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知覚の地図 XXVII 青くかがやく広告版が秘密をもらす。れみりい れみりい、ま鳴くび、目耳虫。

ビニール片





水の中の枯葉





水紋



家の郵便受けに入っていた広告チラシ、まとめて積んでおいたその一部がはみ出て、はみ出た部分に書いてあった「シーチキン丼」なんて云う言葉が目に入ってきた。シーチキン丼って何?なんだか面妖な丼だ。丼飯の上に缶から直接、山盛りのシーチキンを油一杯に盛り付けてあるイメージがわいてきて、ちっとも食欲がわかない。おまけに値段のところも広告の山からはみ出て見えていたけど1000円近くする価格だった。誰がそんなものを1000円も出して注文する?と思って、そもそもシーチキン丼と云うのがわたしの頭に浮かんできた食欲のわかないイメージ通りのものなのかも確認したくなって、写真でも載っているだろうと、捨てるつもりで積んであったその広告チラシの山の中からはみ出ていたのを引っ張り出してみた。
引っ張り出したチラシ全域を眺め渡した結果、わかったのは「シーチキン丼」じゃなくて、「ジューシーチキン丼」という品名の一部がはみ出て目についただけと云うことだったんだけど、一瞬この世に出現してはかなく消えていった「シーチキン丼」と云う存在。イメージとしては鮮烈だった。
それにしてもジューシーチキン丼というのも聞きなれないというか、わたしには初めて目にするものだったんだけど、こんな丼、一般的に知られたものなのか。チキンマニアでもない限り、これもあまり美味しそうなイメージで頭に浮かび上がってこない。

コミック「妖怪ギガ」が面白い。タイトルのギガはどうやら戯画のことのようで、そうなら和洋折衷、わたしのHNと似てるわけでそういう点でもなぜか個人的には親近感がわく感性を感じ取れたりするわけだ。
各話の扉絵を除くと大体一話七ページと云う分量の短編が並んでいる。一つだけ守り神クロと青年の物語だけは続き物としてその独立した短い話の合間に適時挿入されているが、基本各話はそれぞれ妖怪が一人テーマになって、その妖怪の特徴を生かした話が展開する。各話の扉絵こそ古書から抜け出したような王道の妖怪絵ではあるが、本編で登場するその妖怪はみんな二頭身か三頭身くらいのまるっこい、キモかわいいぬいぐるみ然とした様子で動き回ってる。
人を驚かし命を脅かすような人外の存在のはずなのに、この本の妖怪はそのぬいぐるみ然とした様相と相まってなんとも人間臭く、しかも間が抜けていて、愛らしい。その間の抜けたはぐらかし加減、斜め方向への突っ走りぶりに、驚かされてるはずの人間のほうがあっけに取られ、勝手に右往左往している妖怪の様子を唖然として眺めている。
「置いてけ堀」の妖怪では「置いてけ」と云う台詞の震え上がらせるような言い方を師匠に伝授されている弟子の妖怪が、人を脅かした挙句いったい何を置いていってもらえるのかふと疑問に思ってしまい、師匠に尋ねる。ところが師匠は脅かすことには長けていても今まで一度も何かおいていってもらったことがないので、質問をどうはぐらかすか頭を悩ませはじめる。
「嘗女」は同僚の男性の半袖から延びるたくましい腕に惚れ込んで、何とか嘗めてみたいとデートに誘うものの、男はデートには必ず上着を着てくる。でもどうやって上着を脱がせて腕を露出させる会話に持っていくか皆目見当がつかない。こんな話が並んでいる。
そういう話の間をぬうように連続物として挟み込まれる小さな守り神クロと青年の物語がいい。子供のころは一緒に遊んだりしていたクロは青年が大人になるにつれ見えない存在へとなっていったけれど、それでもクロが今もそこにいることを青年は確信していて、一日の終わりに見えない相手への挨拶を欠かさない。クロは自分が見えない存在になっていても影となって青年を守り続ける。結婚することになる相手との間を陰から取り持ったりしながら絆で結ばれた生活をしていくがやがて世界は戦争へと雪崩れ込んでいって、青年にも赤紙がやってくる。読んでいるとこっちをメインにしたほうがいいんじゃないかと思うくらい家族や人のつながりを情感あふれる語り口で物語るものとなっていて、ギャグに走る一話ものがちょっと邪魔になってくる時もある。
それと絵が上手い。クロの話での、新婚初夜の新妻、真琴さんの寄せる情の深さ、遂げられた思いの幸福さを、言葉なんかを一切使わずにたった一二枚の絵で、それもことさらあられもない表現をするわけでもないのに見ていると妙にドキドキするような絵で表現してしまうところなんか舌を巻く。さらに、萌え絵なんて一つも出てこない。妖怪たちも時には水木しげる風、油断していると本格的恐怖絵の襲来と自在に画風を操り、絵が生きている。やっぱりコミックなんだからこういうのはポイントが高いと思う。

公式サイトの試し読みのコーナー。各巻の冒頭部分だけだけど無料で読むことができる。
https://comics.shogakukan.co.jp/book-series?cd=46351







この残酷な世界へ至る道筋のどこかで止める手段はなかったのか。ワクチンをトリガーにして、なんでいともたやすく世界はこんなに野蛮で唾棄すべき姿に変貌していったんだろう。
日本も他人事じゃないよ、これ。

豪州・人権活動家モニカ・スミットの懇願メッセージ






京大理学部OBで分子生物学、免疫学の理学博士である荒川央 (あらかわ ひろし)氏のコロナワクチンに関する様々な考察を集めたブログ。反ワクチン派だとか陰謀論だとかレッテル貼って思考停止になってる暇があるなら、一度立ち止まって冷静に状況分析し直すのもいいかと。すべての記事がかなり専門的な内容だけど今までとは違うものの見方をできるかもしれない。荒川氏の云うように、自分や大切な人の命を守るためには疑い、調べ、考え続ける事が大切だと、これに尽きる。
それにしてもこのnoteっていうサイト、クリエイターのための街のような場所を目指すという設立趣旨らしいけど結構いいなぁ。情報統制の様なこともほとんど行われていないようだし。こっちにもアカウント作ってみようかな。
https://note.com/hiroshi_arakawa


11/22 買った本。古書。
日本探偵小説全集3 大下宇陀児 角田喜久雄 集 創元推理文庫
与太郎戦記 春風亭柳昇 ちくま文庫
日本語が亡びる時 水村美苗 ちくま文庫 すべて100円
容疑者の夜行列車 多和田葉子 青土社 20円

東寺駅前のブックオフに訳あり本と云った感じの値段のつけようがない本を集めた棚が一つある。多和田葉子の「容疑者の夜行列車」はそこで見つけた。多少汚れてはいたけど値段のつけようがない本と云った感じではなかったのに、とにかくなぜか20円だった。このコーナーでは以前ロレンス・ダレルの「黒い本」だとかヘンリー・ミラーの「北回帰線」なんかを似たような馬鹿げた価格で見つけたことがある。

秘密


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