2010/01/04
八坂神社に初詣
2日に初詣に行ってきたので、その時の様子をちょっと書いておきます。初詣をしてきたのは東山の八坂神社。別に近所に住んでるわけでもないのに、わたしは毎年この神社に初詣に行きます。理由は去年の記事でも書いたかもしれないけど割と単純で、祭神であるスサノオノミコトがかっこいいっていうことと西楼門前の狛犬がお気に入りだということ。もう一つ本殿の背後を東西方向に走る参道の雰囲気が極めて好きだっていうこともあるかもしれないです。
この日は快晴に近い晴れ。寝坊してしまったので八坂神社へは昼を少し過ぎた頃に到着しました。
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八坂神社に祭られてるのは上記のスサノオノミコトとクシイナダヒメノミコトとヤハシラノミコガミの3柱。確かクシイナダヒメノミコトはスサノオノミコトの八岐大蛇退治で助けられて、後にスサノオノミコトの奥さんになった神様じゃなかったかな。
八坂神社ではその3柱を中心にして数々の末社が、本殿の周囲を囲むように境内に配置されてます。実際に中を巡ってみるとそうも思わないかもしれないけど、規模としては割りと大きな神社かもしれません。
八坂神社のお正月前後の行事としては大晦日深夜から元旦の朝にかけて、「おけら(キク科の植物)」や、奉納された「おけら木」を焼いた火を火縄に移して家に持って帰る、おけら参りというのがあります。無行息災を願うもので、この火でこぶ茶を沸かし、お雑煮をつくって食べると健康で暮らせるといわれています。
この火縄の火を消さないように、おけら火を分けてもらった参拝客は火縄をくるくると回しながら帰るんですが、深夜の京都の街中を小さな炎がくるくると廻ってる光景はある種幻想的な光景に見えるかもしれません。
でもわたしは近くに住んでるわけでもないし、そもそも火縄の火で調理するような器具を使ってるわけでもなく、貰っても途方にくれるだけだと思うので、おけら参りにはほとんど行ったことはないです。
八坂神社はまた祇園祭の大元締めで、祇園祭といえば平安の地に蔓延した疫病退散を祈願して始まったお祭りなので、現代の新型インフルエンザが猛威を振るってるような世界ではお参りするのに一番相応しい神社であるかもしれません。

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2010年お正月の八坂神社、西楼門はこんな感じでした(写真1)。付け加えておくと西楼門はその形から御篭門という異名も持ってます。

八坂神社は東西に走る四条通りの東の端に位置していて、この門が四条通りと八坂神社を繋ぐような形になってます。この四条通りと、さらに南北には東大路通りが前を走ってたりするためにお参りする人はわたしも含めてここから入っていく人が多いんですが、実はここは八坂神社の正門ではありません。本殿と向きあった場所に「南楼門」と云う門があって、本殿と正対してることもあってこちらが正門と考えられます。でも規模といいロケーションといい、どうみても西楼門が正門に見えますけどね。
ちなみに八坂神社七不思議というのがあってそのひとつはこの西楼門。蜘蛛が巣を張らない、雨だれの跡がつかないというが不思議とされてるそうです。この七不思議は本殿下の竜穴だとかいろいろあるので調べてみるのも面白いかもしれません。
祇園石段下から門の方向に上がっていって左右に鎮座する阿吽の狛犬です(写真2、3、4)。わたしは向かって左の狛犬がなぜか大のお気に入り。



門をくぐって中に入るとこういう人ごみにぶつかります。今年は何だか人の出が多いです(写真5、6)。本殿に向かう参道はいつもお正月には満員電車みたいな感じになる場所なんですけど今年は特に酷い感じがしました。


ほとんど前に進まない参道をじわじわと進んで本殿前にようやく辿り着きます(写真7)。去年も書いたかもしれないけどお正月の間は本殿の鈴を鳴らす綱を上にたくし上げていて、鈴を鳴らせないようにしてるんですよね。これははっきり云ってつまらないです。鈴を鳴らしてこそ参拝が完璧になるのに…。
本田の正面に来たらできるだけ本殿に近づいて、今年もまたごちゃごちゃとお願い事を挟み込みながらも無事に参拝を済ませました。

ここがお守りとか売ってるところ(写真8)。参拝を済ませた後はいつもここでお守りと御神矢を買います。お守りは用途別にかなりの種類が売られていて、わたしは健康を守ってくれるものを買うんですけど、運気が上がるお守りにも気を引かれたりします。全部引き受けてくれる総合のお守りも出してくれないかなと思うんですけどね。少なくとも八坂神社にそういうお守りはないです。

わたしが好きな本殿裏の参道です(写真9)。東に進んでいくと円山公園の方に出て行くことになります。夏なんかは木漏れ日が地面に落ちて森の中の神社にいるような風景になる場所でそういうところが結構好きです。ここはなぜか余り人が通っていかない場所のように思えるんですけど、どうしてなのかは分かりません。この日も八坂神社のほかの場所では人でごった返してたのに、この参道は人が歩いていてもこの程度。写真は東の円山公園の方向に向いてるんですが、この参道の左手にはいくつか末社が並んでます。見てみると八坂神社の関係者を祭る神社というのもありました。本殿は初詣でにぎわっていても、ここに並んでる神社を参拝してる人はほとんどいなかったです。


末社のなかでは一番人気のあるのがおそらく美御前社だと思うんですが、イチキシマヒメノミコトという美人の神様が祭られていて、文字通り美を司る神社です。周りに立てられた幟も化粧品会社のものばかり。ここは他の末社とは違って参拝する人の行列ができてます。社殿の前には神水が湧き出ていてこれをつけると肌の健康にいいとか(写真10)。祇園は八坂神社の門前町だから、当然のごとく舞妓さんが良く参拝に来るそうです。

円山公園にいたる道です。この辺りは桜の名所なので春先には華やかな場所になるんですか、今はこんな感じ(写真11)。南側の道(写真12)には屋台が並んでるんですけど、なぜかこちらはあまり並んでません。
それでこれが丸山公園の池です(写真13)よく慣れてる鴨がいてカメラを手にしてるだけで何かもらえるのかと近づいてきました。何ももらえないと分かると明らかに「けちな奴!」と言ってる目つきで去っていきましたけど。



円山公園から南の方に抜けていくと高台寺、ねねの道、二寧坂、産寧坂、清水寺と東山の散策地域に繋がっていきます。
この日は、なにせ八坂神社の初詣だけでは去年のコピーみたいな記事になるかもしれないと思ってたので、こちらの方に足を伸ばしてこの辺りのことも記事にしようと考えてました。それで何枚か写真を撮りながら清水寺の方向に歩き出したんですが、八坂神社の人ごみで結構疲れてきてたのと、デジカメの電池切れ警報が出始めたので、清水へ行くのは途中で断念して戻ってくることに。この辺りのことはまた気が向いたら別の機会にでも記事にします。
東山の散策地域から再び八坂神社付近に戻ってきて、初詣の時のいつものコース、四条高瀬川沿いの不二家に立ち寄りました。
ところが今年は福袋が出てなかったんですよね。店頭にあったのはむき出しのペコちゃん人形で何が新春らしいかと云うと、傍らの犬が虎の被り物をしてるのが新春らしいというだけのセットでした。初詣の締めくくりとしてはかなり残念。不二家の福袋が買いたかったです。
