奇譚 + Beach House - Zebra

歪なソファ
湾曲について思考するソファ
2015 / 10 / Nikon FM3A + Nikkor Auto 105mm f2.8 Ai改 / Fuji NEOPAN 400 PRESTO を自家現像





カリガリ博士の窓
カリガリ博士の部屋
2015 / 10 /Nikon F3 + Nikkor Auto 105mm f2.8 Ai改 / Fuji NEOPAN 400 PRESTO を自家現像





逢魔ヶ時
奇譚
2015 / 08 / Ultra Wide & Slim + Ultra-Wide Lens 22mm / Lomo ColorNegative 100


歪なもの、逸脱するものについて視覚を巡らすこと。
特異な何かを見出すと写真を撮ってみたくなる。あまりあからさまに特異というのは、分かりやす過ぎて多少興醒めすることもあるんだけど、写真にすることで見出されそうな何かという形なら、特にこれは風変わりな被写体だ!とも意識しないままにレンズを向けていることがある。
でも本当のところは、こういう対象の特異性に頼って写真を撮らないほうが良いという意識、というか「撮らない!」なんていう、そんなに禁欲的な気分というよりも、対象の特徴に頼らない写真を撮ってみたいという願望もあって、カメラを持って出歩いてる時は、最近は特にその両極の間で揺れ動いてる感じがする。ひょっとしたら今年の春、桜の季節の直後に迷い込んだ山科を歩き回っていた頃からどうも撮りあぐねてるという感覚になってきてるのも、理由はその辺にあるのかもしれないなぁと思ったりする。

まぁ撮りあぐねてるといっても、こうやって面白そうなものがあれば嬉々としてシャッター切ってるわけだけど、特異なものを撮る、風変わりなものを撮るって、多分に写真的には制度化された視線で、わたしの視線、わたしが見るということとは完全に一致しない、なんと云うか他者性のようなものが必ず付きまとってる感じがする。できるならそういう写真的に制度化された視線といったものとは違うところから撮りたいとは思ってるんだけど、なかなか難しいというか、こういうことを考えてるから撮りあぐねるような気分になってくるんだろうなぁ。

お気に入りの写真家の一人、アレック・ソスが普段の大判カメラを離れて、レンズ付きフィルムで写真撮って写真集を出してるのを、最近になって知った。凄い興味がわいて、持ってるカメラだとフジのクリアショットSあたりがフィルム交換できるレンズ付きフィルムといった感じのものだから、これにフィルムを詰めたんだけど、やっぱり本物とは違うんだろうかと思ったので、結局正真正銘のレンズ付きフィルムを買ってしまった。何だかそれなりの決断でもいりそうに書いてるけど、買ったのは「写ルンです1600」で、出費は900円ちょっと。実はこういうカメラは使うのは初めてなので、新しいトイカメラでも手にした気分で結構うきうきしてる。

☆ ☆ ☆

Beach House - Zebra


2000年代に起こったドリームポップと称される音楽の牽引役となったバンドの曲。どっちがバンド名でどっちが曲名なのか一見して分からないけど、Beach Houseのほうがバンドの名前。
この曲は三作目のアルバム「Teen Dream」の一曲目に収録されてる。
中心メンバーはフランス出身のヴィクトリア・ルグランとボルチモア出身のアレックス・スカリーの二人で、ヴィクトリア・ルグランはフランスの作曲家ミシェル・ルグランの姪なんだそうだ。
浮遊感があってちょっとメランコリックなポップソング。
垂れ流しのセンチメンタルじゃなくて、どこかに寄り道してるようなセンチメンタルというか、所々にさりげなく顔を出すそういう部分が耳に残る。


☆ ☆ ☆




一番下の空の写真を撮ったトイカメラ。Vivitarが出したのがオリジナルのような印象だけど、元になったカメラはもっと別のどこか、OEM製品専門の小さな工場で作られて、Vivitarのものも、そのOEMだったかもしれない。
このカメラに関しては、とにかく色を変えたりしただけで同じ形のカメラがいろんなブランドの名前で世に出てきている。今では大半が市場からは消えてしまって、中古市場に出てくるようなカメラでもなく、結果今それなりに容易に手に入るのはこのWide Lens Camera Seriesとして、多色展開してるタイプのもの一種類だけとなってる。といってもこれも既に生産は終了してるようだけど。
ちなみに数年前の京阪のおけいはんポスターで、おけいはんがEximusブランドの黒いボディに赤の差し色が入ってるこのカメラを首にかけて京都を散策していた。
今年の夏。ホルガとともに持ち出していたカメラで、感度100のフィルムを入れてたから、絞り、シャッタースピード固定のトイカメラでは条件がシビア。ちょっと暗いところで撮った写真はそれほど思うような結果にはならないままに終了という形になった。でも撮れないことは無かったからまた感度100のフィルムでトライしてみるかな。
ちなみにわたしはカメラうさぎのホワイトがお気に入りなんだけど、アマゾンでは見つからなかった。














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コメント

No title

私はどうしても最初に被写体ありきだから
(花とか猫とかね)
無機質なものや風景なんかは
被写体との出会いも大切なんじゃないかなと
薄荷グリーンさんの写真を見ると思いますよ(*^_^*)

何気ない風景の中の異質。
日常の中の非日常を上手く表現出来ていて
私は物凄く気に入っているんです。
コメント欄閉じていた時の写真、幾つも
「これ焼いて飾りたい」って気持ちになったもの(笑)

レンズ付きフィルムって面白そう。
今はデジカメ本体に「トイカメラ風」モードがあったりするけど
やっぱりデジタルはデジタルで
決してフィルムのニュアンスは出せないんですよね。

以前、手術前に遺影を撮ったでしょ。
本当はフィルムで撮りたかったな。
セルフポートレイトを期限切れフィルムで撮ってみようかな(^^;

No title

外側に丸い椅子
内側に丸い椅子
どっちも良いね
誰も気づかないものに気づいてシャッター切ったあと、どんな風に撮れてるか楽しみでもあるよね♪

ROUGEさんへ

こんにちは!
わたしも大抵は被写体に何か接点が持てそうな時とかにカメラ向けたりしてます。
で、何かピンと来るものがあった時はもうここぞとばかりにシャッター切るんですけど、そんな瞬間ばかりやってくるわけでもなく、もうごく普通の世界に放り込まれただけって言うような時もあって、でもこういうまるで普通の世界って云うのも何とかすれば写真撮れるんじゃないかと思ったりするんですよね。ピンと来ない世界を前にしてる時のほうがひょっとしたら視線はよく動いてるかもしれないです。
特質のなさそうな世界で被写体探し。でも、被写体なんて見つからないなら見つからないで、今日はそんな日だったと思えばいいじゃないかと、あまり気を張らない撮り方のほうが良い被写体にめぐり合えそう。
今までにわたしの写真で何か良いのがあったんだ。でも自分の撮ったものって客観的にはやっぱり良く分からないところがあるから感想を聞くのは面白いですね。

まぁ使い捨てカメラのことなんだけど、あれ、実際は完全にリサイクルしてるそうで捨てるようなシステムじゃないらしいです。プロが使うとこんなカメラでもプロの道具になるというのが面白いです。デジカメとか修学旅行で禁止してる学校があるようで、そういう時に良く利用されてるみたいですよ。
病院はもう完全にデジタルに移行してるのかな。私が骨折した時のレントゲンとか結局モニタの中で完結してたし。
期限切れのフィルム、もし使ってみて現像所から文句が来たらその時は教えてください。自分の手元にある期限切れフィルムはどうも使おうって決断できないです。






No title

あ、期限切れフィルムは現像所から何も言われた事ないよ~
・・・とはいえプリントが当たり前の時代の話だけど(^^;

結構、フィルムは貰い物やジャンク屋の見切り品使ってたので
期限切れ、しかも冷暗所保存じゃないものも使ったけど
それで何か文句言われた事は無かったです。

今は現像する所が少ないから言われるかなぁ?

みゆきんさんへ

こんばんは!
うねうねと曲がりくねったソファ。
記事にしてから湾曲部分一つだけだったらうねうね感は伝わらなかったかと思ったけど、
外側にも内側にも曲がってるソファって云うのをちゃんと見てくれてたので安心しました。
微妙な齟齬感とか非日常感とか、何かの拍子に視線を捉えることがあって、そういうのに視線が引っかかるともうこれは写真撮る以外にないと、慌ててカメラを構えたりします。
他には撮った時はそうでもなかったのに写真に仕上がってみると妙な気配が漂ってたりすることもあるかな。でもこれはと思って撮った写真なのに、出来上がってみたらそんな気配なんか全然写ってないという場合も多くて、この辺りは本当に予測不可能。酷いのになると、写す前に気づけよといわれるかもしれないけど、気配どころか被写体そのものも大したものじゃなかったという事だってあります。こういうのは全部仕上がってからのことで、この予測不可能さがフィルムで撮る面白さの一つだと、これは確実に云えますよね。これは本当に楽しい。
不安感がいつも付きまとうから、思いのほかよく撮れてたりすると、楽しくて舞い上がってしまいますよ。

ROUGEさんへ

そうなんだ。
そういえばわたしが現像頼んでるところで、以前おそらく仕上がりに関するお客さんの相談に、ネガが期限切れてたから結果がどうのこうのって説明してるのに出くわしたことがありました。ああいう会話だと一応は現像してくれるということですよね。お客さんはあまり納得してないみたいだったけど。
いらないことまで気にしてるということなのかなぁ。
一度今度店に行ったら聞いてみればいいんですよね。私のは3年ほど過ぎてるフィルムなんだけど、そういうのも現像してもらえるかどうか。

こんばんは

こんばんは。すみません旅先なのであまり書けないのですが。。

もしかしたらショアーなどのニューカラー的な視覚的面白さを
狙われていらっしゃるのでしょうか?
どのお写真も本当に素敵です。^ ^

moonさんへ

こんばんは!
ご旅行中にわざわざアクセスしていただいて有難うございます。
ご旅行、お気をつけて。

スティーブン・ショアー、結構好きですよ。「Uncommon Places」も持ってたりして。この写真集そのうちブログで何か書こうかなと思って今だ果たせずです。エグルストンは代表作とされてる「William Eggleston's Guide」はわたしにはあまり面白くなかったなぁ。エグルストンは他の写真集のほうがいいです。

ニューカラーが展開した写真のいろんなありようはおそらく現在写真を撮ろうとしてる人は無関心ではいられないだろうと思うし、そういう意味では影響を受けてるかもしれないです。被写体を何の作為もなさそうに真ん中にどんと置いたり、隅から隅までピントがあったパンフォーカスを多用したり、いわゆる写真っぽい文脈とは別のところで写真を成立させようとしてるのは、とりあえず刺激的だと思います。遠くの山から目の前のコップまで焦点が合ってるって、人の視覚としてはありえない、凄いサイケデリックなイメージ。
特にニューカラーに似せた写真を撮ろうとは思わないんだけど、プライベートな位置から、でもあまり感傷的な傾斜を持たせずに、わたしが見ることについての写真って云うようなのを撮ってみたいと思うのは、これはやっぱりニューカラーっぽいのかな。

今回の写真、気に入ってもらえて良かったです。


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