2008/07/31
【洋画】 ディセント
![]() | THE DESCENT (2006/11/29) シャウナ・マクドナルド 商品詳細を見る |
監督 ニール・マーシャル
出演 シャウナ・マクドナルド, ナタリー・メンドーサ,
アレックス・リード, サスキア・マルダー
あぁ、もったいないなぁ…ってのが正直な感想でした。中盤からどうして○○○(書いてしまうと一応ネタばれになるので)なんか出してしまったんだろう。
この時点でだだのモンスター映画に成り下がってしまってます。もっともモンスター映画が大好きならここからは凄い楽しい映画になっていくわけですが、そんなモンスター映画ファンもきっとがっかりするだろうっていうのが、実は○○○、めちゃめちゃ弱い!戦闘訓練を受けてないような一般人にやられてしまうくらい弱い。
○○○が登場する前の、洞窟に閉じ込められての地底巡りのほうは、閉所恐怖症だったらとてもまともに画面を観てられないほどのシーンもあって、本当によく出来てたのに…。
小説だとクリストファー・ハイドの「大洞窟」(これは傑作!)みたいに洞窟内だけで終始するような物語は、余計なものを入れなくてもそれだけで成立してるものもあります。映画でも本同様に、○○○なんか出さずに、このテーマだけで最後まで突っ切れると思うんだけどなぁ。それだけじゃ弱いと判断されたのかなぁ。
洞窟に閉じ込められて精神的に追い詰められていく中で普段の友達付き合いの奇麗事の中に隠れてたものが表に出てくる。その変化を乗せる物語が、冒頭から洞窟に入るまでの仲良しキャンプ、洞窟内の彷徨、○○○とのサバイバル・バトルと、見て分かるほどに異質な構造として分かれていることもあって、登場人物の変化もなだらかというよりも各段階で全く別人になったような印象を与えてます。
○○○とのサバイバル・バトルではさらに対○○○用のバトルモードへの理不尽な変化となって、主人公の活躍はほとんど女ランボーと化してました。
それと洞窟に入るまでが結構長かった。
この部分で6人の登場人物を説明してるのでその分長くなってるんですが、一度に勢ぞろいされるとはっきりいってこれだけ長く時間を取って説明されても区別がしにくく、洞窟に入ってしまえば暗闇にライトっていう状況になってなおのこと誰が誰なのかさっぱり分からなくなります。
あと、振り返れば画面の外から大音響とともに何かが飛び出してくるっていうような、びっくり演出を使ってました。こんなの恐怖と何にも関係ない。怖いんじゃなくてただ吃驚するだけ、ただそれだけ。
またこのタイプ!と、大音響のたびにちょっとうんざりします。ちなみにこれはイギリス映画。アメリカであろうがどこであろうが海外のホラーは本当にこのパターンから抜けられないなぁ。
これ、一昨年に「サイレントヒル」と連続するように上映されてた映画でした。そういやぁこちらの方は真っ暗闇の中、ヘルメットについたライトだけで前方を照らすシーンがたくさんあって、胸ポケットに立てた小型ライトの明かりだけで暗闇を進むゲーム版「サイレントヒル」のシーンと感触が似てるのは、映画版「サイレントヒル」よりもむしろこっちの映画のほうだなぁって思った記憶があります。