2016/12/03
2016 / 11 / Nikon F100 / Agfa Vista Plus 400
2016 / 11 / Nikon F100 / Agfa Vista Plus 400
2016 / 11 / Nikon F100 / Fuji Superia Premium 400
2016 / 11 / Nikon F100 / Fuji Superia Premium 400
2016 / 11 / Nikon F100 / Agfa Vista Plus 400
再び笠置で撮っていた写真から。最近は若干足が遠のいている。
まぁ多少は飽きてきたというか、入り浸っていると結構日常の範囲に入ってきている感じで、旅行気分も薄らいできているということもある。さらに今の時期は笠置は紅葉で舞い上がっているようで、これは誘いのように見えても必ずしも今のわたしにとってはそうはならない。もみじまつりの幟も立ち始めて丁度いいから紅葉を撮りに行こうかなとか書いていたけれど、こんな時期に行ってしまうともみじ公園のある笠置山の頂上まで登らない訳にはいかなくなりそうで、そういう気分がかなり大きなブレーキとなってわたしの足を止めてもいる。あの山、正直云うとあまり登りたくない。
とはいうものの、いくつかあるハイキングコースはあまり踏破していないし、そのうちの一本鹿ヶ淵のコースは落石注意で通行止めになっていて、全部のコースを征服するのは無理としても、途中で引き返してきた銀の帯コース、JR関西線の真横を、もう本当に山裾を走る電車に触れるくらい真横を歩くハイキングコースなんかは最後まで歩いてみたい。この時なぜ引き返してきたかというと、コース半ばから危険を感じるくらいあまりにもJRの線路に近いところを併走していて、道も草が半ば覆っているような放置された道のようにも見えたために、ここ、本当にハイキングのコース?間違って立ち入り禁止のところに入り込んでいるんじゃない?なんて思ってしまったからだった。
ところで笠置にやってきた当初から、この名前の銀の帯って何のことかと思っていたけど、今これを書いていて急に線路のことなのか!とひらめいたな。天駆ける銀河を歩くような随分と詩的な命名だと思っていたけど、それほどでもなかったのか。
で、そういう部分ではまだ多少は行く気はあるものの、最近はこれが切っ掛けで乗り始めてしまったJR奈良線のほかの駅で適当に降りて冒険している。今のところ、溝に足を取られてひっくり返った玉水とか、他には駅に際立つ地下通路のある棚倉、煙を吐く時計塔の見える平城山辺り。平城山は降りてみて初めて奈良ドリームランドの近くだと知った。今はどうなっているのか知らないけれど、遊園地は廃業後に巨大な廃墟になって放置されていた。子供の時に連れて行ってもらった記憶はあるといっても、こんなところにあったなんて今の今まで知らなかった。
☆ ☆ ☆
最近はニコンのF100ばかり集中的に持ち出しているので、今回の写真は全部同じカメラで撮ったものになってる。操作を忘れていたからとりあえずお手軽プログラムオートで撮っていて、そのうち他の操作も思い出して行こうと思っていたものの、これで綺麗に撮れるならもうプログラムオートで良いかと思い始めている。
最初の二枚は笠置の町中、坂になった路地裏を登っていったところ。市場墓地と記されている場所で、確かに登り詰めた果てには小さな墓地があった。市場墓地という命名が、由来を知ってみればなんてことはないのかもしれないけれど、結構謎めいている。
ちなみに両方とも同じフィルムなんだけど、上のはCDにしてもらったもので下のは家のスキャナーで読み込んだもの。シーンが違っているから単純に比較は出来ないかもしれないけど、基本的な色調といったものがイメージ化する方法によって微妙に違ってくる。
アグファは確か倒産したんだったか、どこか別の会社がブランドを引き継いでるはずだけどよく分からない。いずれにしろアグファはとっくの昔に自社でフィルムを作るのは止めてしまっていて、これは中身はメイドインジャパンだ。日本でフィルムを作っているのはフジだけだから、当然フジのOEMとなる。フジブランドで出ているのよりは安いと思うんだけど、ブランドを外したフジの業務用フィルムの仕上がり具合によってはおそらくアグファを使うのはこれっきりになるだろうなぁ。アグファは自社製造の時はトイカメラ御用達のフィルムだったんだけどね。
あとはまぁ見ての通りだ。巨石は実際にも空中に浮いているように見えて面白かった。
☆ ☆ ☆
Cruise to Japan in 1932 日本へのクルーズ
VIDEO 最近ネットで話題になっていた動画。1932年の日本の様子を記録した動画なんだけど、2分49秒あたりに登場する、町中を歩く女子高生の姿が、まるで今の女子高生と同じという、かなり意表をついてくるところがあって面白い。現代の女子高生としか思えないその様子はまるでタイムトラベラーじゃないかと思うくらいだ。
だってこれ、ミニスカートだよ。60年代にツィッギーによって世界に広まったミニスカートが1932年の日本の路上で闊歩してるんだから、これはやっぱりちょっと吃驚する。
戦後の教育で戦前と戦後の間には超えがたい断絶があって戦前は抑圧された自由のない暗い時代だと刷り込まれていれば、こういうフィルムを見ると戦前にも自由はあり戦後とは実は地続きで繋がっていると、認識を新たにすることになるかもしれない。
それとこういう記録映像を見る時はよく思うんだけど、この現代の女子高生としか思えない溌剌とした2人も今も生きているとしたら100歳近い年になっているはずで、そんなことに思い至るとその諸行無常さに目のくらむ思いがする。
この世界にもういないというなら、このフィルムに登場しているほとんどの人は鹿も含めてもうこの世界に存在していないし、云うならこれは死者の饗宴とでも云った映像なんだろうと思う。これも目がくらむ思いがするなぁ。