んでもいいわけだけど、休みを入れながらでもこれはちょっときつい行程となるはず。これも四軒の茶店をはさんだ四つ辻までの構成を知ってると後どのくらいというのが分かるから上りやすくなるものの、初めて登ったりした時はおそらくいつ果てるともない石段が目の前にあるという印象になると思います。
途上に間を置いて茶店が四軒もあるというのがこの石段の参道の性質を良く表してるかもしれません。

ちなみに四軒の茶店は、もっと上のほうにある御神蹟も同じようだけど、参道をはさんで店の前にあるお塚や御神蹟の守りをしてる家のようで、正確なところは知らないけど休憩所の営業はそのついでにやってるような感じに見えます。どの家もふもとからここへ通ってくるんじゃなくて、この稲荷山の中で神様の世話をしながら生活してるようです。
ちなみにどの店も午後四時頃になると早々と店仕舞いしてしまうので、記念に何か食べて行こうなんていう計画なら早めに登り始めたほうがいいかも。



四つ辻
これは去年の夏の終わり頃に撮った写真だなぁ。かき氷の幟が立ってる。稲荷山に始めて登ったときだったんじゃないかな。四つ辻の広場、西村亭の前です。


約400段の石段を上り詰めると、今度は四方向(正確には五方向だと思うんだけど)へ分岐する四つ辻に到着します。それまで森の中を通っていた参道はここでちょっと開けた、小さな広場といった場所に出てきます。下界の京都市内の景観が見られるのもこの場所と、荒神峰をもうちょっと登ったところのある開けた場所の二箇所くらい。四つ辻は一番最初に京都市内を俯瞰できるようになる場所なので、ここで一休みして写真撮ってる人が多いです。
大概山登りしてきた気分でここまでたどり着くんだけど、実は稲荷山の御神蹟巡りのここが出発点となるような場所で、行程としては半分来たか来ないかくらいのロケーションになってます。四方向に分かれた参道のまたすぐ初めから石段が登っていくのを目にしてここで帰ってしまう人多数。
ちょっと開けた場所に出てくるというのと、明らかに区切りの場所のような印象があるので、ここにある茶店の西村亭ではさらにさきへ行く人とここから帰る人、休憩する人に写真撮る人と、それまでの茶店にはなかった賑わいというか活気があったりします。ちなみにこの茶店、俳優の西村和彦の実家だそうで、男前の子供をこの世に送り出したおじさんおばさんの顔を見ることができます。


四つ辻から分岐する参道は、まず一の峰、二の峰などを巡り、御神蹟を訪ねながら、稲荷山山頂を経由して戻ってくる巡回路の入り口と出口の二本。
これは円を描くように稲荷山を囲む参道なので、どちらから入っても必ずもう一方の参道からこの四つ辻に戻ってくることとなります。巡る方向は正式には時計回りらしいんだけど、別にどちらから巡っても罰が当たるというようなことはない模様。ちなみに登攀の険しさは頂上の一の峰直前に果てしないと思える登りの石段がある時計回りのほうが勝ってます。これは逆ルートになると果てしなく下っていく石段へと変貌することになり、かなり楽。紫式部だったか稲荷山参りの途中でへばってしまったのはこの部分だったそう。

三つ辻から登ってきた参道を別にするともう一本は、四つ辻のすぐそばの荒神峰のうえにある田中社への石段で、四つ辻から始まる石段の麓に立って上を見れば、5~60段くらいか、その石段の先に社が見えてるから、これは参道というほどの道でもなかったりします。祭神は田中大神、あるいは礼拝所に記されてる名前で言うと権太夫大神とあるものの、実のところ田中大神の神格やこの場所に設置された由来とかは分からないらしいです。別の名前の権太夫大神のほうもこれに輪をかけて不明ということで、稲荷山の御神蹟は謎めいたことが多いです。



荒神峰 田中社へ

荒神峰へ。


田中社

四つ辻からの石段を上り詰めたところにある田中社。


田中社2




四つ辻からの参道には、さらに荒神峰の麓を回り込むように延びていく平坦な脇道があって、ここは稲荷山にやってきた人もほとんど踏み入れない山間の小道、木漏れ日が綺麗だけど、半ば朽ち果てたような鳥居が思いついたように立ってる、いかにも正規ルートから外れてるといった印象の道で、この道を進むと御幸奉拝所というところにたどり着くことになります。
御幸奉拝所はほとんど人がいなくて、そういう人の気配がない雰囲気と他のご神蹟とはちょっと異なる、巨石文明の跡に踏み入れたらこんなだろうなぁという雰囲気で、まるでMISTの世界かというほどの異次元的な空間に迷い込んだような気分になるところでした。
御幸奉拝所でもう一つ吃驚するのが車が止まってる場所があるということ。森の中の登山を続けて辿りつく四つ辻の近くに下界代表のような車の姿を見て、初めはちょっと吃驚しました。御幸奉拝所の向こうはスキー場のような急坂の舗装路が下のほうへと延びていて、この急斜面をもう一度登ってくるのは不可能と思ったからそこから先は進まなかったけど、後で調べるとふもとの町並みの中にそのまま続いてる道だったようです。車はどうやらそのルートで登ってきてる?

荒神峰の頂上にある田中社の中を通りぬけさらに峰の高みへと進んでいくと視界が広がった場所に出てくることになります。田中社までやってきてもここまで来る人はあまりいないようだけど、京都市内の景観は四つ辻よりもさらに広がりがあって、こちらのほうが見晴らしがいいです。



荒神峰の展望台

四つ辻よりもさらに視界が広がる場所。見晴らしはいいけど、崖のようになってるのに、手すりの類が何も設置されてないです。これ、容易に落ちてしまう可能性があるんだけど、稲荷山全体にこういうところはおおらかという感じがします。無造作に開いた人の気配のない空間に、広告塔なのか鉄骨むき出しの謎めいた構築物がたっていて、これがこの空間を異化してるような雰囲気で、ちょっと超現実的な感じが漂ってます。


京都市内の展望

荒神峰の木立

でも市内の絶景よりも傍らにあった木立の様子のほうが気を引いたりして。



この見晴らしのいい場所からさらに先へと延びている道はそのまま下り坂となり、上に書いた御幸奉拝所への脇道と合流します。この田中社からの道と御幸奉拝所への道の合流地点から、さらにもう一本の脇道が派生していて、これは白瀧社へ至る参道なんだけど、この道がまた凄い。

白瀧社へ


完全に谷間に延びていく山道で、同じく谷間に個絶して建ってる白瀧社にたどり着くまで、周囲は人家の気配など皆無の、谷の木々しかないような場所。しかもわたしが歩いた時でこの道を歩いていた人とであったのは一度きりというくらい通る人がほとんどいません。一応石畳と石段で道の体裁は整えてあるけど、鳥居は間を置いてしか立っておらず、しかも朽ち果てて倒壊したんだろうと思われる鳥居の台座がそのままの形で再建されることもなく放置されてるところも散見されます。鳥居を奉納する人もほとんど人が来ないようなところに立てる気にはならないのかも。
この道は稲荷山の他の参道同様に、どこにも通行止めはしてないから歩くつもりなら夜中でも歩けます。でもこの谷間の参道は昼に歩いてもどこか入り込んではいけないところにに迷い込んだんじゃないかという不安感があったから、夜中に歩くのは怖すぎてちょっと無理だろうと思います。
谷の奥深いところに唐突に建ってる白瀧社までやってくると、かなり予想外の、おどろおどろしいものとは対極にあるような、まるでキャラクターグッズにそのままできそうなほど可愛らしい白瀧蛇様に出会うことが出来るので、正規ルートとはかなり外れてるんだけど、物は試しにここまでやってくるのも変った体験ができていいかもしれないです。

稲荷山地図
GRDⅢ



☆ ☆ ☆




裏参道の猫。

裏参道の猫

明確にテリトリーがあるようで、この猫はいつも一匹狼のように他の猫がたむろしてる所とはちょっと離れた場所で見かけることが多いです。


☆ ☆ ☆

使ったカメラは稲荷山地図がGRDⅢ、モノクロがニコンのF3HP、猫がキヤノンのオートボーイFXLで、それ以外はオリンパスのOM-1とOM-2を使ってます。
OM-1とOM-2に関しては、レンズは同じオリンパスのOMシステムのものなので、本体が代わっても、絵的にどうのこうのというより、撮ってる本人の使い勝手が変化してる程度の違いしかないかも。ほとんど50mmの標準レンズで撮ってます。



☆ ☆ ☆


Joe Pass & Niels-Henning Orsted Pedersen - Old Folks


他のプレイヤーのオールド・フォークスを物色していて、これに出会い、思わず聴き入ってしまいました。
たった二つの楽器でこんなに情緒豊かに色彩感にあふれた音空間を作れるというのはかなり驚異的。
ジョー・パスもニールス・ペデルセンも既にこの世の人じゃないので、こういう凄い演奏の記録が残ってるのは本当にありがたいという感じがします。
ところでWikiなんか見ると、ジョー・パスのギターは我流なんて書いてあったけど、我流で本当にここまでいけるものなのかなぁ。信じられない。

曲は1938年、ウィラード・ロビソンという当時のポピュラー曲を書いていた作曲家の手によるスタンダード・ナンバー。演奏だとチャーリー・パーカーのものなんかが有名だけど、結構いろんな人が演奏してます。
わたしはこの曲、素朴でどことなく愛らしい感じがするのが好き。よく聴いたのはグラント・グリーンやケニー・ドーハムが演奏したものでした。
グラント・グリーンのはオルガンでジャック・マクダフが参加していて、このオルガンのソウルフルな響きがかっこよかったです。







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【写真】伏見稲荷大社にて 5 熊鷹社 2 雪 猫 狐 +【音楽】The Beatles - I'm Happy Just To Dance With You

雪の熊鷹社1

二月の中ごろに雪が降った時の写真です。今年の寒波は京都も例外じゃなくことのほか強烈で、もう何年も見たことがなかった雪が降りました。
前日の天気予報を見てる時は、明日は雪か…と、出かけるつもりじゃなかったんだけど、実際に窓の外が一面白くなってるのを見たらこれはやっぱり撮りに行く以外にないのかと思い直して、今やお馴染みとなった稲荷山まで出かけてきました。
ただ、雪は思いのほか速く降り止んで、稲荷山についた頃にはとっくにやんでしまったような状態。積もってるというほどでもないけど、積もってないというほど少なくないというような降雪量で、一面雪景色にはなっていたものの足元はすでに半分ぬかるんだ腐った雪の様相を帯び始め、すでに雪景色の盛りを過ぎている、なんだか色々と中途半端な雪模様となってました。
なによりも足元は石段で、それも全部きっちりと階段状に作ってあるわけでもなく、敷いてある石によっては斜めに傾いでたりするものだから、それが雪でぬかるんでるとなると歩くのが非常に怖かったです。なにしろ去年雨の日に滑って転倒、腕の間接部分で結局骨折していたような状態になった記憶も生々しかったから、ここで滑ってまた同じようなところを骨折したりするのは絶対に嫌だと、一歩足を踏み出すにも体中の筋肉が緊張してしまうような状態でした。
結局ぬかるみの石段を歩くのが嫌になって、せっかく雪が降って出かけてきたというのに、稲荷山登山の入り口にしか過ぎない熊鷹社の辺りで適当に写真撮って帰ってきました。
こんな日でも観光客は数人来ていて皆さらに上のほうに登ってたからちょっと未練はあったけど、怖さのほうが先にたってしまいました。


雪の熊鷹社  2

やんでしまってるんだものなぁ。

雪の熊鷹社4

ここ、階段が滑りそうで下りられなかったんだけど、雪で折れた枝が落下してお塚の鳥居を倒壊させてます。
この前の記事で載せた三ツ玉大神という額がかけてあったお塚。

雪の稲荷大社

ここは山のほうじゃなくて、ふもとの裏参道から本殿のほうに向かうところにある八嶋ケ池の雪景色。
造園工事なのか、発掘でもしてたのか、随分と長い間工事してるところで、無骨な機械が作業してるイメージが強い場所なんだけど、この日はちょっとイメージが違ってました。

☆ ☆ ☆

熊鷹社のほうに登っていく石段の下から見上げると、お塚の群は混沌とした様相に見えるんだけど、石段を登り新池の畔に出てみると、池の淵に沿う細い石畳の通路の両脇に行儀良く並んでいるという印象に変ります。
最初の混沌としたイメージで捉えてるから、そういう形になるように写真を撮ろうとすると、石段を登りきってからの池の畔のお塚群は、意外なほど整然とした写真になって、混沌としてるといった形には思うように撮れません。
この雪の日も混沌としたイメージにならないものかとあれやこれや位置を変えて撮ろうとして、何しろ細い通路で撮ってるものだから、知らないうちに背を向けてるほうのお塚に、挨拶もせずにお尻から入り込むようなことがあり、そんな時に頭上の木の枝から雪の塊が落ちてきて、差していた傘に大きな音を立ててぶつかり砕け散ったりすると、わぁ!ちょっと怒られてる!?なんて思うこともあって、すでに止んでしまっていて思った形ではなかったことや足元の不安に加えて、お塚もあまり機嫌がよくなさそうだなぁと思い始めると、やっぱり気分的にも早めに退散しようって云う感じになってました。

ちなみに稲荷山で写真撮ってる時、一応ふもとの拝殿にお参りして写真撮らせてもらいますと断りをいれ、撮ったお塚や狐にはお騒がせしましたとこれまた挨拶してから離れるというようなことをやってます。京都有数の霊的なスポットなので、好き勝手やったままというのはやっぱりちょっと怖い。


☆ ☆ ☆

例によってお使いの狐の写真。


熊鷹社 狐1


熊鷹社の森の狐


☆ ☆ ☆

裏参道じゃなくて、熊鷹社で出会った野良猫。

熊鷹社の野良猫1


熊鷹社で出会った野良猫2

やってくるカメラマンの人気の的です。猫を見るとカメラを構えずにはいられない人、多数。

武田花さんの写真が好きで何冊か写真集を持ってます。この人はたとえ猫であっても、きれい可愛いって云う撮り方はしてません。しかもレンジファインダーなのであまり接写できないライカを使ってるのもあるのか、近寄って撮ってる写真もほとんどない。環境の中にいる猫って云う撮り方が最近好みになってるのはこの人の影響かもしれないなぁ。


猫雪達磨
これも一応猫?





CANON AUTOBOY FXL
OLYMPUS OM1 +G.ZUIKO AUTO-W F3.5/28mm
モノクロはTRI-Xの自家現像。


☆ ☆ ☆





季節のしっぽ季節のしっぽ
(1998/04)
武田 花

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時間が流れるのをすっかり忘れてしまってるような古い町の一角とそんな町の片隅で生きてる、あまり綺麗でもない無愛想な野良猫たちの写真。
本は写真とエッセイが半々くらいの内容になっていて、写真はもちろんなんだけど、このエッセイも読んでみると結構面白いです。
こういう体裁の本によくある、妙にベタな心情を盛りこんだ詩集っぽいものとは一線を画してる、どちらかというと内田百閒の怪談を思わせるような、エッジの効いた奇妙な味わいの掌編小説のよう。
あとがきには日々の出来事を綴っているように書かれていたけど、こんな幻想的な日々を送ってるのならかなり羨ましいです。


☆ ☆ ☆


The Beatles - I'm Happy Just To Dance With You


映画「ビートルズがやって来る ヤァ! ヤァ! ヤァ! A Hard Day's Night」に使われた曲。同名アルバム「A Hard Day's Night」のなかでも結構好きな曲の一つです。もっともこのアルバム、他の初期ビートルズのもの同様に、わたしにとっては捨て曲無しのアルバムだったから、好きというなら収録曲全部好きなんだけど。
レノン=マッカートニーのクレジットで発表されてるものの実質はジョンの曲だったとか。イギリスではシングルではリリースされず、アメリカで発売されたシングルもB面扱いになって、ビートルズを代表する曲扱いにもあまりなってないような感じ。今でもそれほど演奏されないのがもったいない。



A Hard Day's Night - ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!A Hard Day's Night - ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!
(1998/03/11)
ザ・ビートルズ

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【写真】私的京都駅

ベル

このところ良く撮ってる京都駅での写真。

京都駅正面から入ると左右に上に上がるエスカレーターがあります。右のエスカレーターは伊勢丹や大階段、近鉄の乗り場などに通じてるから、そちらへ移動する人がほとんどだと思うけど、左側のエスカレーターを上ってホテルのエリアに入ると、この大きな鐘が目に入ってきます。
まぁ駅構内からでも見えるんですけど、長い間何のためにあるのかよく分からない鐘でした。何しろ鳴らそうと思って近づいても柵が作ってあって入れないようにしてあります。
ある時、駅構内にいるときこの鐘が鳴り響いたことがあって、その瞬間に疑問氷解。
どうやら京都駅の東側にあるホテルで結婚式を挙げたカップルが鳴らすために備え付けられてる鐘のようでした。

夜にも手持ちで撮れると思った一枚です。昔の未来派の映画のポスターにでも使えそうなイメージになってると思うんだけどどうかな。




OLYMPUS OM-1 +ZUIKO MC AUTO-S F1.8/50mm
KODAK TRI-XをD-76現像液で自家現像。


【写真】伏見稲荷大社にて 3 裏参道~稲荷山へ +【音楽】AKIRA 金田のテーマ

裏参道商店街1


裏参道6


裏参道5
夏にPEN Fの縦構図で撮っていた余波が続いてる。


楼門から舞殿へ
楼門から舞殿へ。ちょうど大晦日頃に撮ったので舞殿にはお供え物を載せる大きな台が設置されていてその向こう側の拝殿が見えなくなってるのがちょっと残念なところ。


伏見稲荷大社へ電車で行こうとすると、JRか京阪ということになって、それぞれの駅が伏見稲荷大社へ向かう2本の道に対応しているような形になってます。
JRの伏見稲荷の駅は表参道の真正面、京阪の伏見稲荷の駅は裏参道の土産物屋が並ぶ通りへと繋がる位置に配置され、両者特に離れてもいないし、裏参道のほうから表参道のほうへも簡単に行けたりするから、どちらの駅で降りても伏見稲荷大社へのアクセスに大した違いはないんですけど、おみやげ物店、屋台が並ぶのは裏参道のほう、表参道は鳥居を結び広い参道が楼門まで一直線に進むシンプルな空間となるので、到着する場所は一緒ながら雰囲気は結構違うものとなってます。

わたしは裏参道のほうから行くことが多いです。狐のお面を買ったのもこの通りのお土産物屋さんだったし。
でも賑わってるかというと、それほどでもないというか、休日は格段に人通りも多くなるんだけど、人通りが多いわりには活気が伴ってないところがある感じかな。屋台は日によって出店の数が変動してやたらと少ない時があるし、お土産物、神社関連の神具、鶉の焼き鳥等、店のバラエティに乏しいのと、意外と通りそのものが短いというのも関係してるかも。お土産物屋とかの店も早いところだと4時過ぎ頃にもう店じまいを始めるところもあったりして、屋台を冷やかして歩くようなのを期待していくと、若干拍子抜けする可能性があります。

お土産物と云えば、多くの店で、店の一角にちょっと高価そうなショー・ウィンドウが設けられて、他のお土産物と一線を画すように、中に伏見人形が並べてあったりします。
日本の土人形の祖形とも云うべき素朴な人形のことなんですけど、ショー・ウィンドウに飾ってあるのは見たことがないものの、狐が神馬に乗ってる形の人形があると知ってちょっと欲しくなってます。
調べてみると今伏見人形の窯元は一軒しか残ってなくて、そこは偶然真夏にPEN-Fを持って伏見の周辺を歩き回っていた時に出くわしていた店だったんだけど、その窯元が作っているらしいということ。
でもホームページを見てみるとその狐と神馬の伏見人形は売り切れというつれない表示しか見当たりませんでした。
ホームページの記述からみると伏見人形は売切れたら随時補給するように作るというような生産方法じゃなくて、一年の半分で人形を焼き、残りの半分で彩色などの仕上げをするというような作り方をしてるらしい。だから一年かけて作った伏見人形が売り切れたら、次の年に作った人形が出てくるまでは品切れのままということのようでした。
今年の4月以降になると品切れになってる狐と神馬の伏見人形も店に並ぶと思われ、その時に手に入れようかと思ってます。


☆ ☆ ☆


辻占い
これは今年のお正月に撮ったもの。本殿左奥の稲荷山に直接続いていく道への分岐点でいつも店を出してる手相占い、人生相談の店。手相や人相占いの絵はたぶんに呪術的なので、そういう雰囲気が撮れるかなと思ったんだけど、あまりそういう感じも出なかったかな。
真横からもうちょっと引いて手相の絵は全部写したほうが雰囲気は出ていたかも。こういうことはいつも後から思いついてまた撮り直しに行ったりするんだけど、この店、手相の絵を出していたのはお正月の間だけだったみたいです。ちなみに占う方は女性です。さらに結構お客さんが来てるところをみます。

鳥居 奥社から稲荷山へ

ふもとの稲荷大社は楼門をくぐって参拝したあと、傍らのお守りを売ってるところでおみくじを引いたり、周囲に点在してる末社を見たりしながら、千本鳥居を通って奥社奉拝所まで足を伸ばし、本殿とそんなに距離も離れていないのに、奥社奉拝所でしか扱っていないお守りですなんていうのが置かれてるのをみて、さすが商売繁盛の神様と感心したり、おもかる石で度胸試しすればふもとの散策はおそらく大半を終えてることになると思います。ちなみにおもかる石というのは大きな石のことで、持ってみて予想したよりも軽かったら願いがかなうというもの、願いをかけての予想一発勝負でやってみるとなると結構度胸がいります。わたしは願いがかなわないなんていう結果が出たら嫌なので未だに持ち上げたことがなく、実際にこの大きな石が見た目よりも重いのか軽いのか知りません。
伏見稲荷大社の強烈なイメージは延々と連なる鳥居のトンネルで、これを体験しようとするなら、実質本殿裏手から奥社奉拝所までしかない千本鳥居では足らず、縦横に張り巡らされた他の鳥居の参道も巡ることになって、鳥居の参道の大半は稲荷大社の背後に控える稲荷山に張り巡らされてるから、伏見稲荷大社の一番の特徴を体験しようとするなら必然的に稲荷山に向かうほかなくなります。
本殿があるのにどうしてそのすぐといってもいい裏側に奥社奉拝所というものが別のものとしてあるんだろうと思ってたら、一説には稲荷山巡りが無事に終えられるように祈願するための場所だということらしく、わたしは一々奥社奉拝所のほうに回らずに直接山に通じてるほうから登るんだけど、この前の記事の一番最初の写真の、奥社奉拝所に開いた入り口から山に向かうのがどうやら正式の出発点のようです。
奥社奉拝所のこの入り口の傍らには稲荷山巡りの所要時間や総距離なんかが記された全体図が掲げてあって、これをみて行くのをやめる人も多いけど、これはせっかく伏見稲荷大社までやって来て、やっぱりかなりもったいない行動なんじゃないかと思ったりします。

稲荷山への導入

稲荷山へ分け入っていく道は山道などを除くと、裏参道の神社密集地帯から稲荷山の三ツ辻で合流する道を入れて2本あり、裏参道のほうは鳥居に囲まれているわけでもなく主に下山する人が歩いてる道だから、登る人のほとんどはこの奥社奉拝所から始まる鳥居の参道を進んでいくはず。
稲荷山に導くこの鳥居の参道は、まるでキューブリックの「2001年宇宙の旅」の冒頭で、暫く続く暗闇のシーンが観客の身に纏っていた外界を切り離し、映画的な空間に引き入れようとしたように、多少のうねりを伴いながら山に入ってるとは思えないほど緩やかでなだらかなその最初の行程によって、参拝者から生活的な空間を払い落とし、それとは異なる場所へとゆるやかに誘っているようにも見えます。
しばらく、一歩進むたびに世俗的な空間が洗い落とされていくような鳥居のトンネルを潜り抜けていくと、やがて目の前に急激に登る石段が現れ、熊鷹社とその脇に広がるお塚群と神秘的な池という、稲荷山の異界の一旦が始めて目の前に広がることとなります。

熊鷹社周辺1
熊鷹社手前。


☆ ☆ ☆


裏参道の猫2
裏参道の猫たち。


ということで、伏見稲荷大社のお話はさらに続きます。




OLYMPUS OM-1 +G.ZUIKO AUTO-S F1.4/50mm +ZUIKO MC AUTO-S F1.8/50mm

占いの写真
PENTAX SP +SMC TAKUMAR F1.8/55mm
熊鷹社手前、鳥居の参道の写真
FUJI NATURA CLASSICA
舞殿の写真
FUJI TIARA


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Akira Soundtrack - Kaneda's Theme


大友克洋が自作のコミックを監督した映画「AKIRA」の挿入曲。
音楽もそうだけど、映像も、今見ても動きの表現、構図、すべてがかっこいい。写真撮るのに無茶苦茶参考になりそう。家にDVD持ってるから、写真的な視点で見てみようかなぁ。
演奏は芸能山城組で、アジア的で近未来的なんていう、ちょっとブレードランナーっぽい世界観を、ガムランを駆使しながら、アジアン・テイストを主軸にしてこんないかした音楽が作れたのは、今聴いても感心するばかり。
今度の東京五輪のテーマにこれほど相応しいものもないわけで、本当に使わないかなぁ。





AKIRA Original Motion Picture SoundtrackAKIRA Original Motion Picture Soundtrack
(2001/10/24)
サントラ、芸能山城組 他

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【写真】伏見稲荷大社にて 2 千本鳥居 他 +【展覧会】アンドレアス・グルスキー展が始まった。 +【音楽】浅い夢

奥社から稲荷山参道登山路へ


千本鳥居

伏見のお稲荷さんといえば千本鳥居。というわけでもないけど、なにしろ鳥居の道が目立つところだからどうしても写真を撮っておかないといけないんだろうかという気分になって、なんだか知らない間に赤い写真が増えていってしまいます。
でも、まさしく異次元の空間だし、中に入ってしまうと撮らざるを得ないところがあるのは確かなんだけど、それではと実際に写真を撮ろうとした場合は、撮ることを誘うわりにはかなり撮りにくい場所のようでもあります。
なぜかと云うと、通り抜ける人が多いというというのの他に、カメラがこの世界に登場してから一体ここで何回シャッターが切られたんだろうと思うと、ここで撮られるはずの写真は既にすべて撮られてしまってるんじゃないかと途方にくれたりしそうだから。
一度このふもとの稲荷大社じゃなくて稲荷山の上のほうだったけど、石段で延々と上っていく鳥居の道を、石段ぎりぎりまでカメラを下げて、地面に這い蹲るようにして写真撮ってる外国の人がいました。そういうのも、すでに他の誰かが試みてるんだろうけど、それでもそういうことを試してみないといけないかなと思わせるところがある場所だったりします。
でも後で思ったんだけど、石段を下から見上げても段差があるように見えなくなるんじゃないかなぁ。あの外人さんのデジカメのモニターにはどんな風に写っていたんだろう?今度自分でも試してみようかな。

千本鳥居と名前がついてる場所は、伏見稲荷大社の境内に建ててある案内地図なんか見ると、背後の稲荷山も含めで縦横無尽に延びている鳥居の参道すべてをさしてるんじゃなくて、どうやら本殿の裏側からその背後にある奥社奉拝所に向けて延びてるなだらかな二本の参道のことを言ってるようです。
映画やドラマで使われるのもほぼ100パーセントこの参道の部分。
始めてきた時までは千本近い鳥居が数珠繋ぎになってるんだから長い道が続いてるんだろうと思ってたんだけど、千本鳥居の中を実際に歩いてみると、入り口から奥社奉拝所までは実はそれほど距離もなく、たしかに鳥居はぎっしりと隙間なく並んではいるけど、意外とこじんまりとした空間でした。
千本鳥居は途中で二手に分かれます。ここでどちらを通るか悩んでしまう可能性が大きいです。でも通ってみれば悩みは解消するというか、どちらを通っても行き着く先は同じ場所で、ルートも極端に変ってるわけでもなく並行に進むだけの二本の参道だったりします。

上の写真は奥社奉拝所から出て、稲荷山へ向かう参道へと合流する鳥居の道の入り口で、千本鳥居が特定の場所を示してるなら、正確に云うとここからさきは鳥居が繋がってはいるものの千本鳥居ではないということになるんですけど、来てる人はほとんどそんなことは考えてないみたいです。
下の赤い写真が正真正銘の千本鳥居。

☆ ☆ ☆

楼門をくぐらなくてもいくらでも奥のほうにいけるんだけど、一応門があるんだから通っておくことにして、楼門をくぐると目の前に、この前記事を書いた時には名前を知らなかったけど、どうやら外拝殿、舞殿という名前らしい建築物があってその奥に拝殿、本殿と続いてます。
舞殿の屋根の周辺に吊られてる釣灯篭はなぜか黄道十二星座という意外なものがモチーフになってたりするんですけど、お稲荷さんでなぜそんなものがモチーフになってるのか理由は分からず。これ、あまり見上げてる人もいないようだったから気づいてない人も多いんじゃないかな。

釣灯篭 おうし座
舞殿周辺の釣灯篭。これはわたしの星座、おうし座のもの。


千本鳥居へはその本殿の左奥にある鳥居をくぐって石段を登りながら本殿の裏側辺りに回りこむように進んでいくことになります。
「千本鳥居はこちら」と案内板のある分岐点があって、ここで反対側の方向に進むと裏参道と、直接稲荷山へと導いていく鳥居の参道に出られるようになっています。ちなみに千本鳥居の導く奥社奉拝所から、千本鳥居とは違う方向へと延びてる写真の参道は、この分岐点から直接山のほうへ続く道の先で合流することになっていて、一度分岐点まで戻らなくても奥社奉拝所経由で稲荷山へ向かうことも出来るようになってます。

木漏れ日


本殿脇
露出アンダーでちょっと色が濁り気味。


千本鳥居へ
千本鳥居への道と裏参道への道の分岐点。この奥の石段を上がるとすぐそこに千本鳥居への入り口があります。
狐のお面をかぶってる人がいます。


神馬の社


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一番上の写真の鳥居をくぐって進んでいくと、鳥居の通路の途中で隙間が開いて普通の山道とクロスするところがあります。ここで鳥居の道から外れて山道のほうへと足を踏み入れると、目の前に現れたのが神道御徳社と書かれた神社なんですけど、ここ、近づいてみると隣に建ってる社をお守りしてる家は完全に廃墟となって誰も住んでない様子。

神道御徳社

供えてあった花は枯れてもいなかったので誰かが定期的に世話してるような感じだったけど、人の気配が全くないところに立ってると、こんなところに長居してはいけないんじゃないかという不安感が体中に満ち溢れてきます。
さらにこの社の前の道をそのまま進むと、この神社のちょっと先に、これまた崩壊寸前の神社があって、ここは提燈は破れ果てたままのがぶら下がっていたり、隣の家は誰も住んでないどころか斜めに傾いでもうちょっとで地面に崩れ落ちるというようなすさまじい様子でした。さらにもうほんのちょっといくと正規のルートに出られる山道なのに、そんな人の気配に満ちてるところの近くにいるとは思えないほどの異様な雰囲気の場所を体験できたりします。
鳥居が続く道は山の社やお塚巡りができるように、道に迷わない形で敷かれてる一方、稲荷山の中はそういう分かりやすく敷かれた道以外にも山道に近いような道があって、その先で大抵は稲荷大社の管轄外のような印象の神社が点在してる様子。鳥居の道から外れてこういうルートを歩いてみるのは、あまりお勧めではないけど稲荷山の異界のさらにディープな部分に触れられるんじゃないかと思ったりします。
でもなんかかなりの予備知識でも持ってないと、変なものに憑依されて帰ってくるのが落ちだったりしそう。

なんだかものすごく嫌な感じがしたので、この廃墟と化したような神社の近くによってからは写真も撮らなかったです。

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稲荷山へ向かう道

千本鳥居への分岐点を千本鳥居に向かわないで進んでいくと、稲荷山への参道ルートへと出てきます。
右に延びてる鳥居の連なりが奥社奉拝所へと繋がる参道となっています。要するに右に延びてる鳥居の参道を進んでいくと一番最初の写真の場所に出てくるという位置関係。そして右方向じゃなく、大きな鳥居の奥に進んでいくと稲荷山に登る参道へと繋がって行くことになります。
ちなみにこの鳥居、全部信者さんに寄進されたもので、稲荷神社がこういう道を作るために勝手に建ててる物でもないようです。鳥居の片面には寄進した人の名前や建てた年などが記載されていて、最近気がついたんだけど、この写真の左側、奥に向かう鳥居のなかで一番大きなものは、記載を見ると個人の女性が建てたものでした。こんなに大きなものとなると建てるのにかなりの金額が必要で、会社組織とかが建てるのがほとんどだと思ってたから、これはものすごく意外でした。

なんか鳥居の写真ばかりのようなので、熊鷹社のお塚群の辺りで出会った猫の写真も一枚。

熊鷹社の猫

ということで、伏見稲荷大社のお話、さらに続きます。




OLYMPUS OM-1 +G.ZUIKO AUTO-S F1.4/50mm


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グルスキー展フライヤー1


グルスキー展フライヤー2

アンドレアス・グルスキー展が2月に入ってから開催されてるようで、京阪の駅にフライヤーが置いてあったので取ってきました。
細かいものがごちゃごちゃとヒエラルキーも重みづけもなく、世界はまるで関係性も希薄に遍在してるというようなイメージが面白くて、わたしもそう云う世界観を持ってるから、記憶に残っていた写真家でした。ただこのイメージでしか知らない作家でもあったから、まとまった形である程度の全貌を知ることが出来るような展覧会だったら、これは本当に観にいきたいと思ってます。

カミオカンデをテーマにして撮ってる作家でもあって、カミオカンデの内部を見られるというだけでも、それも作家の視点から切り取った内部を見られるというだけでも、異次元的な視覚体験が出来そうで値打ちがあるんじゃないかと思います。



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来生たかお 『浅い夢』


この曲が好きでレコード持ってました。でもこの曲以外に特にいいと思ったものもないレコードだった記憶が。
のちにメロディメイカーとして引っ張りだこの作曲家になるのを期待して聴くと、ちょっとはぐらかされるかも。
でもこの曲はメロディメイカーとしての本領発揮といえるんじゃないかなと思います。

この人のヒットメイカーになってからの曲は好みのものが多かったんだけど、最近はあまり見なくなったというか、今はどうしてるんだろう。










浅い夢浅い夢
(1995/07/21)
来生たかお

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