2017/08/26
真昼の水辺の旅


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2017 / 08
大津京 / びわ湖大津館
Olympus Pen E-P3 / Last Camera
Fuji Premium 400
あの突き出てる岬風のところまで行ってみたかったんだけど、太陽光を遮るものもない湖岸を歩き続けて、あまりの暑さにここでエネルギー切れ。
この辺り一体は砂丘なんて説明してあったから興味津々で歩いていった。でもやってきてみれば見ての通り一面緑が広がっていただけ。緑の下の感触は踏み出してみれば確かに砂地だったものの、そうはいってもこれでは砂丘とはいえないだろう。おまけにところどころ砂地が露出しているところを歩いてみたら、あっという間にサンダルに大量の砂を巻き込んで、砂丘だったとしても結局は嫌になっていたことは間違いなし。
色々と考えてとりあえず大津京に降りてみると決定したのは前回に書いた。そして降り立った大津京の駅から無目的に歩き回ってるうちに、びわ湖大津館という旧琵琶湖ホテルの風雅な建物に出会った。この元ホテルに行き当たったのはこの決定の収穫だったと思う。
湖畔にあった旧琵琶湖ホテルは浜大津へのホテルの移転後、大津市が買い取っていろんなイベントの施設として保存、再利用されている。館内は京都府庁旧本館のように撮影可能なので、間接光が入ってくる古い建築の仄暗い内部の写真なんていうのを好き放題撮れる稀有な場所だった。でも湖岸に関してはまったくの期待はずれで、この辺りの湖岸周辺は岸辺に林立してる高級高層マンションに占有されてしまって、どうにも立ち入ることが出来ない様子。要はマンションの住人たちに琵琶湖を望む視点を占有されてしまってるというわけだ。
ヨットハーバーなんていう看板が立っていて、実は遠めにどうも廃墟っぽい建物が見えていてここに近づけないかと道を探していて見つけた場所だったんだけど、ここからなら湖岸に出られるかもと思って道を入っていっても、結局ヨットハーバー関係者以外立ち入り禁止なんていうゲートで行く手を塞がれてしまうだけで、そこから先に進むことが出来なかった。この道に迷い込む切っ掛けだった廃墟然とした建物はヨットハーバー内部にあり、目前にまで近づけたものの遮断ゲートによって遮られて、あれは廃墟だったのかいまだに分からない。
あとは前もって調べて、そこにあるのを知っていたブックオフに立ち寄り、100円文庫の棚から京都の店ではあまり見かけない出物がないかと漁るくらいで、講談社文芸文庫の坂口安吾だとか、D・M・ディヴァインの「三本の緑の小壜」とか、小林信彦の文章などどうでも良くて、荒木経惟が撮った写真が目当てだった「私説東京繁盛記」といったものを見つけてそれぞれ100円で買った。数日通っただけだけど、今は大津京では早くも撮る場所はこのくらいかなという気分に傾いてきてる。
湖岸はもうちょっと撮りたい場所ではあるので、早々と河岸を変えようかな。
ラストカメラの試し撮り以降、ここへ持ってきていたカメラは旧琵琶湖ホテルで写真撮ろうと思って、暗い室内では使い安いデジカメと、屋外で撮るつもりだったキヤノンのハーフカメラの二台体制だった。
ハーフカメラのほうはまだ20枚くらい撮らないとフィルムを出せないんだけど、既に先日撮った10枚程度を、オートにしていたつもりがそうじゃない状態で撮っていたという失敗をしてる。大体5,6段くらい露出オーバーになってるんじゃないかなぁ。露出不足じゃないので何らかのイメージはサルベージできると思うけど、残りを早く撮り終えてこの勘違いして撮っていた部分がどうなってるか知りたい。フォトハウスKでハーフサイズもCDに焼けるようになりましたと教えてもらったから、ここはどんな感じになるか見てみたいと思って暑い中撮る枚数が多くなるハーフカメラを持ち歩いてるのに、最初に焼くCDは波乱含みのものとなりそうだ。

今回の写真では使ってないけど、今持ち出してるキヤノンのハーフカメラ。Demiなんていう名前どおり見た目はフランス風で洒落てるんだけど、何かあまり持ち出そうという気にならない。使っていてもうひとつ楽しくない。両側にストラップをつける部分がないとか、妙に重いとか、ファインダーが覗き甲斐がないとか、露出計をオフに出来ないとか、細々とした要素が積み重なって自分にはあまり気がのらないカメラになってるんだと思う。おまけにそこはかとなく調子悪いし。
Last Cameraに装填していたフィルム。