【写真】木馬と紙の兵隊 +【音楽】Tears For Fears - Everybody Wants To Rule The World

木馬1


伏見稲荷大社のお話の真っ最中ではありますが、話し始めると鳥居と狐と裏参道の猫の写真が暫く続きそうで、選ぶほうも似たようなのを眺めてるとどれを載せようか判断しにくくなったりするから、鳥居と狐と裏参道の猫写真の合間に毛色の違う写真も時折挟み込んでいきます。

ということで、狐と猫の写真の合間に馬の写真。
これ、五条河原町を少し上がったところにある、多国籍風でどうも外人相手の宿泊施設のような感じではあるものの、中は薄暗くてよく分からない建物、雰囲気は喫茶店か雑貨屋のようなところもあるんだけど、たとえそういう店であっても薄暗すぎてお客さんは入らないだろうなぁと思わせる、そんな他人を拒絶してるような妙な店構えの得体の知れない建物のショー・ウィンドウに飾られていたものです。
実はこれを撮る形になっていったのには経緯があって、普段ほとんど通ったことのない五条河原町のあたりを、去年の夏の終わり頃に大徳寺の周辺で写真を撮った帰り、市バスに乗って通り過ぎようとした時、河原町通りに面して等身大くらいの明らかにダンボールかなんかに描いた稚拙なイギリスの儀仗兵の立て看板が視界に入ったのがきっかけでした。
かなり目立つ看板で得体の知れなさでも周囲から浮き上がりまくっていて、あれは何だと思ってバスの窓から首を巡らせながら確かめようとしたんだけど、バスはわたしの意向なんか無視してひたすら通り過ぎようとするだけ。その時は謎の儀仗兵の安っぽい立て看板がある奇妙な一角という印象を与えたまま、わたしの視界から流れ去っていきました。

この紙人形は妙に印象に残っていて、すぐにではなかったけど、五条あたりは東山のほうへ向けて夏頃から写真を撮って歩いていたから、ある時これを思い出し、東山とは反対の方向へと足を伸ばしてみることにしました。五条河原町辺りって四条河原町で繁華街が途切れて以降の地域だから特に行く目的もないところでした。
場所は記憶に残ってるというほど複雑なところでもないから、あっという間に見つかりバスの車窓から眺めたダンボール儀仗兵と間近で対面することに。
その時に撮ったのがこの写真。


ダンボールの兵士


写真は撮ってみたものの、市バスから眺めた時のやけに目立つ存在感もほとんど感じられないような写真にしかならなかったので、特に気に入ることもなく、結局ブログにも載せなかったんだけど、眺めてるうちに、ダンボール兵士の後ろになにやら馬のようなものが写っているのに気がつきました。
これ撮った時、ダンボール兵士にしか注意がいってなかったし、薄暗がりの窓の向こうからなんだかこちらの挙動を見張られてるような気もしたので、その場ではこの背後のウィンドウに気がつきませんでした。
この写真を眺めて紙人形よりもうしろの馬らしきものがどうにも気になって、さらに暫くしてからまたここに写真を撮りに来ることになります。

まずは一度昼間に再訪して、この馬らしくみえたもの、実際は木馬だったんだけど、その木馬を撮ってみたものの、河原町通りを行きかう車が反射で写り込んで、窓ガラスの反射とか好きなほうなのに、この時撮った写真は木馬の様子が上手く撮れなかったのが気に入らない写真となりました。

最初に載せたのはその後3回目にこの場所に行った時に撮った写真です。何回か前の記事でフィルムカメラでも条件を整えたら意外と夜でも手持ちで凌げると書いた、あの延長上で夕方から夜にかけて五条界隈を写真撮って歩いていた時に、そういえばあのウィンドウ、中を照らす照明や電球も飾ってあったようなことを思い出して、照明がついてるなら手持ちで夜がどうのこうのというまでもなく楽勝だと思って、またここまで写真撮りに行ってみたわけです。

やってきてみると、その日だけの事情だったのかなんだかよく分からないけれど、照明装置はついてるもののすべて消灯状態の真っ暗闇。照明のランプも木馬を引き立てるためのただの飾りだったのか、さすがにここまで明かりがないと普通に撮影するには限度を越えてました。
でもせっかくきたんだから、一眼レフのほうはストロボなんて持ってなかったけど、サブで持ってきていたコンパクトカメラにはストロボが内蔵されていたので、とにかく何か撮って帰ろうと、ストロボを使って撮ってみた写真がこんな仕上がり具合になりました。
思った以上にかっこいい。

☆ ☆ ☆

ストロボを使うと自然の光とか柔らかいニュアンスといった写真とはまるで傾向の違う仕上がりになるから、使うこと自体が敬遠されそうなところがあります。わたしもほとんど積極的には使わないほうだし(大体一眼レフ用のストロボそのものを持ってない)、スイッチを入れるたびにストロボがオートになってしまうコンパクトカメラの設定を、撮影しようとするたびに発光禁止にしたりするんですけど、ストロボ写真はたまにフラットで人工的でクールでロケン・ローな写真になることがあるので、ぴかぴか鬱陶しいしほとんど使わないけど実は徹底的に嫌ってるというわけでもなかったりします。上手く使いこなせたら面白いだろうなぁと思うほうかな。ストロボ・フォトって云う語感も未来的でかっこいい。

プロの写真家って意外とストロボ使って、自然に見せるための工夫もそれほど必要ないといわんばかりの状態で、普通に撮ってる人も多いし、暗すぎて撮れないという場合は、撮るのをやめるというよりもストロボを使ってとにかく撮っておくというのが良いような気がします。


木馬2

こっちは木馬の足元のほうを写した写真なんだけど、要素はこっちのほうがバラエティに富んでるものの、ストロボの光芒が入ってるほうがやっぱりかっこいいかな。


☆ ☆ ☆


使ったカメラはフジのティアラ。

ティアラ初代

梅田の駅前第二ビルにある委託品の店で、安価で入手したもの。
写真家植田正治が晩年、印籠カメラとニックネームをつけて愛用していたカメラです。
広角28mmレンズのカメラで普段50mm辺りの標準レンズを使ってるとちょっともてあますところがあるんだけど、さすがに植田正治、氏がこのカメラで撮った写真は「印籠カメラ寫眞帖」という写真集に纏められていて、この写真集を見ると、広角のカメラを苦もなく自在に使いこなしてる様子がよく分かります。28mmレンズはこう使うって云うののいいお手本になりそうな感じ。
氏の鳥取砂丘を舞台にした演出写真は実のところそれほど好きでもないけど、このコンパクトカメラ片手の、実際には隅まで計算されてはいるんだけど、一見そうは見させないタッチで撮られた写真は思いのほか面白く見られました。
鳥取にある記念館にはこのティアラが電池を抜いた状態で展示されてるそうです。わたしの手元にある全く同じカメラは委託品の棚に並べてあった時から自由に触り放題なのに、記念館のティアラはガラスの向こうで触れない状態で展示してあるというのも、全く同じカメラなのになんだか妙な感じというか。
以前京都文化博物館でロボットの歴史のようなテーマで展覧会があった時、現代のロボットとしてソニーのアイボが展示されてました。展示物につき触れないようにという但し書きがついていたと思うけど、家電ショップに行けば簡単に触れるものが恭しく展示されて、妙な感じと思ったのと似てます。


☆ ☆ ☆

Tears For Fears - Everybody Wants To Rule The World


きわめて個人的な理由というか、最近までメロディの一節だけが頭にあって、どういう曲なのかタイトルも何もかも分からないという、そういう曲だったのが最近ある映画をみていてエンドクレジットで連想が働き、ひょっとしてこのグループの曲なのかと調べてみたら、見事に的中。長い間頭の片隅を占めていた謎の一節の正体が分かって、一気に霧が晴れたような気分になった曲です。
音楽は言葉と違って、メロディだけが頭にあるという状態では調べようがなく、再びその曲と何らかの形で出会うまではまず正体を知ることは出来ないと思われるので、もうこの曲が何なのか知らないままでいるほかにないのかと思ってました。
で、もっと古い曲、バッドフィンガーとか、その辺りのグループの曲だと思ってたのが、意外と新しい、といっても古いかもしれないけど、バッドフィンガー辺りの時代から見ると相当新しい時代の曲だったのがかなり意外でした。
探すとするとこの昔の時代だったので、見つからなかったはずです。
わたしは音楽を聴く時にある分野の曲を気に入ってしまうと暫くその分野の曲ばかり聴いてるという聴き方をすることが多く、その間は他の分野の曲をほとんど身を入れて聴いてないという状態になりがち。おそらくこの曲を耳にしたときも他の分野の音楽に夢中になってるときで、特徴のあるフレーズのみが記憶に残ったということだったんじゃないかと思います。

聴いてみると頭に残っていた特長的なフレーズ以外、特徴のない曲だったのが、ちょっと残念。頭に残っていた部分だけで十分だったということなのか。
PVはガソリンスタンドの前でダンスするシーンがのんびりした雰囲気で好き。

頭にフレーズというのではもっと極端なのがもう一曲あって、これは口ずさめるほどのメロディラインさえも頭に残ってなく、一度だけ聴いた時にいい旋律だったという印象が残っただけの曲。細野晴臣が出ていた音楽番組で紹介され、当時のアイドルに提供した曲というのは分かってるんだけど、この曲結構好きと思った時点で曲目の紹介とアイドルの紹介はすでにすんでしまっていて、結局そのアイドルもその後見ることもなく印象に残らなかったから誰かも分からずに、好きな旋律だったという印象だけが今でも残ってる曲。
もう一度聴いてみたいんだけど、細野晴臣全仕事なんていうのに手を出すほどでもなくて、だとするならこれの正体はよほどの幸運にめぐり合えないと分からないだろうなぁと思ってます。



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