2022/10/25
極楽鳥大爆発

kodak signet35
もの云わずに息をひそめてそこにあるイメージ。
新幹線大爆破なんていう映画を見ていて、何でも後に大爆発とつければ派手なイメージになるだろうなと。カリンバ大爆発とか、いろいろ試してみると結構シュール、ところで最近ブラッド・ピット主演で「Bullet Train」なんていう映画ができて、これ新幹線大爆破の英題と同じなので、てっきりリメイクだと思ってたんだけど、実はリメイクじゃなくて伊坂幸太郎を原作にした全く別物の映画だった。画面の調子はどことも知れない異界風の東京など、これはこれでポップで異様で面白いんだけど、ちょっと予想外だった。
夏の終わりころから腕と手がしびれ始めて、腰で診てもらってる整形に相談してみると、足元のふらつきなんかも出てきていたので、頭のMRIとMRAを撮ることに。結果は異常無しだったので、今度は頸椎のMRIを撮って、これはヘルニアというのか一部はみ出て脊髄の神経を圧迫してる部分が見つかった。自然に良くなる場合も多いということで一応しびれに対応した薬を出してもらって様子見することになった。この薬眠くなる副作用があるということなんだけど、確かに居眠りしてしまうことが多く、でもパソコンの前で居眠りしたり本を読んでいて寝落ちしたりなんてしょっちゅうだし、薬の影響の居眠りなのかどうか判断できない。
腕全体が何か一枚薄皮をかぶったような感覚で、指先はちりちりとして可動部分に制限がかかってるかのような動きになり、力が入りにくい。力が知らない間に抜けてしまう。おそらくこのせいだと思うけど一度、飲み物を入れた大きなガラスコップが持っていた手から滑り落ちて全部絨毯にぶちまけたことがあった。キーボードもちょっと打ちにくくなってる。ウクレレは弾けはするけど指板への指のタッチがとにかく変で気持ち悪い。親指だけで済むカリンバが一番影響を受けてない楽器か。
足のふらつきのほうも原因を探るのに最近腰椎のMRIを撮って、これで三回続けてMRIを撮ることになり、検査代が半端ない。一度で済ませられないものなのか。頭と頸椎はセットで撮れそうに思うんだけどなぁ。

日本のカリンバメーカーHOSTAROの、8月新発売だったものが一月ほどで限定セール、1000円引きとなって売られていた。定価2980円だったのが1980円。この値引きは結構大きいし、躊躇うような高額商品でもなく短い期間だけの話だったので即注文。
でもこのタイプのカリンバはもうこれでいいかな。持ってるのは二台ともソリッドタイプだから持ってないタイプにボックス型もあるんだけど、どうせ似たようなものだろうと今一つ物欲がわかない。カリンバで欲しいのは夢弦工房の3オクターブ、半音付きのクロマチック・カリンバ。でも受注生産のようでかなり高価で手が出しにくい。半音付きというのもいいし、これキーも細くて親指が太くても弾きやすそうでいいんだなぁ。形も異様で目を引く。
こういう曲をカリンバで弾いてみたい。
アルバムEast/Westに収録されていたバージョン発見。このアルバムの演奏が一番好き。フリゼールってライブだと何だかたどたどしくてとてもじゃないけどうまいプレーヤーに見えないんだけど、これはそうでもない。終盤のループ剥き出しでタガが外れたようになるのもかっこいい。
有栖川有栖 「こうして誰もいなくなった」 角川文庫 110円
宮田親平 「科学者の楽園」をつくった男 河出文庫 110円
大森荘蔵 「思考と論理」 ちくま学芸文庫 確か500円ちょっとくらい。
柳澤桂子 「生と死が創るもの」 ちくま文庫 110円
町田康 「バイ貝」 二葉文庫 110円
芥川龍之介 「藪の中・将軍」 角川文庫 110円
カバーが天野喜孝でとんでもなくかっこいいし、当時の同時代人の書評を集めたものが巻末についていたのもすべて初見で興味ぶかかった。大体こういうのって新潮文庫で手にすることが多いと思うんだけど、浮気してみるのも面白い。

「日本怪談集」を読み続ける。稲垣足穂の化け物小説は面白いんだけど漢字交じりのカタカナ文で読み終えるのにかなりの体力と時間を費やす。その後に続く作品は戦時中のレイプ殺人を扱うものとかどこが怪談といったものが続き、ちっとも怖くなくて読む熱意を削がれ、今読んでる幸田露伴の幻談は釣りに関する蘊蓄が延々と続いて、いつになったら怪談が始まるんだよと緊張感が崩壊、病院通いなんかもあって集中力も維持できずにいつまでたっても「日本怪談集」が読み終わらない。いい加減別の本に移りたいんだけどなぁ。
と云いつつ幻談を何とか読了。そりゃあの釣竿はああいう対処にしたくなるだろうなぁ。いかにも幽霊らしい幽霊とかは出てこなくても怪異の心理に与えた特殊な影響は理解できるし、化け物が人を驚かすわけでも恨みで呪い殺すわけでもない、こういうある意味不思議な感触の話はどうやって思いついたんだろうということを考えた。辛気臭い辛気臭いと思いつつ読み進めたものの、読み終えてみると意外と読み応えがある。