2011/08/29
【京都】ハッセルブラッドを連れて、夏の比叡山でケーブルカーに乗ってくる。 +ファッショナブル・イタリアン・サンバ
お盆前に一度比叡山へ行ってケーブルカーに乗ったことは前の記事にちょっと書きました。その時実際にケーブルカーに乗ってる間、ケーブルカーってこんな感じなんだというあまり体験したことのない感覚は、眩暈を起こしそうになったのも含めて面白かったものの、受けた感覚への刺激を意外と冷静に観察してるような感じだと自分では思ってました。比叡山を降りて帰る途中で、ムツミにその日に撮った写真を現像に出して、メインカメラとして連れて行ったハッセルブラッドのフィルムは仕上がるまでに一週間ほど、でもサブとして持っていってた35mmのLC-Aのほうはその日のうちに一時間ほどで仕上がったので、出来上がった写真をそのまま持って帰って、その夜色々と眺めてました。
そうやって今日乗った比叡山のケーブルカーの写真なんかを見てあれこれ思い出してるうちに、ケーブルカーに乗ってた時はどちらかというといろいろと観察してただけと思ってたのに、なんだか乗っていたその時、傾斜した床のバランス感覚とか斜めに通り過ぎていく風景とか、分岐点での上り下りの交差というイベントとか、自分は思ってる以上にそういう感覚、出来事を楽しんでたこと、そういう体験すべてが文句なしに楽しかったことにいまさらのように気づいたんですね。そして自分がその時本当は楽しかったんだと気づいてみると、写真眺めてるうちにもう一度乗ってみたいなぁって思い始めてました。
そんな気分の高まりがあったうえに写真を撮り足りない気分も加わって、その夜写真を眺め終わった頃にはお盆の間にもう一度ケーブルカーとロープウェイに乗ってこようと決めてしまってました。
京都からは、というかどこからやってきても比叡山の山頂に至るルートは2つあります。一つは京都の北、八瀬からケーブルとロープウェイを使って山頂にたどり着くルートと、もう一つは滋賀県から、こちらは琵琶湖湖畔の坂本というところから坂本ケーブルを使って山頂を目指すルート。もちろん乗り物は使わないで登山で頂上を目指すトレイルのルートもあって、こっちが比叡山山頂へ至る行程を体験する際の王道なのかもしれないけど、今回の目的にはまったくそぐわないルートなので、これはちょっとパス。
京都からだと八瀬のほうが圧倒的に近いような気がして今回のルートは八瀬からケーブルとロープウェイを乗り継いで頂上に到達するほうを選びました。比叡山って京都と滋賀の境界をまたいで屹立してる山で、延暦寺は住所的には滋賀のほうに入っています。そのせいなのか八瀬は京都のイメージでも比叡山となるとわたしにとっては京都とはちょっと別の場所という印象がありました。
八瀬といえば天皇が崩御した時にその棺を担ぐ役割を与えられた八瀬童子が有名で、実際に昭和天皇の時にその名前が表舞台に出てきたので、結果的には宮内庁から依頼されなかったために担ぎはしなかったんですが、知ってる人も多いかもしれません。
そういう秘密任務を与えられた人が住んでる場所というイメージや、山に通じるケーブルカーの駅がある場所というイメージで、わたしにとって八瀬というとなんだか現代の都市とは断絶した人里はなれた隠れ里といった感じの場所になってます。でも東に行けば京大、西に行けば御所に同志社というくらいの街中にある叡山電鉄の始発駅、出町柳から八瀬行きの電車に乗れば20分もしないうちについてしまうような場所に位置してるんですね。運賃は260円。それこそ街中で移動する程度の距離感覚で山のふもとの町についてしまいます。叡山電車に乗ってると、これは今時珍しいかもしれない路面電車なんですけど、八瀬の駅に着く手前あたりから線路脇に急速に緑の量が多くなってきて、それまで街中を走っていた印象から別の世界に入っていくような変化を体験することになるはず。この変化はちょっと面白いです。

Hasselblad 500C/M Carl Zeiss T* Planar 80mm F2.8 : FUJICOLOUR PRO400

LOMO LC-A : Agfa Vista 100
両方とも叡山電鉄の八瀬方面の終着駅である八瀬比叡山口駅の写真です。ケーブルカーに乗るならこの駅まで叡山電車に乗って来ることになります。ドーム状の屋根が意外と風情があって、小さな古びた駅なんですけどそのわりにフォトジェニックなところも併せ持ってます。この辺りは昔「八瀬遊園」っていう遊園地があったところで、その頃の賑わっていた雰囲気が今の駅舎にも木霊のように響きが残ってる感じがして駅の佇まいにニュアンスを付け加えてるようでもあります。
それにしてもハッセルブラッドで撮ったほうは立体感があるというか、職人のその日のウォッカの量で出来が異なるというロシアの気まぐれカメラLC-Aと比べるのも何なんですけど、歴然と写りの差が見分けられます。まぁLC-Aの写りもそれはそれで結構好きではあるんですけど。
この駅の裏というか、すぐそばを川が流れています。これは高野川なんですが、そのまま下流に下っていくと出町柳の三角地帯で賀茂川と合流して鴨川となっていきます。八瀬比叡山口駅を出るとすぐ前にこの川を渡る木造の橋があって比叡山ケーブルの駅に行くにはこの橋を渡ることになるんですが、橋のところまで来て高野川のこの辺りが夏の間は水遊びをする場所として利用されてるのを眼にすることになります。それも特に水遊びをする場所として設けられてるわけでもないのに結構賑わってます。地図を見ると近くにリゾート用の社員寮のようなものも見受けられるので、ひょっとしたらそこの住人が水遊びの場所として利用してるのかもしれません。

LOMO LC-A : Agfa Vista 100
このまま下っていくと上に書いたように鴨川になるんですけど、同じ川なのに三条だとか四条辺りでこれほど水遊びしてるのも見ないからやっぱり山間に流れる川というのが街中を流れてる部分と決定的に違う雰囲気を持ってるんでしょう。随分と開放的というか、周りに遊戯施設的なものもないので駅から出てきた眼にはいささか唐突に飛び込んでくるちょっと予想を外れた光景でもあります。
高野川の橋を渡って道しるべにしたがって、というかそんな道しるべに従わなくても道なりに歩いていくだけで、5分もしないうちに叡山ケーブルのケーブル八瀬駅に到着します。
木陰の道を歩いてたどり着いたケーブル八瀬駅。

LOMO LC-A : Agfa Vista 100

Hasselblad 500C/M Carl Zeiss T* Planar 80mm F2.8 : Kodak Portra 400NC

LOMO LC-A : Agfa Vista 100

Hasselblad 500C/M Carl Zeiss T* Planar 80mm F2.8 : Kodak Portra 400NC
まさしく田舎の鄙びた駅という風情。ケーブルカーが発着場にいない時は改札は終了したので次の発車までお待ちくださいという札がかけてあるだけになってます。さらにどうやら看板猫もいる模様。
お盆前に最初に来た日、ここで切符を買う時にちょっと迷いました。売ってる切符は大まかに云うとケーブルカーのみの乗車券と、ケーブルカーとそのあとのロープウェイの乗り継ぎも出来る乗車券、それと山頂にあるガーデンミュージアム比叡山の入場券が込みになった、このルートにある施設すべてが利用できる切符の3種類。この3種類で何を迷ったかというと、ケーブルカーの終着駅を下りた場所でいろいろ写真を撮る場所が多かったらここだけで一日費やして、ロープウェイだとか、一応最初の目的は頂上のガーデンミュージアムだったんですけど、そこまでは回れないかもしれないと思ったからなんですね。それで最初の時はとりあえずケーブルカーの片道切符だけ買ってケーブルの終点まで上ってみようと思いました。

LOMO LC-A : Agfa Vista 400
座ったのは進行方向左側の前のほうの席。実は写真でも分かるとおり最前列の席はまだ前に一つありました。でも車両の係りの人と並ぶ位置だったのでちょっと気恥ずかしくて座れませんでした。いい年した大人が子供みたいに最前列の席に座って何してるとも思われそうで。
この右に見える係りの人、最初に乗った時ハンドルを前にして座るのを見て、ケーブルで引っ張ってる車両にハンドル?なんて思って不思議でした。あとで叡山ケーブルのホームページを見てみると、このハンドルは車両を右左に動かす通常の意味合いのハンドルじゃなくて、駅に到着した時のショックを和らげるのが目的の装置なんだそうです。この係りの女の人も、終着駅のコントロール・ルームと連絡を取り合う以外は、叡山ケーブルの観光案内役という感じで、運転してるようには見えなかったです。ちなみに2回乗って2度観光用の解説を聞いたんですけど、手馴れたものでした。
ケーブルカーは上りと下りの2車両が線路の全行程と同じ長さのケーブルで結び付けられて、比叡山中腹にある終着駅の滑車に引っ掛けられ、滑車の両側に振り分けられたような形になってます。釣瓶方式というんだそうで、片側が始発の駅にいるときはもう片方の車両は必ず終着の駅にいることになるわけですね。
ケーブルの長さは線路全長分あるから、始発駅から終着駅の行程を二分したちょうど中間点で上りと下りの車両がすれ違うことになります。すれ違う場所はこの一箇所しかないから、線路が分岐してるところはこの部分だけ、あとの線路は一回に1車両しか通らないのが分かってるから2車線も作るような無駄なことはしておらず、シンプルなんだけど理屈が具体的に形になってるようなところがあって、面白かったです。
日本で最大の高低差を短時間で上りきるケーブルカーらしく、行く手の線路はまるで壁でも立ちはだかってるような様相になってます。乗る時に乗り場の階段の傾斜と停車してるケーブルカーの床の傾斜が同じじゃないために乗った瞬間どこが平行なのか分からなくなって一瞬にして眩暈を起こしそうになり、そのあとで競りあがっていくような線路を見てるとさらに眩暈を誘発して倒れるんじゃないかと本気で心配になって、このところ炎天下を歩き回るのに塩飴なんていうのをポケットに入れていってたので、その飴をしゃぶって気を落ち着かせてました。
前のほうの左の席を取ると、この競り上がる線路だとか文基地点で必ず交錯するケーブルカーのダイナミズムなんかを体感できるものの、景色は左手の比叡山の森と目の前の線路しか見えないのでかなり物足りないところもあります。特に中間地点辺りではケーブルカーの右手にはるか下界に遠ざかりつつある京都市内の様子を眺め渡せるところがあるので、左の席を取るよりも右側の席か最後尾の席を取ったほうが視覚的にはスペクタクルに満ちてるんじゃないかと思います。
急斜面を登っていくケーブルカーだから最前列が一番良い席のように思えるかもしれないけど、最後尾が実は思いも寄らないほどの特等席だったりします。
☆ ☆ ☆
10分ほどの行程で、平衡感覚がパニックを起こしかけてたのを落ち着かせようとしてたのが効を成してくる頃に終着駅に着きました。
終着の、といっても駅二つしかないんですが、ケーブル比叡駅。

Hasselblad 500C/M Carl Zeiss T* Planar 80mm F2.8 : Kodak Portra 400NC

LOMO LC-A : Agfa Vista 100
麓のケーブル八瀬駅も古い建物だったんですが、この駅も古い建物でした。創業当時のままでまだ使ってるんじゃないかと思わせるくらい。中に入ってみると薄暗くて窓や入り口から入る陽射しが柔らかい空間を形作ってます。駅の内装は古い学校の校舎のような感じがしてました。
ケーブルカーの終点の駅なので乗客はここで強制的に降ろされます。そういえば最初の日にケーブルだけの片道切符を買うと始発の駅の改札でせっかく買った切符を取られてしまい、降りるときに切符を要求されたらどうするんだろうと不安だったんですけど、全員がこの駅で降りるしかないというのが分かってるなら、乗る時に料金を払ったことが確認されればそれでいいということなので、切符を始発の駅で取られてしまうのは意外と合理的であることに気づきます。
ケーブル比叡駅を出たらすぐ前に叡山ロープウェイの駅がありました。ケーブルカーの駅との間には小さな広場くらいの空間が開いてるだけ。

Hasselblad 500C/M Carl Zeiss T* Planar 80mm F2.8 : FUJICOLOUR PRO400
この中継地点に、わざわざ乗り換えさせるくらいだから、きっといろんな見るべきものがあるに違いないと思ってケーブルカーの片道切符だけ買ったのに、中継地点にはこのロープウェイが発着するのを待つための場所らしい小さな広場があるきりで、他には何もありませんでした。それでもせっかく降りたんだから他のケーブルカーの乗客がそのままロープウェイに乗ってさっさと上って行くのを尻目に、わたしはすぐにはロープウェイには乗らずにちょっと周囲を散策してみました。
目に付いたのは延暦寺に向かうトレイルコースだとか、おそらく修学院辺りの方角からここまで続く登山道の到着点、京都市内を展望できるちょっとした展望台があるくらいです。延暦寺まで徒歩1時間以上(2時間以上だったかな)だとかそんな山道は覚悟でもないと登れそうに無く、写真を撮るにしても木立の間に消えていく登山道ではシャッターを切る欲望もあまり湧かずに、展望台でしばらく京都の町を眺めたり広場の椅子に座ったりしてただけで、結局何をするでもなく次にやってきたロープウェイに乗ってしまいました。
一つ遊戯施設というほど大層なものじゃないけど、ここにはかわらけ投げの場所がありました。空中に設置されたわっかになにやら願い事でも書いた陶器の小さなお皿を投げ入れるというものですが、でもこれ一人でやってもまるで面白くなさそうなので、他の人がやってるのを眺めてただけでした。

LOMO LC-A : Agfa Vista 100

LOMO LC-A : Agfa Vista 400
ロープウェイは足を踏み入れただけでゆらゆらと揺れ、駅で乗り込むための階段にごつごつとぶち当たるのがちょっと恐怖心を掻き立てたものの、高所恐怖症のはずなのに出発して空中に浮いてからはなぜか恐怖心が収まってしまいました。帰宅後、山頂の駅から下のほうを眺めて撮った写真を見ても若干冷や汗が出そうな気分になったのに。
空中に浮いてる間、下を眺めてるとおそらく中間地点で延暦寺に向かうトレイル・コースと案内されてた登山道だと思うんですが、そういう道がはるか下を通り過ぎていきます。
昔比叡山には人工スキー場があって、ちょっと調べてみたらどうも施設の建物とかはまだ残ってるような感じ。おそらく一種の廃墟になってるんじゃないかと思うんですけど、ケーブル比叡駅からロープウェイに乗らずにトレイル・コースを歩いていくとその廃墟に出くわすようです。これを知ってからこの登山道をそのうち歩いてみたいと思うようになりました。
それとすれ違う時はやっぱりちょっとした見せ場になってますね。冷静に考えると本当にただすれ違ってるだけなんだけど、両車両の乗客は対面側のロープウェイが近づいてくると必ず間の空間を通してお互いに見交わしてるし、気分は騒ぎ気味になったりします。
ロープウェイの搭乗時間は約3分ほど。あっというまに頂上に到着します。頂上に着くと目の前にガーデンミュージアム比叡という、一言で云うと何だろう?庭園美術館とでもいえるような施設が現れます。
こちら側のルートで山頂にたどり着くと延暦寺ではなくて、この庭園に対面することになります。ここから延暦寺へはシャトルバス経由か徒歩で登山道を歩いて行くことになっています。滋賀県側の坂本から坂本ケーブルのケーブルカーに乗っていくと延暦寺に着くんですけど、延暦寺へ行くなら京都からだとどちらが早いのかな。
今回は延暦寺まで足を伸ばすつもりは無かったので、この山頂の庭園美術館に入って一休み。入場料は1000円でした。わたしは最初に行った時は降りる駅それぞれにいろいろと風変わりなものがあるかもしれないと思ってたので、単独でそれぞれの切符を買って乗り継いで行ったんですけど、最初からこのガーデンミュージアム比叡に行くつもりならこの美術館の入場料とケーブル、ロープウェイ両方の往復運賃を含んだオール・イン・ワンの切符を売ってるので、それを買ったほうが結構得になります。お盆に2回目にやってきたときはわたしはこの全部入った切符を買いました。

Hasselblad 500C/M Carl Zeiss T* Planar 80mm F2.8 : FUJICOLOUR PRO400

Hasselblad 500C/M Carl Zeiss T* Planar 80mm F2.8 : Kodak Portra 400NC

Hasselblad 500C/M Carl Zeiss T* Planar 80mm F2.8 : FUJICOLOUR PRO400

Hasselblad 500C/M Carl Zeiss T* Planar 80mm F2.8 : FUJICOLOUR PRO400

Hasselblad 500C/M Carl Zeiss T* Planar 80mm F2.8 : FUJICOLOUR PRO400
ここは以前は比叡山山頂遊園地があったところ。その遊園地にあった比叡山のお化け屋敷は非常に有名なところでした。このお化け屋敷はある種子供にとっては比叡山の永続的で代表的なイメージだったので、まさかなくなってしまってたは思いもよりませんでした。そういう代表的なイメージのものであっても、時代の変遷によって様変わりしていくものなんですね。
考えてみれば八瀬遊園も人工スキー場も山頂遊園地もこの辺りにあったものすべてが虚空のかなたに消え去ってしまってます。この辺りでの商売は観光地としてはちょっと難しいところでもあるのかなぁ。それぞれ皆から馴染みがある名前だったりするのでそういうのがすべてもうこの世界に存在してないんだと思うとなんだか感慨深いです。
でも2枚目の写真の展望台はガーデンミュージアムに入った時どうも見たことがあるという印象だったんですけど、これは山頂遊園地の時からある展望台をそのまま流用してるようでした。上ってみるとまだ新しいガーデンミュージアムの印象とは明確に違う古びた印象があって、ちょっとタイムスリップしたような感触が味わえるところがあります。

LOMO LC-A : Agfa Vista 400
この庭園美術館は基本は南仏プロヴァンス風の庭園ということなんですが、ただそれだけの庭園というわけでもなく、印象派などの有名な画家が残した絵画をモチーフにして造形されてます。写真のボートが浮かんでる池はモネの睡蓮の池を模したもの。要するに絵の世界が立体的に展開してる場所という感じです。
ただこういう味付けは趣向としては面白いんですけど、こういうコンセプトでは全部が複製品、有名絵画の立体的なまがい物という印象も付随することになって、正直なところそういう部分はもう一つかなという感想は持ちました。絵で見ていた世界に立体的に入り込んでるような気分は味わえるんですけどね。
単純に南仏プロヴァンス風庭園でもよかったと思うけど、広い庭園内をその一つのコンセプトでは展開し切れなかったのかもしれないですね。ただの庭園ではお客さんを呼ぶ仕掛けが足りないと判断されたのかも。
一番上の写真はミュージアム内のレストランのテラス席。フィルムの交換とかやる必要があったのでここで遅い昼食がてら休憩してます。ちなみに特別のランチは昼少し過ぎに行った時点で既に終了。行った二日ともそうでした。そんなに極端にお客さんが来てるわけでもないから、用意してる数量自体が少ないんだと思います。食べ物はセルフサービスで正直なところそんなに言うほど美味しいとも思わなかったんですけど、テラス席から麓の琵琶湖湖畔が見えていたりして、雰囲気はそれなりによかったです。こういうところで働いてる人って通勤にケーブルとロープウェイを使ってるんでしょうか。なんだか毎日わくわくしそうな通勤のようにも思えます。
庭園内でハッセルブラッドをメインに写真を撮って歩き回り、展望台に上がって景色を見たりしながら時間をすごして、撮り終えたフィルムをその日のうちに現像に出したかったので、夕方になる前に麓の八瀬まで降りてきました。
比叡山の頂上に行くというとなんだか山登りのイメージが強いので、身構えてしまうところがあるんですけど、ケーブルカーとロープウェイを使うと20分もかからずに山頂までいけるんですね。そう考えると随分と身近な感じになるというか、あまり気負わずに出かけられそうと思いました。今回の2回の散策は延暦寺は対象に入れてなかったけど、もう一つのケーブルカー、滋賀県側からの坂本ケーブルも乗ってみたいのでその時は延暦寺が目的になると思います。涼しくなったら山道を歩いてみるのも楽しそう。
霊峰比叡山に登ったにもかかわらず、遊園地的感興に終始した今回の比叡山行きでしたけど、次に行く時はスピリチュアル・パワーも浴びてみたいです。
涼しくなるといえば、最初に頂上に行った時は下界からは分かるほど気温が低くなると思ってたのにそれほどでもなくて、汗かきながらハッセルブラッドを構えたりしてました。でも2回目に行った時はそんなに期間が離れていたわけでもないのに、体感で分かるほど吹く風が冷たくなってました。ガーデンミュージアムではトンボがかなり飛んでたりして、季節が急速に移り変わっていくのを目の当たりにしてるようでした。
☆ ☆ ☆
Piero Piccioni - Samba Fortuna
イタリアのラウンジ・ミュージック、映画音楽などを代表する作曲家ピエロ・ピッチオー二の作った映画音楽。映画のほうは未見なんですけど、なんだか怪しげな医者が出てくるコメディ映画のよう。でも医者が出てくるようなコメディ映画についてる音楽とは到底思えない洒落た音楽です。
イタリアン・サンバという感じが問答無用にファッショナブルで、マーチ風のアレンジも、わたしは中学の時にブラスバンド部に入ってたせいなのか結構マーチング・バンドって好きなので、このアレンジもつぼにはまりました。