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辺境の惑星 + Fools rush in / Buffalo 66

砦






砦3





二つの椅子の影





黒い幕





立ち上がる枯れ木






林
2016 01-02 田辺 宇治川 木津川
Mamiya RZ67 ProⅡ / Olympus Pen F
Fuji Pro400H / Lomo Colornegative 400

今年の夏の暑さは本当に酷い。8月に入っても状況はまったく変わらずにひょっとしてこれが夏の終わりまで続くの?なんて思うと、乗り切れるかどうか心配になってくる。こっちはこれを書いてる8月になった直後で、もう既に嫌になるほど今年の夏を堪能させてもらって夏の終わりを唯ひたすら待ち望む気分なのに、学校が夏休みに入ったのはついこの前のこと。学校にとってはこれから夏が始まると判断してるんだと思うと、この体感のギャップが恐ろしい。当然のことながら、フィルムのコマ数はまるで進んでない。前回10周年の記事を書いて11年目の出発を見定めて歩き始めたはずなのに、本当にまるで進んでない。キヤノンDEMI EE17に積めたフィルムはあと50コマほども撮らなければ終わらないのに、梅雨の終わり頃に撮った数で留まってしまってる。腰痛のほかにも体調絶不調で、外出する時は一応そのフィルムを入れてあるDEMIは持って出かけてるんだけど、リュックから取り出そうって云う気分にもなれないでいる。この暑さが去ってくれるまでは写真撮ることに熱中するなんてちょっと無理そうだ。今回は過去に撮った写真でお茶を濁す。これは木津川、宇治川縁の叢や田辺のほうの農地地帯で、真冬の晴れた日に撮っていた写真だ。郊外というか農地が広がる一帯でよく見かけるようなイメージ。機材小屋なんだと思うけど、小屋風の見かけでも人が住むのを前提としてないから事の最初から廃墟、廃屋風の建物が散見されたりする。イメージを重ねていたのは七人の侍なんかに出てきそうな砦、あるいは辺境の砦といった感じのものだった。中心から外れた境界域のさらに閉ざされた一角。そういうものへの偏愛が見え隠れしてるかもしれない。最初のは吹流しがはためいてるのがまさしくそんな感じを増幅させていたんだけど、残念なことにあまり強調されて写ってはいない。三枚目のは立ち上がる叢って云う風情だけど思ったほど超常的な雰囲気にはならなかったかな。最後のは木津川縁の林の一部を切り取ったもので、何か一つのものに重点を置くのではなく全体に満遍なく散逸させて撮ってる。木立の縦のラインと、緑の集合体で相変化しているものを重層化することで画面を作ってるという感じになってるんだけど、意外とこういうのってフレームで区切ってみるとそれなりに収まって見えてくる気がする。思うにこういう写真はその場になくても捏造してでも空気感共々撮ってこないと、ただの農地の作業場としか見えない、イメージとしてはやせ細ったものになってしまい、でもそうだとはわかっていながら、その魔法がどうしたらかけられるか何時だって暗中模索の真っ只中に放り込まれてしまう。使っていたカメラはマミヤのRZ67とフィルムのPen F.。RZ67のほうは馬鹿でかくてここぞとばかりに重く、はっきり云ってもうこんなカメラ持ち出したくない。売るにしても意外と二束三文で、もうなんていうか持て余すという言葉が重い金属の塊となって目の前に転がってるという風情のカメラだったりする。ウエストレベルのファインダーは驚愕するほど綺麗に見えるけどね。


fools rush in / Buffalo 66

以前レスリー・ゴア版を載せたことがある曲。今回は映画「Buffalo 66」に使われたバージョン。父親役のベン・ギャザラが歌ってる態だけど、本当に歌ってるのはヴィンセント・ギャロだ。ノスタルジックな雰囲気横溢でクリスティーナ・リッチが云うようにソー・ビューティフル。それにしてもこの映画、選曲も含めてあらゆるシーンがセンスの塊のように美しい。











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真冬2

錆びた時計
2016 / 02 / Mamiya RZ67 ProⅡ + SEKOR 110mm f2.8 / FUJI PRO400H





水面
2016 / 02 / Mamiya RZ67 ProⅡ + SEKOR 110mm f2.8 / FUJI PRO400H





川縁の森
2016 / 02 / Mamiya RZ67 ProⅡ + SEKOR 110mm f2.8 / FUJI PRO400H





プール管理棟
2016 / 02 / Mamiya RZ67 ProⅡ + SEKOR 110mm f2.8 / FUJI PRO400H




PCの修理の件とあれから予想外の電話回線のトラブルも重なって、まるでネットに入れない状態になってました。今のところ回線のトラブルは解消したけど、PCのほうはまだ未解決。修理用の部品は送っては来たけど、実際の修理にはまだ入ってません。っていうか、PCの電源が上手く入らないという件で修理頼んだんだけど、頼んだ後で結構上手く電源はいるようになって来てます。これがまた困る。修理に来てくれるとなったからにはまったく動かなくなってるほうが都合がいいのに、中途半端に動くと修理に来てくれた人への説明に困るんですよね。わたしの常日頃の感じだと修理の人の前ではわたしのPCはどこが故障?とでも云わんばかりに元気溌剌状態になってそう。
ということで、トラブルは段階的に解消しつつはあるけど、気が休まるのはもうちょっと先になるかなぁ。
留守中も訪問してくれた方へ、有難うございました。

回線が繋がらなかった時は、何だか気が滅入って集中できそうにもなかったので、あまりカメラ持って出かける気にもならず、富岡多恵子の「写真の時代」といった本を読んだりする以外は、ルトガー・ハウアー主演の「ホーボー・ウィズ・ショットガン」とか高倉健主演の「新幹線大爆破」なんかのB級サスペンス、バイオレンス映画や、東宝の昔の特撮映画、怪獣映画をやたらと観てました。
「ゴジラ」「ゴジラの逆襲」「キングコング対ゴジラ」「モスラ対ゴジラ」「怪獣大戦争」「三大怪獣 地球最大の決戦」「宇宙大戦争」「地球防衛軍」「フランケンシュタイン対地底怪獣バラゴン」「フランケンシュタインの怪物サンダ対ガイラ」などなど。伊福部昭の音楽が頭の中で鳴り響いてます。完全復帰するまでまだ色々と観ることになるだろうなぁ。
配役のクレジットでどの怪獣映画の脇役枠でも出てる「沢村いき雄」っていう妙な名前が目について、この人は出演者の中の一体どの人なんだ?と疑問が出てきても、繋がらないネットでは調べようもなく、フラストレーションが溜まったりしてました。ちなみに今は「沢村いき雄」と役者の顔は一致してるけど、この人がこんな名前だとはネットに繋がらなくなってなかったら、連続で大量の怪獣映画を見ることもなく、おそらく気にする機会もなかったんじゃないかと思います。

☆ ☆ ☆

今回の写真は中判カメラのマミヤRZ67で最近撮ったものから。元々スタジオに設置して使うためのカメラなので、携帯性なんか何一つ考えられてなくて、約2.5kgと重いししかも持ちにくいから、いつ使っても持て余し気味なのは変わらず、これに負けてしまってもうひとつ思うように使いこなせてない感じが写真にも出てる。6×7のわずかに縦横比があるフレームは縦構図にしたときのバランスが凄くいいし、縦構図好きとしては血が騒ぐ一方、オーソドックスな横構図で撮ると従来的な横フレームに比べて縦に高い分何だか間の抜けた絵になることが自分としては多いような気がする。
ちなみにこのカメラ抱えて歩いてると声をかけられる。今回も資料館のようなところに入ったら、受付の人に珍しいカメラを持ってると話しかけられた。その人もフィルムを使ってると云ってた。

rz67


撮ったのは三栖閘門の近く。もうちょっと歩くとクレーン車などの建設用車両の廃材置場があってそっちでも撮ろうかと思ったものの、持ちにくいカメラの持て余し感が圧し掛かってきて、それはまた今度ということになった。
最初の錆びた時計は枝がかかりすぎて錆びてるのが一目で分からなくなってるのが思惑違いだ。縦に長いものの写真ってこうやってブログに載せてみるとスクロールに合わせて下から画面に出てくるのが単調でちっとも予想外じゃないからあまり面白くないなぁ。
二枚目は水面下の水草群。もうちょっと水面下で淀んだ感じで写したかったんだけど、なかなか上手く行かない。
最後のはこれのどこが真冬という感じだけど、閉鎖されてるプールの管理棟だったりする。人のいないプールはまた別の機会に別のカメラで撮ったりしてるので、それはまた今度ということなんだけど、RZ67はよほど持ち出して使い続けないと、フットワークを使うことさえ忘れてしまいそうになる。これもその場で根が生えたように動かなくなって撮った写真だった。
ありきたりを装って謎めいた薄幕を隅々まで被りきれなかった写真だったりして。

それにしてもブローニーフィルムの種類も減ったし高くもなった。今回の写真は以前にストックしておいたフィルムをそろそろ使ってしまおうと思って撮ったものだったんだけど、フィルムの補充をするつもりでヨドバシに行ってみたら5本パックで5000円近くしていて、怖気づいてしまって買えなかった。ブローニーのカラーネガはフジの感度160のがちょっと安かったから、感度400のは選択肢もほとんどないし、今度はこれを使ってみようかな。ブローニーの手持ちのストックはリバーサルのベルビア100が数本とモノクロのトライXが数本ある。今のところ久しぶりにピジョンフレックスを使おうと思ってベルビアをセットしてあるので、ブローニーは次はこれを使ってみるつもり。
マミヤのこの重いカメラは、操るには使い倒すのが一番というのは分かってはいるけど、次に持ち出す気合が入るのはいつ頃になるんだろう。

あとね、マミヤのカメラとは関係ないけど、このところまたピンホール写真が撮りたくなってる。ため息が出るほど綺麗なピンホール写真撮ってる人もいて、あれ、どうやってるんだろう。どう考えてもぼんやりした写真しか撮れないと思うんだけどなぁ。