From Beyond

彼方からの花
彼方の花
2015 / 11 / Lomography La Sardina + 21mm Lens / Kodak Gold 200





彼方で見たもの
廃材置場の脇を通り過ぎて、角を曲がったところにあった寂れた家の前には、数本のサボテンが置かれて奇妙な肢体をみせていた。
2015 / 11 / Lomography La Sardina + 21mm Lens / Kodak Gold 200






接触
接触経路
2015 / 11 / Lomography La Sardina + 21mm Lens / Kodak Gold 200


つい先頃現像した撮りたてほやほやの写真。
でも撮りたてだけど、今回のはフィルム1本ほぼ失敗っていう結果だった。全体に異様に露出アンダーで、フィルムは24枚撮りだったんだけど、その中でかろうじてスキャンできたのは10枚ちょっと。他は大半が暗闇に覆われて、多少何かの像が写っていても色が濁って話にならなかった。
今回のはそんな大失敗の中で、なんとかスキャンできたものから選んでる。結果からはそんなに破綻してるようには見えないかもしれないけど、かなり明るさを底上げしたりコントラストを調節したり色合いを修正したりと、それなりのイメージになるように苦戦してる。
何が原因だったのかなぁ。カメラ?それともフィルム?あるいは天気??ひょっとしたら壊れかけてるスキャナーのせい???
このフィルムで撮っていた日々は全部どんよりした曇り空だったんだけど、使っていたトイカメラの絞りf8、シャッタースピード1/100固定という設定でも、感度200のフィルムで破綻するほど露出アンダーにはならないと思うんだけどなぁ。
フィルムは一応使用期限を過ぎてなかった。売り場ではどういう扱いだったかはしらないけど、家では冷蔵庫に保管していた。
カメラはたまにシャッターチャージのところで巻き止まらずに、勝手にシャッターが切れて次のコマも連続で巻き取ってしまうトラブルが内在してるもので、そのせいで勝手にシャッターを切られた得体の知れないコマが何枚かあるものの、シャッターそのものは特に問題なく、そんなに極端に早く閉じてしまうような感じでもない。
まぁ曇り空がこちらの予想を超えて光の乏しい状態だったというのが一番の原因だったんだろうけど、でも電脳的じゃないしっかりと質量のある物理的な空間で化学反応を主体にし、ちょっとした状態の違いがどう転ぶか予測できないところがある、アナログのこういうじゃじゃ馬的な側面は、失敗には頭を抱えるような所はあるにしても、そんなに言うほど嫌いじゃない。

それにしても今回の場合、トイカメラは晴天の順光をはずすと、とたんに気難しくなるという実例の典型的なフィルムになった感じだ。フレームの中で一部にでも明るい場所があると他は黒潰れしても何となくイメージとしては成立するところはあるけど、全体に暗いところはフィルムそのものの感度を上げておかないとまるで歯が立たない。

☆ ☆ ☆

東福寺から京都駅にかけての一帯を歩き回って撮影した写真から。どことなく境界域を踏み越えた向こう側の世界の気配があるようなのをピックアップしてみる。一応撮る時にそういう気配がありそうなもの、場所を選んで撮ってるんだけど、結果としてそういうのが気配として写真に残ってるかどうかは、出来上がった写真を見てみるまでは分からない。想定していたのとはまた違う気配が見え隠れしてる場合もあって、そういうのも楽しいんだけど、自分のそういうものを感知するアンテナのチューニングがずれてるということなのかと思うこともある。
あと、絵画的な側面があるのも今回の写真では気に入ってる。リアルに見えるようなディテールが飛んでしまってるだけともいえそうだけど。
このフィルムをほとんど曇りの日にばかり撮っていた。最近は晴れの日よりも曇りの日に撮るほうが馴染んできてるところがある。くっきりした立体的な影とかちょっと食傷気味で、それに代わって平坦でぼんやりしたグラデーションの光とかが好みになってきてるのかも知れない。

☆ ☆ ☆

使ったのはロモグラフィーのLa Sardinaというカメラだ。
全部書くのが面倒になるとロモとしか書かなかったりするけど、ロモとロモグラフィーはまったく別の組織。ロモはある種トイカメラの代表扱いになってるLC-Aという不思議なカメラを送り出したロシアの光学機器のメーカーで、そのLC-Aの生み出す写真に惚れ込んでしまった人たちがヨーロッパで広めようという活動を始めた組織がロモグラフィーとなる。確かロシアのほうのロモはもうカメラは作ってないんじゃなかったかな。

サーディンカメラ

LC-Aの普及活動で始まったロモグラフィーはのちに自社でカメラを作ったり廉価なフィルムを販売するような方向へ発展、トイカメラ的な分野を広げて、トイカメラといった時に頭に思い浮かぶようなものの代表的なイメージを生み出す会社となってる。
このLa Sardinaって云うカメラはオイルサーディンの缶詰がデザインのイメージソースになってるらしい。何でカメラがサーディンの缶なんだ?と、ぶっ飛んでるのかさえもよく分からないような方向外れの発想に首を傾げるんだけど、これ、ロモグラフィーのデザイナーが血迷ったわけでもなくて、実はオリジナルがある。

サーディンカメラオリジナル

カメラについてた写真集に写真が載ってたからちょっとスキャンしてみた。ロモグラフィーのカメラって、凝ったパッケージの中にカメラよりも豪華じゃないかと思うような写真集がもれなく入ってる。
これがオリジナルで、昔にこういうオイルサーディンの缶詰をモチーフにしたカメラがあったそうだ。要するにロモグラフィーのこのカメラはこの昔のを復刻させたものだったわけだ。復刻といっても基本はロモグラフィー独自の柄を着せて展開させてるんだけど、そのラインナップの中にはオリジナルとほぼ同じデザインのものもあって、他の絵柄のに比べて結構高値で売られてる。
缶詰から発想なんてゲテモノデザインだと思ってたけど、でもオリジナルのは意外とかっこいいなぁ。そっくり復刻させたロモのバージョンよりも、ここはオリジナルのが欲しくなる。

ロモグラフィーのカメラはかなりちゃちな出来のものがほとんどで、おもちゃだからこんなものでいいだろうって云う魂胆が見えてるというか、物を作るという点でちょっとなめてるんじゃないかと思うところがある。
上に書いたようにこのカメラもシャッターチャージでストップしないでそのまま勝手にシャッターが落ちてしまうなんていう、とんでもないトラブルがあるままで売られてるし、そういう機械の不備も楽しめとでも云いたいのかもしれないけど、一コマフィルムを無駄にして、これは楽しめるほど面白い出来事でもないと思う。
わたしはいつものヴィレッジ・ヴァンガードの7割引大放出のなかに出てきたのを見て、フラッシュがついてなかなか楽しそうとお試し的に買ってみたんだけど、定価で1万くらいしてる値段ではこんなの絶対に買わないと思う。
似たような広角のトイカメラだとUltra Wide & Slimがある。機能もはるかにシンプルなカメラで売値もこれに比べたら格段に安価で売られてるけど、サーディンカメラに比べるとフラッシュはついてないし、ピントも合わせられない原始的なカメラなのに、写真を撮るということに関してはUltra Wide & Slimのほうが出来のいい道具になってると思う。







締めくくりで貶しておいて紹介のリンクを貼るのも何だか妙な感じだけど、それはともかく、今回使ったのはこういうカメラ。







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コメント

No title

最初のお花の写真、結構、インパクトありますね。
私が撮ったら絶対こうはならない。

色んな要素で偶然こうなったのかも知れないけど
目線の違いを感じるわ(*^_^*)

フィルムカメラは「全部失敗」って事
私も結構ありましたよ。
新品のフィルムでも・・・
私の場合はプリントなのでスキャナがどうかは解らないけど。

先日、一緒に紅葉の写真を撮りに行った
写真ブログの方にココを紹介したの。
「フィルム写真、やりたくなっちゃった」って事は
結構、感じる事があったんじゃないかな(笑)

加工ソフトで「それっぽく」は出来るけど
フィルム独特の味や偶然の産物はデジタルじゃ無理だものね。

ROUGEさんへ

おはようございます。
最初の写真、異様で結構かっこいいでしょ。これ、最初は何か変な形の植物があるって言うので目に付いて、撮った写真の上がりを見て、予想外に不思議なイメージだったから、この感じならこんな風になってたほうがもっとFrom Beyondな感じだろうなぁと、出来の悪かったフィルムを修正するついでに、思いついたイメージに近づけるようなことをやってました。
半分偶然、半分意図的っていうところかな。写真は意図通りにならないところが嫌だという人もいるだろうけど、わたしはそういうのはあまり苦にならないし、自分が思ってた以上に変な雰囲気をかもし出してたりすると面白いと思うほうだから、フィルムには基本的に向いてる感覚なのかもしれないです。

全部失敗、やっぱりあるんだ。あまり平気じゃないけど、そういうことはフィルムを使ってると絶対にあるっていう認識がどこかにあるから、極端に絶望的にはならないかな。思うに期限切れフィルムってこんな風に感度が落ちてる場合とか多そうな気がします。色がシフトしてたりコントラストが異様になってたりとか効果的な逸脱が加わるというよりも、単に感度不足で薄暗くしか写らないとか。期限切れのを使う場合は指定の感度よりも低めの設定で撮ったほうがいいかもしれないです。

我がブログの宣伝有難うございました。
何にしろお客さんが増えるのは大歓迎です。フィルムはお金がかかるなぁっていう悩みの種をいろんなところに植え付けたい(笑)
フィルム使う人、増えればいいんだけどなぁ。

基本的に映画も粒子の画面のが好きだったし、フィルムを受け付ける土壌は昔からあったんだと思います。だからフィルム独特の味も感覚的には馴染んでるし、あの小さなコマが一杯並んでる物質を触ったりするのも結構楽しい。
デジタルは便利だし、否定する気もないんだけど、基本的にはシミュレートしてるだけで、綺麗に処理はされるけど、どこか偽者臭いところが抜けないし、そのくせデジタル以外の楽しさって云う肝心なところはシミュレートしてくれないというか、いろんな楽しさをそぎ落としてるというのは気づいて欲しいところかな。
またデジタルとは全然違う楽しさがあるから、写真好きなのに、根拠もなくフィルムは古臭いと思って切り捨ててしまってるなら、これはもったいないなぁって思います。

No title

今日の写真はいつもと違う
何だろ・・・
思いつかないけど、
あっ
人形劇の背景に似てるのかも
子供に帰ってました(^^♪

みゆきんさんへ

こんばんは!
最近立体的な写真にするというよりも、平面的な絵画風のイメージにしようと思ってシャッター切ることが多いです。
写真撮ってるのに、写真の文脈に入り込んでないところがあるから、そういう部分が自分の特質として自分でも意識的になってるんだろうと思ってます。写真撮ってるけど写真的なもの、たとえばポートレートとか結構苦手だったりするし。
だから人形劇の背景は云い得てると思いました。草の感じも書割の板が重なってるように平面的だし、ディテールが飛んでしまってるから、あまりリアルな感じもなく、筆で描いたような雰囲気になってる。フィルムは失敗してるけどこれは結構意図通りって云う感じでした。
でも絵画的に撮ろうと思って撮ってはいるんだけど、思ったように絵画的になるかというと全然そんなことはなくて、今回のはカメラに助けられたりして、ちょっと特別って云う感じになってます。ひょっとしたらもう二度とこんな雰囲気の写真にはならないかもしれないです。

No title

こんばんは!
私も1枚目の写真に惹かれました。
しかも、「彼方の花」というタイトルが、
なんとなく「彼岸にて。」に通じるではないですか!気のせい?
本物の植物なのか、作り物なのか、現実なのか、夢なのか・・・。
そんな不思議な気持ちになります。

トイカメラはおもしろい結果が出る半面、失敗も多く難しいですね。
私もHolgaとViviterUltraWide&Slimを持っていますが、
たいてい半分以上が失敗写真です(/ω\)

ラサさんへ

こんばんは!
そういえばラサさんのブログの名前とニュアンスはよく似てる。
こちら側じゃない世界っていうくらいの意味でつけてみたんですけど、云わんとしてるところは同じような方向にあるのかな。
ラサさんのブログに始めて訪問した時も、不思議なタイトルのブログだなぁって思いましたよ。
わたしのほうは現実と非現実の狭間でそういう気配に満ちた写真とか撮ってみたい。そういうことだけって云うわけでもないけど、そんな風に思って撮ることが多いです。

この写真は本当に不思議な質感で写ってるというか、舞台の小道具みたいな印象が強くなってますけど、とある団地の庭に、本当に咲いていたリアルな植物でした。実物も妙な感じだったから撮ってみたら、写った感じはそれ以上に変だったと。
これ何の植物なのかなぁ。実はわたし、植物の名前とか面白いほど知らないです。

ホルガは上手くコントロールしてる写真家さんがいますよね。あんな風に操れたら面白いだろうなぁと思うんですけど、わたしも失敗写真を量産するほうがはるかに多いです。両方とも面白いカメラだからもうちょっと納得できる写真の割合が多くなれば使いやすくなってくるとは思うんだけど。
でも普通のカメラで凝り固まってきたりする時は失敗上等!って云う気分で使ってみると、結構気分はリフレッシュしますよね。
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