2015/03/07
街の肖像画#3 + PENTAX67のこと + ラピスの丘で - イルカ

2015 / 03 FUJI REALA ACE 100

2015 / 03 FUJI REALA ACE 100
ごく最近、伏見桃山の近鉄のガード下と梅田のグランフロント大阪で。
ある種グラフィカルな興味で撮ったものです。扉の隙間を撮った写真の隙間の縦ラインは下のほうがもうちょっと錆びが広がってラインの縁が揺らいでいてもよかったかな。といっても思いのままに錆を増やすというわけにも行かないけど。
やっぱり何か明文化できるようなテーマでは撮らない、あるいは撮れないというか、事物との関係、見方だけを撮ることにしか興味がないというか、そんな感じがします。
今回のはいつもよりも僅かだけど写真のサイズを大きくしてみました。ずっとサムネール表示でクリックすると少しだけだけど大きな画像が出てくるようにしてたのも変更してます。
画像の大きさに関してはブログという場ではどのくらいが適当なのかよく分からないです。写真に限らず絵画なんかでも、こういうものは大きさによって随分と印象が変るし、中には小さいほうが効果的というのもあるかもしれないけど、大きな方がいいと思うものはやっぱりイメージに適切な大きさで表示してみたい。でも見に来てくれる人のモニターのサイズなんかの関係でスクロールしないと全体がモニターに納まらないような大きさは避けたいし、その辺のベストな大きさがいまひとつ決められないでいます。
タイトルも「街の肖像」でナンバリングしていこうかと思ったけど、このフレーズ、試しに検索してみると他にも使ってる人がいるんですよね。何だか自分の発想の凡庸さを改めて見てしまったようで、どうも気分的に使いにくくなってしまいました。ということで漢字一つ増やしてみたんだけど、凡庸さは大して変らないかな。
☆ ☆ ☆
今回の写真は中判フィルムのブローニーを、6×7サイズで撮ったものです。ブローニーの、フィルムのコードナンバーで云うと「120」では6×7で撮ると1ロールで10枚写真が撮れることになります。ちなみに正方形フォーマットだと12枚と、ちょっと多く撮れます。
使った中判カメラはペンタックス6×7。ペンタックスの、6×7サイズで撮れるこのカメラは世に出た当初は「6×7」表示が最後にくっついた名前になっていて、後にペンタックス67というちょっと簡略化した表示に変化します。わたしのは最初の表示のペンタックス6×7のほう。レンズはSMC PENTAX67 90mmF2.8。これは35mm判のカメラに換算すると約半分の45mmくらいの画角になって、ライカ判とはフレームの比率が違うので印象は少し変るんだけど、画角としては大体標準域のレンズとなります。

ブローニーを使うカメラは6×6の正方形フォーマットでは、わたしはホルガやダイアナといったトイカメラとハッセルブラッドを使ってます。でも正方形のフォーマットってわたしにはどうもここが決まったという感じが掴めない場合がほとんどで、どう扱っていいのか分からないところがあるフレームだったりします。何を撮ってもそれなりに絵にはなるようだけど、全部それなり止まりで、その段階をなかなか超えてくれないという難しさがある感じ。それでも使っていて面白いし、使い倒せば何か活路が見えてくるのかもしれないから、これは駄目だとは思わないんだけど、真四角フォーマットに何だか閉塞感のようなものを感じ始めて、他のサイズでも撮って見たいと思うことが多くなってきてました。
ブローニーだと正方形以外でこの6×6に近いフォーマットといえば645と67があり、645だと6×4.5と、66よりもフィルム面積が小さくなるのでわざわざブローニーを使ってるのにより小さな画面にすることもないということで、手を出してみたのが6×6よりちょっと大きくて縦横の長さに比率がある6×7って云うサイズのフォーマット。
6×7は縦位置にしたときの縦横のバランスがいいです。35mmのライカ判は特に縦位置にした時に細長いと感じることがあったから、縦構図のバランスはわたしには6×7のほうが収めやすいと思うところがあります。
反対に横にした時の6×7はちょっと間抜けな印象というか、幾分締りのないところがある感じ。こっちはオーソドックスなライカ判の比率のほうが決まってると思います。
ペンタックス6×7は普通の一眼レフを巨大化したような形をしていて、35mmのフィルムに比べると巨大で特殊なフィルムを使うわりに、普通の一眼レフと同じ感覚で使えるのがポイントのカメラでした。
巨大なカメラだから中で跳ね上がるミラーも巨大でミラーショックもかなりあり、シャッターを切った直後手の中で身震いするように振動するけど、手持ちで使ってみた感じでは一般に言われてるほど手振れしないです。どうもシャッター幕が閉じてからミラーが戻ってるような様子で、ミラーが戻る時の振動でカメラが揺れる前に、既に撮影は完了してるんじゃないかな。使ってみた感じではちょっと暗いところでも十分に手持ちで撮影できるようでした。
ただ、大きく重い存在感に怯むわりには、使うのは意外なほど楽しいカメラなのはいいんだけど、わたしのペンタックス6×7に関しては巻き上げに問題があって、コマ間が若干広く、最後のコマが一応フィルム終端ぎりぎりには収まるんだけど、現像の時に留めるクリップが最後のコマにかぶさってしまってフィルムに傷がつく状態になります。ラボからは現像済みのフィルムに「巻き上げ不良です」って云う注意書きが添えられて戻ってくるような状態。撮影そのものは普通に出来るので、一枚少ない撮影枚数のカメラとして使うか、最後のコマだけ傷が入る部分をカットするのを前提に645くらいのサイズと考えて10枚きっちり撮りきるか、そのどちらかの使い方になりそうです。10枚しか撮れないフィルムで一枚無視するのはちょっともったいないから、最後のだけサイズ違いと見なすほうの使い方になってしまうかな。
ペンタックス6×7のなかでも初期型のものは今はメーカーだけじゃなくて修理専門の店でも修理不可能で、まぁその分安いんだけど、わたしの手元にあるペンタックス6×7もこの初期型のものでした。初期型の最大の特徴はミラーアップ機能がついてないこと、これで初期型かそうでないかの区別がつきます。わたしは手持ち撮影だからミラーアップなんて要らないと思ってたんだけど、これには壊れたら取るべき手段がないという大きな落とし穴があったというわけです。
どれだけいるのかさっぱり見当がつかないけど、これからこのカメラに手を出そうかという人、ミラーアップが必要でないとしても、ミラーアップ機能のついたものを選ぶほうが後で幸せになれると思います。修理できるのと出来ないのでは天と地の違いがありますよ。
使ったフィルムは去年の夏に使用期限が切れていたフジフィルムのリアラエースというフィルムでした。
期限が切れて以降は冷蔵庫に入れておいたけど、仕上がりを見ると一年くらい使用期限が過ぎていてもそんなに破綻せずに使えて、意外と大丈夫みたい。
リアラエースは既にディスコンされたフィルムでもうこの世界には存在しないんだけど、結構気に入っていたフィルムでした。
手持ちのもののなかではこのロールが最後のものだったから、なんだかな名残惜しかったです。
☆ ☆ ☆
ラピスの丘で - イルカ
この曲、以前に取り上げたことがあるような気がするんだけど、あっという間に削除されたんじゃなかったかな。
ということでまた見つけたから、もう一度載せてみます。
イルカの曲では、というよりイルカって別にファンでもなんでもないので、イルカの曲の中からというほどにもどんな歌を歌ってるのか知らないんだけど、それでも云ってしまうと、イルカの曲の中では一番好きな曲。なごり雪なんかに比べてもこっちのほうが突出していい出来だと思う。
☆ ☆ ☆
ペンタックス67の最終形態である67Ⅱだけはアマゾンでも中古がまだ見つけられるみたいです。でもこの67Ⅱはただの67に比べて桁外れに高価でまず手が出ません。いくらデジタルで中判フィルムと同等の画質を得ようとするなら100万円単位の出費になるからといっても、フィルムカメラに10万以上も払う人はいるのかなぁ。安くなれば、これ、欲しいんですけどね。
このCD持ってるけど、「ラピスの丘で」しか聴いてないし、他の収録曲の記憶が一切ないです。
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