【写真】朽ち果てる動物たち +【音楽】Be Bop Deluxe - Adventures In A Yorkshire Landscape +Sister Seagull

動物の遊具01

朽ち果てていくものに対する止みがたい偏愛があって、道を歩いていても廃墟とまで規模の大きいものでなくても、何らかの理由で人が住まなくなった家、廃屋だとか、打ち捨てられたままになってる商売をやめてしまった店舗だとか、錆びて読めなくなった看板だとか、ちょっと注意してみて歩いてるとこういう所って意外と多かったりするんですが、そういうのがやけに目に留まって写真に撮りたくなってしまいます。
カーテンが閉まったままになってる埃だらけの窓の向こうにはどういう空間が広がってるんだろうとか、ある瞬間に時間が止まってしまって、その止まった時間が降り積もるままに朽ちて行ってるような様子を思い浮かべると、結構想像力が刺激されるるようなところがあります。まるでそこだけ連続性が途絶え異物のような空間が開いてる感じ、歪んだ空間が目の前にあるような感覚に好奇心がざわめいて止まないです。

もっともこういう感覚は特に珍しいものでもなくて、少し前のことだけどグーグルのマップで島ごと廃墟となった軍艦島の内部を散策できるようにしたら、かなり話題になったりしていたし、廃墟の写真集も結構でてるしで、割とオーソドックスなものだったりします。

最近こういう廃墟とかやたらと目がいってその延長で写真を撮ったりしてるから、空間が歪んでいるような崩壊感覚を持っていないものは、当たり前すぎてどうも視線を引かないというか、繊細な状態に気づきにくくなって、その結果なんだか手元には折り重なる廃材とか、何でこんなものを撮ったのという疑問で視線を留めそうな小汚い写真ばかりが増えてきてる始末。本当はもっとかっこいい写真が撮りたいのに、なんてちょっとした迷いの中にいる時が多くなってきてます。
廃墟を嗜好する感覚は上に書いた軍艦島ツアー人気なんかでみるように特に目新しい感覚でもないし、写真となると不法侵入などまるで気にすることなく、とてもそこまで入り込めないと思うところまで廃墟の奥深くへ入り込んで撮ってる人も結構いるから、何もわたしも参入する必要はあまりない気もします。
だからスタイリッシュでクールな写真を撮るには、ここは小汚い廃墟などひとまず無視してもうちょっと別のものを撮るようにしたほうが良いのかなぁと考えてみたりする機会も多いです。でもそんな風に考えながらも、崩壊しかけて蔦に埋もれてるような建物を見るとやっぱり惹かれて気がつけば立ち止まってカメラを持ち上げようとしてます。


動物の遊具02


動物の遊具03


写真は廃屋じゃないけど、写真を撮りたくなった感覚の根っこは同じものだと思います。生き物をかたどったものがこういう風に風化していくと独特の毒気というか妖気がが出てくるところがあって、ただ廃墟的なものだとあまり感じ取れない特徴を追加するように見えます。こういう独特の怪しさは人型のものが一番強烈に出てくるだろうと思うので、人形なんかでこういう状態になってるものを見てみたいと思うんだけど、フォトジェニックに朽ち果てていく途上にあるマネキンといったようなものはこういった動物のものよりもかなり難易度が高そうで、未だに目にしたこともありません。

まずこういうのがあるとしたら公園なんだけど、この朽ち果てる動物を撮ったのは公園じゃなくて団地の中でした。
京都の某所にある集合団地。一乗寺や詩仙堂の辺りへ写真撮りに行った時、叡電の窓越しに奇妙な動物のオブジェが点在してる場所が目に入ってきて、ちょっと足を伸ばしてみた場所でした。行ってみた団地は若干古びてあまり人気がないのが気分を落ち着かなくさせるような場所で、これはまぁ時間帯にもよるんだと思うけど、わたしが行った時はとにかく静まり返って人通りもほとんどないところでした。
奇妙だったのはこの動物の遊具が団地エリアにある小さな公園だけではなくて、団地の建築物のなかというか、建物の内にある共有スペースっぽいところにも並べられていたこと。遊具がかもし出す若干の場違い感が団地の共有スペースを妙な方向に性格づけているようでした。
それとこういう遊具って少ない制作会社で作ってると思うし、どこに行っても似たようなのが設置されてると思うんだけど、ここで見た動物の遊具は他ではあまり見たことがない類のものでした。こういうのも注意を引く奇妙さとなっていて印象的だったかな。

ここの団地そのものはオーソドックスなイメージというよりも、休憩広場のようなスペースの壁にありえないような不気味な壁画が描かれていたりしてどこか常軌を逸してるような雰囲気もあり、それに加えて勝手に他人の家に上がりこんでるような状態を続けているうちになんだか気分的に浮き足立ってくるというか落ち着かなくなってきたことも重なって、撮ろうと思ってたものだけ撮ったらそのあとはもう急かされるように即座に退散。住んでる人には悪いけど変な雰囲気がある団地だったしあまり長居する場所でもなさそうでした。

写真はキリンのが目をひくと思うけどなんだか意図が丸分かりでちょっとあざとい感じがするかなぁ。撮った本人としては地面の模様の浮き出し具合とか全体の色合いとかで鳩の遊具の写真のほうが気に入ってます。
ちなみにキリンのはこの前のフジフィルムの展覧会に出そうかと思っていた写真の一枚だったんだけど、絆がどうのこうのといってる展覧会に一点黒っぽい濁った影を落としそうだったから結局出すのをやめてしまった写真でもあります。


しかしそれにしても子供たち、これに跨って楽しいのか?



KONICA BIG MINI F +KONICA LENS 2.8/35


☆ ☆ ☆


Be Bop Deluxe - Adventures In A Yorkshire Landscape


これ、ジャケットがメトロポリスのシーンを使っていてかっこよかったから、大昔にジャケ買いしたレコードでした。中身はジャケットと全然関係なかったので、勝手な思い込みだったけど裏切られた感が強く、結局あまり聴かなかった記憶があります。でもこの曲と下の曲はギターがよく歌っていて結構気に入ってました。ちなみにジャケットにこういうSF映画のシーンを使ったのはリーダーのビル・ネルソンが単純にSF映画が好きだったというだけのことだったらしいです。
音楽は若干プログレが混じったブリティッシュ・ロック、ポップといった印象のもので、70年代中期の頃といえばパンクロックの時代だったからこういう音楽をやってるのは時代遅れかユニークか、当時の印象はおそらく極端に別れていたんじゃないかと思います。実際に活動期間はものすごく短かったようだし。
グループの名前もなんだか中途半端。わたしはビバップというと条件反射的にジャズを想定するんですけど、こういう面でもちょっと思惑が外れたような思いをした記憶があります。ビバップっていう言葉はジャズ以外にわたしの知らない別のイメージでもついてるのかな。ビバップ・ハイスクールなんていうのも、ジャズバンドを目指す高校の音楽部の話でもなんでもないし、未だにタイトルに対する違和感があります。

この曲はとにかくギターが聴かせます。ビル・ネルソンはギタリスト列伝なんかにはちっとも出てこないギタリストだけど、かなり凄腕なんじゃないかと思います。

Be-Bop Deluxe - Sister Seagull


この曲もプログレっぽいブリティッシュ・ポップという感じで、やっぱりギターがよく歌っていて気持ち良いです。個人的な印象ではどことなくジミ・ヘンのイメージが重なるところがあるんだけど、どうなんだろう。
今のギターの展開する音空間じゃなくて70年代頃のギター・ロックを髣髴とさせる演奏が新鮮に聞こえるし、クラプトンとかジミー・ペイジだとこんな感じには弾かなかったというのは割りとはっきりと印象に残るので、やっぱりもうちょっと評価されてもいいバンド、ギタリストなんじゃないかと思います。




Live! in the Air AgeLive! in the Air Age
(2004/09/06)
Be Bop Deluxe

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