街の肖像画#13 黄檗山萬福寺

羅漢さんが持つもの
2014 / 12 / Fuji Venus800


写真を撮りに出かけてるのは山科で、徐々に範囲を広げつつあるようなところなんだけど、今回はちょっと話題を変えて暫く前に何回か記事にした黄檗山萬福寺の写真の続き。

以前の記事で毎月一度訪問してると書いたその理由を明らかにしてみれば、何も信心深いからというわけでもなく、実は二月と十一月を除いて毎月8日、この日一日だけほてい祭りと称して、境内に手作りの品物を並べる屋台が出る催し物をやっていて、この日に限り拝観料が要らない取り決めになってるからでした。
要するに屋台が必ず目に付くということを無視すれば、8日はとにかくただで萬福寺の中に入れる特異日なんですよね。屋台が存在しない境内を永遠に見られないというデメリットはあるものの、ちょっと写真撮りに行くのに毎回500円だったか、拝観料を取られるのはかなり痛いので、この特異日はここぞとばかりに利用させてもらってました。
ただ今年に入ってからは1月の8日にいったきりでご無沙汰気味になってます。ちょっと見慣れすぎたところがあるからなんだけど、境内は毎月少し違う装いにしてるところもあるので、またそのうちに気分を新たにして撮りに行こうかとも思ってます。
万字型に組んである欄干があって、これをかっこよく撮りたいんだけど、万字の向こうに見える背景がどうにも上手く収まってくれない。これを何とか写真にしてみたいです。




万福寺 本堂
2015 / 01 / Fuji Presto400を自家現像





蓮の鉢
2015 / 01 / Fuji Presto400を自家現像

撮ってる時はまるで意識しなかったけど、連続する丸いものの列の写真が続いてます。これ、蓮が植えてある鉢で、撮ったのは冬場だったから鉢だけの形で境内にあるものが全部一箇所にあつめられていました。夏の頃に行くと参道の脇を大きな団扇のような蓮の葉と花が飾るように、一列になって延々と並べられてます。三門の手前、総門に入る参道の傍らには放生池という大きな蓮の池もあるから、ちょっとした蓮尽くしのお寺でもあります。



脇から眺める布袋様
2014 / 09 / Fuji C200



これは他のとは時期が離れて、萬福寺に通い始めた頃に撮った布袋様。ミノルタのSR505を使ったんだけど、アンダー過ぎて結局フィルムからスキャンできずに、同時プリントしたものをスキャンしてます。
あの露出不足のネガからこれだけ画像を引き出せた業務用のプリントマシンはさすがという感じ。

布袋様で思い出すんだけど、萬福寺といえば、こうやって実際にやってくるまでは、わたしにとっては稲垣足穂が居候を決め込んでいたお寺という捉え方でした。ちなみにわたしのこのブログのタイトル、彗星だとか絵具箱といったイメージは、「星を売る店」とか「天体嗜好症」だとか、そんな稲垣足穂の浮世離れした小説のイメージから取ったところもちょっとだけあったりします。彗星という言葉が頭の中に浮かんだ時、足穂っぽくていいじゃないかと、確かそんなことを考えてました。
ところが実際に写真撮りに萬福寺に通いだして、稲垣足穂と絡めて何か書こうと思い、調べてみると、関連するようなことがほとんど出てこないんですよね。どうしてなんだ?と困惑するばかりになってました。
日本の情緒的な文学土壌に何一つ足場を置かなかったような不思議な作品を生み出し続けた、この太って布袋様然とした怪僧的雰囲気の作家が、下帯一つの裸で堂内で胡坐かいてるような写真を昔確かに見た記憶もあるんだけど、ひょっとしてずっと勘違いしていたのか。萬福寺という名前のお寺はここだけじゃなくて、東京のほうにもあるらしく、稲垣足穂が住み着いていたのはこの萬福寺じゃなかったのかと、なんだかよく分からなくなってます。お墓は法然院にあるそうだから、萬福寺も関係があるとするなら、別の萬福寺じゃなくて宇治のこのお寺だと思うんだけどなぁ。




紅葉の季節に
2014 / 12 / Fuji Venus800
















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