2015/10/12
空の網目、花の街。 + Howard Roberts - Girl Talk

花の街角
2015 / 04 / Olympus μ2 + Olympus Lens 35mm f2.8 / Kodak SuperGold400

花篭自転車
2015 / 06 / Nikon FM3A + Nikkor Ai-S 50mm f1.4 / Lomography Color Negative 100

空の網目
2014 / 03 / Nikon F3 + Nikkor Ai-S 50mm f1.4 / Fuji SUPERIA PREMIUM 400
先日テンプレートを変えてみました。以前のはいつの頃からかタイトルバックの色面の四隅が上手く表示されなくなって、ブログの内実には影響はなく、目立つ傷でもなかったんだけど、どうも気になるというような状態になってました。
写真を表示するのでできる限りモニタ画面を全域で使えるようなものというのが条件だったんだけど、FC2にはそういうのはあまり揃ってません。見つかってもなんだかダサいとか、そんなのばかり。
そのなかで、これしかないと思ったのが、この今使ってるテンプレート。実はわたしが選んだ時には公式テンプレートのトップに置いてあった、探すのも無意味だったテンプレートでした。
とにかくプレビューしてみると、段違いに写真が映えます。他ので試してもPCのフォルダに放り込んであるものが外に出ただけって云う印象しか与えないのに、このテンプレートだけまるで写真のグレードが上がったような印象でモニタの中に現れました。
際立って見えるのは、単純にサイドのバナーを下にまとめて、白バックの上にシンプルに配置してるだけのように見えながら、所々に使ってる黒の色面の分量だとか全体の配置だとか、また文字の大きさとかが適材適所的に決まってるからなんだろうと思います。
下のほうまで眺めれば、プロフィール画像が大きめのサイズで置かれてるのも、バランス的な感覚が駆使されてる感じがするし、トップに視線を返せばタイトルバックの黒の分量も、単純にタイトルを載せるためだけならこんなに分量はいらないんだけど、このテンプレートの質感を出すためにはこれだけの分量の黒の色面が必要だと、ただ広い面が必要というだけじゃなくて、その分量までも的確に判断されてるようにみえます。
で、これが凄く気に入ったんだけど、実はブログの管理画面で保存はしたものの、実際に変えてしまうまでには暫く時間を置いてました。1カラムっていうのが、どうなんだろうと思って。ブログを始めた時は3カラム、途中から2カラムにしたけど、1カラムというのは使ったことがありませんでした。
一応この部分にも情報を乗せてるんですよね。たまにクリックしてくれる人がいる、使ってみて感動したタマリスフィトリークの場違いな紹介だとか、お気に入りの写真集のウィジェットだとか。
写真集のほうは気が向けば内容の一部を変えたり追加したりしてるし、このなかからピックアップして記事のほうに何か書いたりもしてます。
今までサイドに載せていたこういうものが完全に隅に追いやられて機能しなくなりそうだなぁって言う危惧があって、保存はしたものの実際に使うのはちょっと躊躇ってました。
結果的に写真の見え方がとにかく良くなるというのが一番だと思って、変更することにしたんだけど、使ってみて数日経過した感じだと、変更してよかったかなと思ってます。思いのほか気分一新されるし、そういうのはやっぱり歓迎すべきことだと。
ただ変更した結果、上に書いたお気に入り写真集のテキストが上手く表示されなくなってるのが、新しい傷ともいえるんだけど、写真の見栄え優先だから、これは仕方ないこととして置いておくしかないといったところか。
☆ ☆ ☆
今回の写真は柄にもなく花が関わる写真。厳密に云うと一番下のは花じゃないけど。
花の類はたまに思いついた時にしか撮らないから、使ったカメラは全部異なったものとなってます。どれもお気に入り、ニコンの二種類の一眼レフは常時メインで使ってるものだし、オリンパスのは防水で、雨の日にも使えて写りもいい上に、店の人の「これ、動くかなぁ」という声とともに確か100円で買ったから、なんだか掘り出し物を見つけた気分が未だに上乗せされてます。
真ん中の写真はヨドバシカメラのデジカメ売り場に掲げてある、スタッフが撮りましたとキャプションがついた作例写真のようだ。
☆ ☆ ☆
根がそれほどロマンチストでもないから、花を撮ってもあまりロマンチックなものにならないなぁ。どこかで従来的なものからはちょっと外そうっていう意識もあったりはするんだけど、それにしても「わぁ綺麗」って云う方向にはなかなか向かない。
今もまだ流行のような、癒し系の写真とか、また対極にあるシリアスで重厚な写真とかも、あまり資質でもなさそうで撮ろうという気にはならないし、自分の撮り方を省みてみると、大体今まで写真が扱ってきたこれこそ写真といった文脈に、これは途中から垣間見るような係わり合いの仕方をしてるからだろうと思うんだけど、そういう王道的なものに浸かりきるほどにはその文脈の中にはいない感じもする。軸足は写真的なものというよりも美術的なほうに傾いてる感じ。というかそういう傾斜で撮ってみたいといつも切望してる。
自分にはどういう写真が撮れるかなんて、撮ってみることでしか形としては現れてこないから、撮ることで見出していくほかないんだけど、今はまだ亡羊としたものの真っ只中。
花を前にしてロマンチックに一歩踏み入れるんじゃなくて、別の方向に数歩踏み出すような撮り方、「風景写真」という言葉に何だか妙な抵抗感を感じる感覚、そんな感覚は一体どんな写真を撮る方向へ導いてくれるんだろう。
☆ ☆ ☆
それでも撮ってみたいと思うものはあって、それは何かというと、耽美的、退廃的なもの。
澁澤龍彦の昔から、こういうものへの傾向、偏愛は止みがたくありました。
でもこれは街中のスナップではまずほとんど不可能というのは分かってます。
耽美的、退廃的というので一番に思い浮かぶのはジョエル=ピーター・ウィトキンだけど、こんなことはとてもじゃないけどできないし、やったとしても二番煎じ丸出しになるだけ。
☆ ☆ ☆
Howard Roberts - Girl Talk
曲は映画「ハーロウ」の主題歌です。元歌はジュリー・ロンドンが歌ってました。
ハワード・ロバーツのギターは、ここで数曲ピックアップしたことがあるバディ・コレットのアルバム「BOSSA NOVA」で演奏していたのがお気に入り。
土臭さとは無縁の洒落た演奏で、そういう特徴はこの曲でも良く現れてると思います。
そんなに難しいところもなくイージーリスニング的に聴けるのもいいし、ギターとオルガンがよく合うって言うのの最上の例にもなってるかもしれない。
ラウンジミュージックのコンピレーションアルバムのシリーズ、ウルトララウンジの一枚。これ全部で何枚リリースされてるんだったかな。この曲はハワード・ロバーツのアルバムとしては「Goodies」って云うのに入ってるんだけど、入手困難です。
このシリーズは選曲もいいし、ジャケットデザインも洒落てる。盤ごとにテーマ的なものを決めて選曲していて、シリーズ全体としての印象は昔の日活映画にでも出てきそうなキャバレー的な曲や、モンド系の怪しげなダンスミュージックなんかの玉手箱といったところかな。