夜を行く + Harold Budd - Bismillahi 'Rrahman 'Rrahim + ヴォルフガング・ティルマンス展開催中。

夜行

2015 / 04 / CONTAX T3 + Carl Zeiss Sonnar T* 35mm f2.8 / Kodak Tri-X の自家現像






中庭
中庭
2014 / 01 / Olympus OM-1 + G.ZUIKO 50mm f1.4 / Kodak Tri-X



連日予報は37度、実際には39度くらいまで上がった日もあるようで、とてもじゃないけど昼日中、太陽が思い切り顔出してる時に歩き回るのは無理。一時間ほどが限度じゃないかなぁ。そのくらい炎天下で歩き回ってると頭のなかは「暑い暑い暑い暑い暑い」とたった一つの言葉で埋め尽くされてしまって「写したい何か」とか「かっこいい配置」とか、そういった言葉の入る余地が無くなってきます。
梅雨が明けてから暑い中歩き回るのに負担を減らそうと、ホルガだとかダイアナだとかもう軽い軽いプラスチックカメラを提げて歩いてるんだけど、この夏の暑さと云ったら、プラスチックで出来たカメラが、このまま提げてると熱で溶けてしまうとか、変形してしまうんじゃないかとか心配になってくるくらい酷い体感で迫ってきます。いくらトイカメラ、今のところヴィレッジヴァンガードのアウトレットで7割引の2000円程度で買えるとはいえ、溶けて変形してしまうのはやっぱり悲しい。7割引といえば同じヨドバシカメラのカメラ売り場ではホルガ、ダイアナ、両方とも定価で売ってるんだけど、同じものが2階下に行くだけでこんな値段で売ってるって気づいてる人多いのかなぁ。
まぁそれはともかく、37度なんていう、熱のある汗ばんだ病人に、合わさる肌は全部ぴったりと密着するかのように抱きつかれ絡みつかれて、熱っぽい息を首筋に延々と吹きかけられてるような暑さはとにかく耐えがたく、写真撮りに出かけても上に書いたように1時間も歩いてればもう写真とかどうでも良くなってきて退散って云うようなことを繰り返してます。これ以上遠くに行ったら帰りの行程で絶対に熱中症になって倒れると危機感を覚えさせるターニングポイントまでの距離もとても短くなってる。
でもいくら暑いといっても、こんな気分に持っていかれるのは今年の夏が始めてで、若干自分でも戸惑い気味だったりします。数年前夏の大阪港で暑い暑いといいながら暗くなるまで写真撮ったりしてたのに、一体どうしてしまったのかなぁ。
こういう気分の動きは自分でもちょっと気に食わない。
どうしてしまったのかと思い煩うより、まぁそんなこともあるわなぁと軽く受け流して、そのうちこの暑さも静まってくるだろうから、そうなればきちんと夏の写真も撮っていけるように持っていきたいな。


☆ ☆ ☆


本当は漢字二文字で「やぎょう」としたかったんだけど、漢字にしてみると、写真も電車の写真だし夜行列車の連想のほうが近い感じもあり、「夜行」ってあのハードボイルドの人がいかにかっこよく駅弁を食べるかで四苦八苦する漫画を思い浮かべたりするから、そういう連想から離れるために、漢字二文字をちょっと砕いてみました。でもこれもかっこいいかな。

フィルムカメラは大体どのカメラも夜の撮影は苦手なところがあります。ストリートスナップのように手持ちで行こうとすれば夕方薄暗くなってくる頃が限界なんじゃないかと思います。
だからあまり夜には撮らないんだけど、それでも験しに撮ってみることもあって、今回のもそんな気分で撮ってみたものです。思う形で撮れるのなら夜になってもシャッターを切ってみたい。
撮ってみると手持ちでも意外と撮れるというか、ぶれたりすることをあまり厭わなければ、結構大丈夫って云う認識に変わりつつあります。カラーのネガフィルムは光量が不足すると色が濁ったりまともに出なくなったりするけど、モノクロフィルムはそんな風に意図しない形で画像が破綻することも少なく、増感もしやすいし、夜を行くような時には結構使いやすいんじゃないかと思います。
と云っても街中で夜となれば、夜の光景を演出してるところとか繁華街以外では明かりも極端に少なくなって、撮りたいと思うところもそんなに云うほど多くはないんだけど。

最初のは近鉄の東寺駅。ゴダールの映画「アルファヴィル」の冒頭で夜の中の高架を走る電車が出てくるシーンが結構好きで、この近鉄の高架も自分の中ではゴダールの映画とちょっと重ねてみてるところがありました。

☆ ☆ ☆


Harold Budd - Bismillahi 'Rrahman 'Rrahim

ブライアン・イーノがプロデュースしたオブスキュア・レーベル全10枚の掉尾を飾ったレコード、ハロルド・バッドの「パビリオン・オブ・ドリームス」の一曲目。ハロルド・バッドが一般的に名前を知られることになる最初のレコードだったと思います。
環境音楽と言うか、ブライアン・イーノはこれに続いてアンビエント・シリーズに発展させて、アンビエントはそのままジャンルを形作ることになったから、その祖形としての位置づけになるレーベルでした。物凄く重要な、でもたった10枚で完結したシリーズで、ここからは他にもペンギン・カフェ・オーケストラとか、マイケル・ナイマンとか、面白いミュージシャンが多数出てきました。

静かで瞑想的で、イーノは環境の中に流れていても耳を引かない音楽って云うような言い方を後にしてたと思うけど、これはメロディアスで十分に耳をひきつけるんじゃないかと思います。そういう意味では聴きやすいし、オブスキュアのミュージシャンの中でも、のちにまたイーノと組んで、わたしはこれも大好きなんだけど「プラトウ オブ ミラー」なんていうレコードを出したりと、1レベル上くらいの知名度になったのも納得する感じ。

それとここでは何度も書いてるんだけど、オブスキュア・レーベルに使われていたジャケット写真が凄く印象的で、今でも大好きです。
なぜかCDになってから違うイメージの外装になってしまってるので、これは元のジャケットの写真に戻して10枚組のボックスセットにでもして欲しいです。レコードの時に10枚全部を聴いたわけじゃないので。






これ日本盤は出てないのかなぁ。探したけど見つからなかった。わたしが持ってるのもCDはこれで、このオリジナルじゃないジャケットのもの。このジャケットはつまらない。



☆ ☆ ☆


もう一つ、これは情報だけなんだけど、現在、大阪の国立国際美術館でヴォルフガング・ティルマンス展を開催中です。どうも今回のティルマンスのこの展覧会、巡回するんじゃなく、ここで一回きりで終了の展覧会のようです。ここの展覧会は京阪の駅に告知されるのが常なんだけど、なぜか今回の展覧会は始まるまで気がつかなかった。
90年頃のRaveシーンの若者たちのポートレートで注目された写真家だけど、わたしの場合は相変わらずポートレートはよく分からず、普通のスナップ的な感覚で撮ってる写真のセンスが凄い好きな写真家といった位置づけです。
期間は9月の23日までと言うことで、何だか目録が8月中旬の入荷ということらしく、ならば暑い時に動く気にはならないから、目録も入荷してるだろう9月にはいってから見に行こうと思ってます。
それにしてもこういう展覧会は京都ではあまりやらないというか、ルーブルがどうしたとか、それもまたいいんだけど、今の時代の活きの良い展覧会ももっともっと京都でやってくれないかな。





初期の3冊の写真集をコンパクトにしてセット化したボックス。
本の大きさは若干小さくなったとはいえ、しっかりした箱に3冊が収まってる様子はなかなか存在感があります。
のちにオリジナルのでかい写真集も見ることがあって、やっぱ大きいほうが良いなぁと思ったものの、このセットは印刷も紙質もいいし、おまけに安い。コンパクト版もそんなに捨てたものじゃないです。


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