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【写真】夏の思い出ー初夏の大阪港 +【音楽】なごり雪よりも好き ラピスの丘で *絶海の孤島から狼煙を上げてみる The Sweetest Sounds

いつになったら涼しくなるんだろう?本当に気温は下がっていくんだろうか?9月に入ってもそんな気配なんか全然ないし、昔見たミステリーゾーンの中の一話「狂った太陽」のように、ひょっとして秋なんか来ずに、このまま際限なく気温が上がっていったあげく、バラードの燃える世界のような枯渇した水を求めてさ迷い歩くような世界になるんじゃないかと、そんなことまで連想させた夏の熱波。そんな常識外れだった夏の暑さも9月も終わる頃になると一斉に鉾を収めたように霧消していき、ようやく夏の暑さから解放されたと確信できるような時期にやってきた所で、季節外れもいいところの夏の始まりの頃の話題となります。

ピジョンフレックスにブローニーを詰めて、話に聞いた赤煉瓦倉庫を目指して中之島に降り立ち、見当外れの場所を一日彷徨い歩いていた日。帰ってからネットで地図を見てみると、中之島から川縁を中心に歩いていた安治川沿いをさらに川に沿って歩いていけば大阪港に着いたことを知ったけれど、予想以上に距離が離れていて、徒歩でしかも一直線に目指すわけでもない歩き方だと、これでは赤煉瓦倉庫に辿りつけなかったのも当然だったことを知りました。グーグル・マップで赤煉瓦倉庫がある周辺を眺めてみると、それほど大きくも無いブロックというかエリアに区切られているような場所が、橋によって繋がっているという印象の地域。そして赤煉瓦倉庫のある区域にはその名前も直接的な大阪港駅という地下鉄中央線の駅がありました。
これで大阪港に行くには地下鉄の中央線に乗れば良いと知ることに。
大阪の地下鉄は乗る路線と乗ったことの無い路線がわたしのなかで歴然と区別できるくらいに混在していて、この大阪港駅のある地下鉄中央線はまるで乗ったことが無い路線に入っていました。地図を辿ってみると京阪で大阪まで出かけた時の基点となる淀屋橋から難波や梅田に足を伸ばす時に頻繁に利用している御堂筋線の淀屋橋駅の次の駅である本町で乗り換えてあとは一直線といった道筋で大阪港にいけると知って、とりあえず今度赤煉瓦倉庫に行こうと思う時はこのルートで行ってみようと決めました。ちなみに知らない場所に行くために知らない交通機関に乗るのって、わたしはちょっと構えてしまうところがあったりするんですけど、乗ってしまうと構えていたわりにワクワクして車外なんかを眺めていたりします。
わたしにとっての大阪は難波と梅田の内陸的な大都市というイメージしかなかったから、港というのは大阪のイメージとは結構離れているものでした。大阪に限らなくても京都でも北のほうに行くと海に接してるんですけど、内陸住まいとしてはわたしにとっては京都も海とは全然イメージが結びついていないところがあります。根本的な所で、たとえば子供の時に夏になると泳ぎに連れて行ってもらうとなると必ず琵琶湖だったし、わたしのなかでは海は具体的なものとしては存在していなくて、今回いったことの無い場所に行くということに上乗せして、海に行くということはわたしにちょっと異界に訪問するような高揚した気分をももたらしているようでした。

とまぁこんな感じで出かけるルートの確認をして、今度は絶対に実際の赤煉瓦倉庫を見てやると意気込んで、大阪港に行ってきたわけです。
地下鉄中央線って、地下鉄と名前がついているくせに本町を出てしばらくすると地上に出て、地上に出ただけでは飽き足らずに建物にしたら3~4階分くらい高さがあるんじゃないかと思うくらいの高架の線路になるんですね。
今度は確実に赤煉瓦倉庫を見てこようと思い立って出かけた日、そういう予想外に高いところから周囲を眺められるちっとも地下鉄らしくない地下鉄に乗って、眼下の町並みに港関連の建物や設備、商店街なんかが見え始めた所で大阪港駅というちょっとドーム状になった目的の駅について電車を降り立ちました。路線は実は大阪港駅が終着でもなくて、さらに先にコスモスクエアという得体の知れない駅があったんですけど、赤煉瓦倉庫に一番近いのはマップによるとこの駅のようだったし、港見物もかねて今回は文字通り「港」と入ってる駅名のほうが目的を達せられる場所だと考えてここで降りました。

駅に降り立った初日はそれほども思わなかったけど、何回か写真を撮りにきて大阪港駅のある地域ブロックを歩き回って思ったのは、意外と小さなエリアだということ。地図で見ているときよりもさらにこじんまりしたような印象でした。それほど苦もなくエリアの外周を巡ってもとの場所に戻ってこれます。それと随分と人の気配が薄い場所だなぁという印象も持ちました。わたしが通っていた時間帯の特徴で、港の業務時間のリズムによっては活発になっているのかもしれないけど、ともかくわたしの見る限りでは通りにはほとんど人が通ってないし、道路も自動車なんてまるっきり通ってないところが多かったです。商店街も閉じている店のほうが多かったような気配で開いていても店の人が表に椅子を出して道路を眺めながら座ってるようなところが目に付きました。おまけに街中にどう見ても廃墟にしか見えない巨大な建築群、帰ってから調べたら大阪港湾合同宿舎とあったけど、そういう人気のない建物まであったりして。
いろいろと歩き回ってみて、人のそれなりに集まっているところは海に面して立ち並んでいる会社の仕事の場所、この場所の周辺は運搬トラックなどの往来が頻繁になっている場所でもあるんですが、そういうところと日本最大の観覧車がある天保山や海遊館、以前のサントリーミュージアムが連なる、天保山マーケットプレースに沿う岸壁の一角に集中しているという感じでした。海遊館というと、この場所に来て初めて、海遊館ってここにあったんだとあらためて認識したような感じで、実は海遊館って京都から行くと随分と遠い所で訳の分からない交通手段を乗り換えてようやく辿り続けるんだろうと勝手に信じ込んでいたものだから、こんなん簡単に、ほとんど直通といった感覚で京都からこられるところだとは思いもしなかったです。ちなみに今年の夏の計画として、こんなに簡単に来られる水族館なら、この海遊館でジンベイザメを見るというのがあったんですけど、これは休み中とあって子供が多いだろうと思ったのと、夏休みの後半はさらに先のほうに写真を撮りにいってたりして、大阪港駅周辺からちょっと関心が外れていたこともあって、結局見に行くところまで行かなかったです。

何回か訪れての印象はこんな感じで、わたしの歩き回った範囲では港の荒くれ者が跳梁跋扈する昔の日活映画のような雰囲気はどこを探しても見つからない、静かに転寝をしているような街でしたけど、それはともかくとして、訪れた初日は街に活気があろうと無かろうと、とにかく赤煉瓦倉庫を見ようと、駅の案内地図で確かめながら、反対方向には巨大観覧車が見えているのに気を惹かれつつそちらには向かわずに地図が示していた倉庫方面に向けて歩いてみました。探さないと駄目かなと思っていたら、先にも書いたように意外と狭いエリアだったから、ほとんど直進してるだけだったのに、苦もなく倉庫の前に出てきました。


☆ 大阪港の赤煉瓦倉庫 ☆


赤煉瓦倉庫01-650
NIKON FM3A / AIS 50mm f1.4 : KODAK PORTRA 400

赤煉瓦倉庫02-650
NIKON FM3A / AIS 50mm f1.4 : KODAK PORTRA 400

赤煉瓦倉庫03-650
NIKON FM3A / AIS 50mm f1.4 : KODAK PORTRA 400

何が何でも赤煉瓦倉庫!と頭の中で言葉がめぐっていたような状態だったにもかかわらず、実際に見てみると二連の倉庫の列がささやかに並んでいる程度で、しかも倉庫の周辺には金属の柵が設けられていて近づくことが出来ませんでした。おまけに倉庫の列を撮った写真は余り面白くなくて、撮っている間もそんなことを無意識に考えていたのか倉庫列を全体で撮った写真は後で見返して見るとほとんどなかったような状態でした。
あまり上手く撮れないし柵が移動に制限を与えていたりして動けない場所になってたりするのがなんだか急に赤煉瓦倉庫への関心も薄めさせたような感じになって、結局この場所で写真撮ったのは2度くらいでお終いになりました。
一番下の写真は倉庫の距離感とか気に入ってるんですけど、その前の広場でサッカーなんかをやっていた子供たちがいて、この子供たちも入れたかったのにいくら待ってもこの画面の一人を除いてフレーム内に入ってきてくれませんでした。その結果痺れを切らして、一人入ってくれてるしこれでもいいかとシャッターを押したものがこれ。
現像から上がってきたのをみると意外と人の姿がポイントになっている感じで、これならサッカーで遊んでた子供がもっとフレームに入ってくるのを待っていればよかったと思いました。一人しか入ってないのは中途半端。


☆ 街中 ☆


街の中心になっている住宅街は昼間は本当に人の気配が無いというか、自動車もほとんど通っていないようなところでした。海遊館のある一角を除くと唯一活気があったのは海に面したエリア外縁に連なっている、港湾の仕事をしている会社の敷地です。でもこの辺りは関係者以外立ち入り禁止でほとんど近づけないんですね。港に行くからコンテナが積み上げてあったり、雑然といろんな見慣れないものが目に付くような港らしい光景を写真に撮りたかったのに、そういうものが撮れそうな場所にはほとんど近づくことさえ出来ませんでした。

赤煉瓦倉庫の前の広場の隅から、赤煉瓦倉庫に繋がっている港の岸壁を望めるところがあったのでそこから一枚撮ってみたのがこれ。

港ー550
LOMO DIANA+ : FUJIFILM PRO 400

トイカメラのダイアナで撮ってます。ホルガの元になった香港のトイカメラで、ホルガよりも色の出方にメリハリがあるかな。露出切り替えレバーがついているのに部品の不備で露出が変えられないホルガと違って、大雑把ではあるけど露出を変えられるダイアナ+はそういう面ではホルガよりも使いやすいし、こういう色味は割りと好きだったりします。
下の赤い部分をみての通り、フィルムの巻取りが緩んで光線引きしてます。巻き太り防止策はとったので今はもうこういう状態にはならないんですけど、この時のこのロールは全コマにこういう光線漏れが生じていました。なんだかこの後から始まる今年の夏の猛暑を予感させて燃えるような写真になったとも云えそうです。

閑散とした場所ー650
OLYMPUS OM1 / ZUIKO AUTO-S 50mm f1.4 : KODAK PROFOTO XL 100

街中、住宅地から少し外れるとこういう広く開けたところが結構目に付くようになります。無意味な感じで広い空間、空虚さが視覚化されているような空間ってわたしは結構好きなほうだったりするので、こういうところは気を惹かれることが多いです。ちょっと寂れた感じも漂っているとなお良かったりするんですが、ここもちょっと寂れた感じが出てきてるような。

港の建物ー550
HOLGA 120 CFN ; FUJIFILM PRO 400

大阪港の駅を降りてそのまま南西の中央突堤の方向に歩いていくと、地上に出ていた地下鉄が咲洲トンネルを通って海底に入っていく辺りでであう、ちょっとレトロな建物。港だから洒落た洋館でも建っているかというと実際のところはそんな建物はほとんどなかったりするんですけど、そういうありふれた町並みの中では結構目立っていた建物でした。元は何の建物だったのか写真右横に写ってる横長の看板に書いてあったような気がするんですけど完全に忘れてしまってます。今はどうやら喫茶店として役立ってる様子。

はためく旗ー650-550
CANON AUTOBOY TELE6 : フィルム何を入れていたか忘れた

わたしが写真撮りに訪れていた間、大阪港の街にはためいていたツタンカーメン展の旗。開催していたのは旧サントリーミュージアムで、隣接するマーケットプレースでもツタンカーメン展関連のお土産を売っている店が出ていました。ツタンカーメンのお棺のミニチュア、ミイラつきなんていうのもあって、これは買っておけばよかったと今になって後悔してます。いくらレプリカのミニチュアでも棺桶だし、妙な因縁でもついてきたら嫌だなぁと思って出しかけた手が引っ込んでしまったんですね。
お棺の蓋をあけると本当に布を巻いたミイラのミニチュアが入ってました。


☆ 海岸 ☆


中央突堤-650
OLYMPUS MJU ZOOM : KODAK SUPER GOLD 400

上の洒落たレトロ建築の前をさらに行くと中央突堤というところに出てきます。そこから海岸線に出て行くと観光用の展望エリアのように設えられた岸壁が海遊館の方向に繋がっている場所に出てきます。
写真はその展望岸壁から中央突堤の方向に向いて撮ったものですけど、ひょっとしてここも廃墟だったのかな。人の気配というか活動している雰囲気さえも皆無の場所がフェンスの向こう側に広がっていました。
このフェンスの向こう側に行ってみたかったんだけど。大阪港ってこんな場所が一杯あります。ここから先こそ行ってみたい場所なのに何らかの障壁が立ちふさがっているような、こういう場所。
リサイクルショップで500円で買ったオリンパスのコンパクトカメラ、レンズが曇ってました。どの写真も紗がかかったような仕上がりに!
ソフトフィルタ常備のカメラとして使えないことも無いけど。

中央突堤展望通路ー650
OLYMPUS OM1 / ZUIKO AUTO-S 50mm f1.4 : KODAK PROFOTO XL 100

中央突堤から続く展望岸壁。
広場的なところに見えてもフェンスの向こう側が海になってます。
柱とベンチの影がもうちょっと伸びてきているほうが良かったです。撮ったのはお昼ちょっとすぎくらいだったはずで、影がこじんまりしてます。奈良の写真のときにちょっと書いたようなアンチ・ドラマチック、非演出的な写真を撮るつもりなら雲の無い空なんかと同様にいい条件なんですけど、それ以外だと伸びない影にもうちょっと表情がほしくなるときがあります。
日中でも意外と写真が撮れる時間帯って決まっているようで、わたしは朝がからっきし駄目だからどうしても昼過ぎから夕方がメインの時間になってしまい、その限られた時間のうち、影の表情なんかを考慮する場合は昼過ぎが適さないとなったら午後遅くから夕方くらいしか写真機で遊ぶ時間がなくなってしまいます。
がんばって朝型に生活のリズムを変えればいいんですけど、考えてみたらカメラという小さな機械一つで生きるリズムまで変えてしまおうとしてるんだから、何が切っ掛けで生活が変化するかなんて本当に分からないです。

帝国群ウォーカー
OLYMPUS MJU ZOOM : KODAK SUPER GOLD 400

向こう岸に見える巨大なオブジェ。なんだかスターウォーズにでも出てきそうな装置です。海岸に出ても海を見るというよりもこの4足で練り歩きそうなオブジェに目が行くほうが圧倒的に多かったです。だからせっかく港に来ているのに、海も船も撮らずに対岸のこのImperial AT-AT Walkerばかり撮っていた感じ。基本は標準50mmで撮ってるので対岸のものとなるとあまり大きな形で写真に撮れないのが歯がゆかったです。これはズームだったから多少は引き寄せて撮れたけど。

光差す対岸ー650
OLYMPUS OM1 / ZUIKO AUTO-S 50mm f1.4 : KODAK PROFOTO XL 100

雲間から光が差してきたので撮ってみました。でもやっぱり思うようには撮れないです。光のカーテンが下りてきてるような光景を撮ってみたいんだけどなぁ。光のカーテンが下りてくる条件が整うのってかなり難しいのかな。


☆ 天保山マーケットプレース周辺、観覧車 ☆


観覧車のある風景01-650
NIKON FM3A / AIS 50mm f1.4 : KODAK PORTRA 400

中央突堤から展望岸壁沿いに歩いていくと海遊館を越した後、このマーケットプレースのある場所に出てくることになります。街のほぼ真ん中にある大阪港駅から見ると、赤煉瓦倉庫とは真逆の方向にしばらく歩くと辿り付ける場所。日本最大の観覧車を側に置く商業施設のビルで、海側はそのまま岸壁へと出られるようなロケーションになっています。
この写真は観覧車を真ん中に置いてみたもの。被写体を真ん中に置くってまるで何も考えていないような配置にも思えるけど、意外と作為的なところもあって、意図がむき出しになったような構図となる場合も結構あると思ってます。
作為的な写真に出来そうなので真ん中に置く配置はちょっと使いこなせるようになりたいんですけど、一般的には避けるべき一番の配置と考えられてるようで、使いこなすのはなかなか難しいところがあるように思います。
真四角写真は真ん中に被写体を置いても全く大丈夫なので、写真のフレームの比率は結構内容に制限をかけているんだなと思ったりします。

この辺りだけは街中の人の気配の無さとは正反対に人が集まっていて活気があります。

観覧車のある風景02-650
NIKON FM3A / AIS 50mm f1.4 : KODAK PORTRA 400

マーケットプレースの海側。そのまま岸壁に出られるようになってます。ただこの岸壁も展望や観光用に供せられた印象が強くて、港特有の活気のある何かを期待するとそんなものはほとんどなかったりします。マーケットプレースの各階の通路の一部はそのままテナントで入っている喫茶店のテラス席になっていたりして、景観を眺めたり、階段を降りて岸壁の広い空間に出て散策したりできるようになっていました。
接岸している船はサンタマリア号という遊覧用の帆船と、他には停泊中の小さな船が1~2隻程度。わたしが通っていたある日に韓国の船が離岸するシーンに出会ったことが一度あっただけで、そんなに頻繁に人が船を出入りしている場所でも無かったです。展望できる海は巨大な貨物船なんかが割りと頻繁に通っては行くようでした。
それにしても完璧な青空!思い出してきたけど大阪港周辺に写真撮りに行ってた頃って薄い雲が空にかかって今ひとつ煮え切らない空模様の日が多かったです。こんな青空はあまり出会えなかった。

数字と岸壁ー450-700
NIKON FM3A / AIS 50mm f1.4 : KODAK PORTRA 400

上の写真の一部分にも写っている、マーケットプレース裏側の表情。表側はショッピングやレストランなどの商業施設の顔しか見せていないけど、岸壁側は岸壁の仕事に関連してるんだろうなぁと思わせる表情を併せ持っていました。色の配置と数字が気に入って撮ったもの。数字や言葉の断片を画面に入れるのはなんだか好きな絵で、街中に意味ありげに置かれている数字なんかをみると撮りたくなってくる場合が多いです。

遊覧船01-450
OLYMPUS OM1 / ZUIKO AUTO-S 50mm f1.4 : KODAK PROFOTO XL 100

遊覧船02-550
HOLGA 120 CFN ; FUJIFILM PRO 400

マーケットプレースの岸壁に接岸している遊覧帆船。被写体としてはなんだか撮りにくい対象です。どう撮っても帆船以外の何者でもないし、帆船だから撮ってるのでそれで構わないといえば云えるんだけど、なんかやっぱりもうちょっと独自のイメージで写したいところもあったりするので、ああでもないこうでもないとなかなかシャッターが切れなかったりします。

ざわめきー650
OLYMPUS OM1 / ZUIKO AUTO-S 50mm f1.4 : KODAK PROFOTO XL 100

赤く染まる世界-450
OLYMPUS MJU ZOOM : KODAK SUPER GOLD 400

マーケットプレース内。
フードコート的な場所の一角で、人のざわめきが基調低音となっているような雰囲気を撮ってみたくてシャッターを切ったものの、あまり上手くいかなかった感じ。
マーケットプレースの食堂街の一角が昭和の風景を模した町並みになっていて、その中にレトロっぽい外装で窶したいろんな店が入っていたんですが、下のはその店の一つです。ただの中華料理屋なんだけど、店内の装飾がすべて赤で、ある種幻想的な雰囲気だったので撮ってみました。幻想的中華料理屋、ブレードランナーみたいでかっこいいです。


☆ 天保山 ☆


壁面と海岸ー650
OLYMPUS OM1 / ZUIKO AUTO-S 50mm f1.4 : KODAK PROFOTO XL 100

標高4,53mを誇る日本一低い山、天保山の周辺に設けられた公園の光景。こんなに低くても展望台もあったりする公園です。公園自体は小さくて、敷かれた遊歩道やその周辺の設備もなんだか色気の無い造作で、あまり写真を撮りたくなるようなところもなかったです。公園の周囲は防波堤で囲まれていてその壁面を利用してギャラリーとなっています。
木立の密集した地域の側には文字通り公園といったときにイメージするような子供の遊具が設置された開けた空間が併設されています。ピジョンフレックスで撮った写真のうち赤いブランコのがここで撮った写真になります。
写真は公園内の一角で、階段と木の配置が何となく気に入ってシャッターを切ったもの。特に何か際立つものがあったわけでもないんですけど、妙に気に入ってしまった場所でした。

☆ ☆ ☆

とまぁこんな感じで今年の夏は、夏が始まった頃は大阪港の駅に降り立っては入り浸るようにして写真を撮ってました。でも最初の動機だった赤煉瓦倉庫は、とにかく対象そのものである赤煉瓦倉庫に近寄れずに、さらに自分の腕では上手く撮れないということで早々に興味の対象から外れ、港風景の何かを撮りたいなぁと思っていた関心も関係者以外立ち入り禁止で阻止されて、街中はすぐに見渡せるほどの広さで活気の無いこと夥しく、この港町全体の印象は観光用に設えられた海遊館周辺の設備が妙に目立つだけというような物に次第に固まってくるようになりました。
そんな風に大阪港までやってきては写真撮ってはいたものの、わざわざ来てまで撮ることもないのかなぁと思い始める頃に、そういえば大阪港駅は中央線の終着駅ではなくて、さらにその先に終着の駅があり、その駅の名前はコスモスクエアなんていう妙なものだったということが頭の中で引っ掛かりを持ち始めて、宇宙の広場とは一体なんだろう?と興味を引かれたこともあって、ちょっと足を伸ばしてみようと思いたつことになりました。

結果大阪港周辺を歩き回っているうちに引っ掛かりが出来てきた思い付きにしたがって、さらに足を伸ばしてコスモスクエアまでやってきて降りてみると、目の前に広がった世界に妙に感覚が共鳴してしまって、夏休みの後半は大阪港の赤煉瓦倉庫そっちのけで、コスモスクエアのある南港に入り浸ることになってしまいます。

ということで大阪港に降り立つことで始まった今年の夏のカメラ片手の彷徨は、後半には大阪南港で写真を撮ることへと変貌していったんですが、宇宙の広場とは一体なんだったのかという謎と、そのとき撮った写真はまた別の機会に解明、披露することにして、今回の記録は夏の思い出前編という形で纏めておくことにします。




☆ ☆ ☆


「ラピスの丘で」-イルカ


この曲が入ったCD持ってます。テレビで聴いて、一回で気に入って買ってしまったんですけど、ひょっとしたらその衝動を芽生えさせたテレビ番組ってこれだったかもしれないです。
元々イルカのファンでもなんでもなかったから、CDはこの曲以外どうってことのないもので、買い物としては恐ろしく高いものとなってしまいました。この曲以後も別にファンでもなんでもないので、今に至るもこの曲だけが好きということに変わりはないです。
イルカにしてもちょっと突然変異的にできた雰囲気違いの曲だったのかもしれません。
サビの部分のサウダージ感が好き。それと3拍子の曲って個人的には結構つぼに嵌りやすい気がします。

この曲全く流行らなかったようで、なせだったのかなぁ。なごり雪よりもずっとメロディアスでいい曲だと思うんだけど。


The Sweetest Sounds - Eydie Gorme


以前この曲が入っているアルバム「Blame It on the Bossa Nova」の記事を書いたことがあります。アルバムの中ではこの曲が好きだったんですけど、記事を書いた時にはYoutubeで見つからなくて、最近検索してみてようやく発見することが出来たので、載せておきます。
ディズニーが1997年の実写版テレビ映画「シンデレラ」の中の一曲として使ったので、シンデレラの曲のようなイメージかもしれないけど、実はディズニーがこのシンデレラに勝手に使っただけで本当は別のブロードウェイ・ミュージカル「No Strings」の挿入歌です。作曲はリチャード・ロジャースで他にはサウンド・オブ・ミュージックの作曲もしている人。ポップスでは「ブルー・ムーン」を作曲した人ですね。

以前にイーディ・ゴーメの記事を書いた時、ブログ村のトラックバック・コミュニティにイーディ・ゴーメのコミュニティがあったので参加しました。参加した当時はコミュニティの管理者はブログをすでにやめている様子でした。今また覗いてみるとその後ブログは再開したようだけど再び去年辺りから休止中のようで、このコミュニティに関しては管理者はすでに放棄状態、しかも参加しているのがわたし一人という絶海の孤島のようなコミュニティになってしまってます。
難破船の乗組員よろしく、一人だけで上陸してみたものの、ネットの大海の中で船の航路からも外れてしまっている地図にも載っていないような孤島。今回こうやって、救援の狼煙をちょっとだけ上げてみましたけど、おそらくマタンゴの島のようにこのままネットの大海でそこにあることも知られないままに存続し続けるのでしょう。

イーディ・ゴーメの歌って持ち前の美声を最大限に生かせるような、もう歌唱教室でも開いたら、これがポピュラーソングを歌う時の最良の歌唱法と例に出されるような歌い方だと思います。
艶のある声が伸びのいい発声と絶妙にコントロールされたビブラートで一番気持ちよく聴けるレベルを維持して聴く者の耳に届いてくる感じ。
逸脱したものがあまり無い分、往々にしてそういうものが個性となったりするから、上手いけれど無個性な歌として思われがちなのか、大物歌手の割りにCDの扱いなんかも本当に不当で、河原町オーパのタワーレコードではコーナーさえも無い扱いになっているのがちょっと歯がゆい感じの歌手であったりします。





☆ ☆ ☆





ラピスの丘でラピスの丘で
(1993/10/21)
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恋はボサ・ノヴァ恋はボサ・ノヴァ
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