木霊2

木霊
2015 / 12 / Nikon F3 / Fuji PRESTO400を自家現像





人形たちの夜
2012 / 09 / LOMO SMENA 8M / Kodak GOLD 100




不穏な眼差
2014 / 09 / Goidenhalf / Fuji Venus800



今回のは最近じゃなくてちょっと前に撮ったものとかなり前に撮ったものの混ぜ合わせ。
今月に入ってからはPC周りのトラブルで気が滅入っていたり、あまり天気も良くなかったりでいつもほど撮影しに出かけてない。えらいものでわたしがやってる程度の撮影でも暫く間が開くと、気持ちをそちらのほうに向けたりするのに思いのほか手間がかかる。どういう判断でこの空間が特別だと感じてフレームで切り取っていたのかといった半ば無意識的なスイッチの入り方や、ここで撮らないでどうするといった手応えが今ひとつ掴みきれないような状態になっていたりする。
結果としてファインダーを覗いても特別に何かが見えてくる気配もなくてシャッターを切るまでには行かないなんていうことが多くなってくる。
こういう時に良くやってしまうのが、今まで撮った時の感覚をもう一度再生産するような感じで使ってしまうこと。こういう風に撮った時に結構かっこいい絵になったという経験を引っ張り出してきてもう一度適用させようとする。でも自分の模倣みたいなのは何の役にも立たないし、やるべきでもない。
それは分かってるんだけど。

☆ ☆ ☆

一枚目はマネキンのポーズが何だか絶妙な感じがする。半ば放置気味、あるいは夜の活動時間の遥か前で今だ眠りの真っ最中のマネキンのようだったけど、マネキンでも人前に出てポーズを作ってないと、人前には出さない、気を許した表情を纏ってるようで、何だかプライベートな空間を覗き見してるような気分になった。もう一つ、これ、顔が見えないのがいい。
基本的に人形は好き。人の形を模倣するって云うのは特に妖しげに作られた人形でなくても、ジェニーやペコちゃんでも呪術的だし、やっぱり形としては独特なものだと思う。人の形を抽出したものじゃなく、人を撮ったとしてもわたしはおそらくそんな感覚で見てることになるだろうから、人の生き様とかまるで関係を持てずに、やっぱりポートレート写真は撮れない感覚の持ち主なのかもしれない。
ハーフサイズのトイカメラを使った三枚目は街中で見かけた「眼」を撮ってみようと言う趣向でカメラを向けていたものの一枚。でも街中で「眼」なんてほとんど見ない。ポスターの中の人物の眼とか、そんなのばかりで思ってるほど面白そうな展開は今のところしてくれそうな手ごたえもない。
壁に描かれた眼をひとつ京阪の宇治線に乗ってる時に車窓から見つけたんだけど、工場の専用駐車場に面した民家の裏側の壁といった近づけない場所だったから撮れないでいる。富岡多恵子が「写真の時代」の中で言ってるような、すべてのものが写真を撮られるために存在してるわけではないというのを見事に実践してるようだ。

真ん中に挟んだ、これも人形の写真は今はもう無いある店の窓に飾られていたもの。風変わりな人形が気を引いてシンプルに撮ってみた。ここに何かあるとすれば写真にではなく窓の中のものに属する。
何ヶ月か前に撮ったものと比べてみると、他の写真は時間が経過した分、それなりに工夫を盛り込もうと、あるいは幾分ひねくれて撮ってるのが分かったりする。

☆ ☆ ☆

PCの修理は無事終了。大体1時間くらいだった。修理依頼の電話をかけてから、我がPCはまるで故障などどこの話だと云わんばかりに、それなりに気前良くスイッチが入るへそ曲がり振りを発揮していたのが、ここにきて空気を読んだのか、修理の人の前ではものの見事にうんともすんとも云わない状態になっていて、これは本当に有り難かった。大体PCの現状を把握するために修理の前にテストされるのは分かってたから、ここでまともに動いてると、顧客なのに何だか言い訳じみた説明をしなければならないかもと、妙なストレスがかかってた。
Dellから送られてきていた部品の箱は結構大きくて、どうも基盤、電源ボックスなど、電源が入らない場合に必要とされる可能性があるもの一式入ってたようだけど、一旦スイッチが入ったらその後は普通に使えるので、トラブルは基盤にまでは及んでないと判断され、電源スイッチの交換だけで完了となった。
後でメールで送られてきた修理の内容を詳しくレポートしたものによると、修理中にスイッチを交換してテストした後もう一度もとのスイッチを繋いでみて動かないことの再確認とかやって問題が電源スイッチにあると切り分けをしていたようだった。へそ曲がりのスイッチだったけど最後はよくぞこのテストの間までまるで応答なしの状態でいてくれたものだと思った。
このPC、2chの専用スレとか見てみるとわたしの場合と似たような電源スイッチの不具合が結構あるようで、繊細さを指先にこめて押し込む必要があるかもしれない。

やっぱり目の前で修理してもらえるサービスはいい。来た修理の人も人当たりのいい人だったし、修理はスイッチの交換だけだったんだけど、PC内部とモニタを含む机周りの掃除までしてくれた。
あとは送られてきたものの修理で使われなかった部品を送り返す手順が残ってるけど、修理の人が梱包してくれた箱をこれまた修理の人が手配した運送業者が我が家にやってきた時に手渡すだけ。特にこちらが何かをするという必要もない。

PC関連で期限間近なのでやっておかなければならないことは、セキュリティソフトのライセンスの更新とデルのサポートの延長契約が残ってる。
セキュリティのほうはデルに最初からついていたライセンス期限のあるマカフィーのものを止めて、NTT西日本が回線使用者に提供してる、回線使用料に込みになったもの、どうやらトレンドマイクロの提供するもののようだけど、更新にお金がかかる今のマカフィーからそれへ変更するつもり。トレンドマイクロのはネットで調べてみると評判は最悪だった。でも回線料金に含まれてるので使わないのはあまりにももったいない。
セキュリティソフトの入れ替えはシステム深くに組み込まれてるからあまり気楽な感じがせず、あと一ヵ月半くらいで期限が切れるのに手を出す気になかなかならない。ウィンドウズ98くらいの頃は、使ってたのはノートンだったけど、削除し切れなかったファイルがあるとかメッセージが出て、PCの中にゴミが残ったりした。今のはこんな中途半端なこともなく綺麗さっぱり削除できるのかなぁ。

と、これを書いた数日後にセキュリティソフトの入れ替えを決行。
結果は何も問題も無く簡単に入れ替えることができて一安心というところ。これで少なくともNTT西日本の回線を使ってる限りは、あるいはトレンドマイクロのがとんでもない代物でもない限り、セキュリティソフトのライセンスについてはもう考える必要が無くなった。マカフィーは削除する手順の最初で、使ってもらえない理由をどうか聞かせてくださいと、ちょっと泣き落としのようなメッセージが出てきて、悪いかなと躊躇いを誘うようなところもあった。
でも使わない理由は教えてあげない。


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コメント

No title

最初の写真、いいなぁ~
文章を読まなければマネキンと思わず
昔の無声映画を思わせる雰囲気だわ。
ポーズも意味深な感じだし、
パッと見に2人にも見えたりする(笑)

2枚目のは不思議なお店ですね。
写真も素敵だけど店そのものにも興味あるわ。

PC直って良かったね~
私はセキュリティソフト、アバストという無料の使ってるけど
それなりに活躍してくれます。
ただすぐ「有料版に切り替えるともっと凄い」
って感じの広告が頻繁に出て来てウザイのよね(^^;

難しい写真

その表現を仲介するPCさんの不機嫌が写真撮影の真摯な気持ちに邪魔をしたのかもしれませんね。
環境が整ったら、また活動が出来ますね。

ROUGEさんへ

おはようございます!
最初の、いいでしょ。
自分でも凄いお気に入りの写真で、適当な載せ方したらもったいないとばかりに、ちょっと出し惜しみしてたくらい。
画面の要素のいろんなものが含みを持っていて、ポーズなんか一番目につきますよね。何か極端に短いスカートはいて、これもすぐには状況がわからなくなっていて面白いです。
逆光なんかは実はこういうのが洒落た写真って云う紋切り型のイメージになりそうでほとんど使わないようにしてるんだけど、暗がりから外側を眺めてる風情といった感じを強調して、これは結構効果的に使えたような感じがします。
二人に見えたら余計に意味深になるかな。あまり撮る時は意識してなかったけど、一人か二人か分からないなんていう感じになってたらもっと面白い写真になってたかも。
モノクロで撮ったのも良かったです。本当に雰囲気が出る。次に使うつもりのカメラに久しぶりにモノクロを詰めてるんだけど、今撮ってるカラーフィルム、残り3枚ほどなので早急に撮り終わって次はモノクロを楽しんでみようと思ってます。

2枚目の店は確か洋服屋さんだったかな。雑貨も置いていた記憶があるからひょっとしたら雑貨屋で洋服も置いてるという店だったかも。ちょっと妖しげなイメージで固められてたから、特別なお客さんしか入らなかったんでしょうね。河原町なんかのメインストリートからちょっと離れた町家の中にあるような店の一つでした。京都の繁華街の代表だった河原町は本屋も映画館もデザイナーブランドが入っていたビルも撤退して、何だかパチンコ屋とかそんなのが目立つだけのあまり興味を引かない空間になっていて、ファッション的なものとかはこういうちょっと外れの町家を改造したようなところのほうが面白かったりします。
つぶれた後もファッションの店になってるけど、ここは今も続いてる様子。
でもこういう店を飾っていたものとかあとどうなってしまったのかなぁ。廃棄処分なんてことになってたならもったいないというか、それとも案外古道具市なんかで再会する可能性でもあるかな。今写真眺めていて思ったけど、あげるといわれたらこの人形絶対に欲しいもの。


PCのスイッチ、絶好調です。前よりも感触が良くなって、修理の人は軽く触るだけで入りますよといってたから、ひょっとしたらそういうタッチの感覚も調整してるのかもしれないです。
アバスト、名前は聞いたことがありますよ。何だかお金出すほうががっちりと守ってくれそうで、今まで市販のを使ってきてるけど、完璧にガードするものとかはおそらく無いと思うし、機能的にはある程度ユーザーがついてるものはみんな似たようなものなんじゃないかと思います。ライセンスの更新とか結構お金かかるし、無料ですむならこれに越したことは無いです。
広告は仕方ないかな。確かにうざそうだけど。無料と引き換えだったらわたしも我慢するほうかも。
それにしてもこれでセキュリティの更新に気を使わなくてすむとなったら、本当に気楽になりました。

和さんへ

おはようございます!
唯の道具なんだけどそれなりに手足の延長となってるようなものは気分に直結してるようなところがありますよね。
それに加えて何だかちょっと気になることがあると意外なほど頭の一部や気分の一部を占領することがあって、今回もそんな感じでした。修理も知らない人が部屋に入ってくるとか、来てもらう前はさてどうなるかとそれなりにストレスになっていたし。でも実際に修理の人が来てみると不安の形がはっきりするせいなのか、何故あんなにストレスに思っていたんだろうと何だか憑き物が落ちたみたいな感じになってました。
あと保障の延長契約が残ってるんですけど、これはまぁそんなにどうなるんだろうとも思ってないし、ストレス無く処理できるかな。

撮影の気分はまだちょっと戻ってこない感じです。元々この一年くらい撮りあぐねてる感じがするとブログでも愚痴っていたように、状態は恒常化してる感じで、今回のトラブルはその撮りあぐねてる感じを増幅してしまったような感じです。
撮りにいく場所的に去年の秋から画一的な団地だとか、干拓池の何もない場所を選んで行ってみたりして、それはそういう空間をフィルムに収めてみたいという欲求からだったから、そのことがどうというんじゃないんだけど、やっぱり同じ場所を目にし続けてると飽き飽きしてくるし、そういうのも撮る気分が戻ってこない一因かもしれないです。

自分を取り巻く世界が見慣れたものであろうと、それなら見慣れた形で写真にすればいいんだけど、そこまで達観してないのでなかなか難しいところです。ちょっと目先を変えて知らない場所にでも行ってみるのがいいのかな。交通の便がいいので知らない間に京阪沿線に沿った場所でしか写真撮ってないし、今度違う電車で降りたことが無い駅で降りてみようかな。


No title

彗星さんの個性光ってるわ
誰も気にとめない所を見つける天才ね
最後の写真は色んなのを想像して楽しめたわ♪

みゆきんさんへ

こんばんは!
みんな違う目を持ってるし、環境も異なるんだから、本来は同じように物を見るほうが難しいはずなんだけど、でも実際は他人と同じように物を見るほうが容易いんですよね。これは考えてみたら何だかとても奇妙。
わたしも結構他人がみるものを見てるところもあって、自分が撮ったのと似たような他人の写真とかたまに見つけたりします。そういう時は気落ちすることもあったりしますよ。
だからできれば他人の眼じゃなくて自分の眼で見たイメージを写真の形にしたいと思ってカメラ構えてます。どうせ撮るなら理解されないかもしれないけど、自分が見ようとしたものに忠実でありたいと。そういう意識が多少は形になって表れてくれてるのかな。

最後のはこれ、面白いでしょ。ホラー映画好きだから無条件で共感してもらえたんじゃないかと思います。かなり抽象的な切りかたになってるから、これが河豚料理の店の看板だとは気づく人はほとんどいないんじゃないかな。眼が血走ってるのが凄い。料理屋の看板とは到底思えない禍々しい妖気が眼から放たれてるようです。
目の形も呪物的な要素があって、この形だけを見てるとかなりシュールなので街中でシュルレアリスムを見出したいと思ったら、格好のアイテムだろうと思ったんだけど、眼のオブジェのようなものって街中でほとんど見つけられないんですよね。シリーズ化したかったのにまだこの一枚しかないです。

No title

目の付けどころが凄い
だから彗星さんの写真が面白いんだわ♪

みゆきんさんへ

こんばんは!
出来るなら他の人が撮らないような写真を撮ってみたいです。
でもあまりそういうことに拘ってしまうと何だか撮れなくなってしまいそうな気もするし、その辺は狙いつつ肩の力を抜いて撮っていければいいかな。
わたしが撮って楽しかった写真は後で見てもやっぱりそういう気分が残っていて出来が良いように見えます。撮った時にあまり面白くも無いのにシャッターを切ってしまったのとかは、予想に反して妙な写真が出来上がってるときもあるけど、やっぱり今一っていうのが多いので、基本楽しく撮るって云うのもはずしたくないなぁ。大体楽しくも無く撮ったものとか他人に見せるようなものでもなさそうです。
みゆきんさんが面白いと思ってくれた写真はわたしも楽しんで撮ってるんですよね。

No title

うん、一枚目は傑作ですね!
本当にマネキンとは分かりませんでした。
よーく見ると足にシール?が付いていて気付くかもしれないけど・・・
素晴らしくリアルです。

ラサさんへ

こんばんは!
一枚目がやっぱり評判いいなぁ。
どこか何となく生々しい感じがあって、一見普通の人のようにもみえるけど、仔細に眺めてみるとなにかちぐはぐな印象も付きまとっているのが妙に気を引くのかな。
マネキンっぽくない感じがして写真撮ったのは確かだけど、ディテールを解いていくと人と無機物の合間にいるような気分に導かれていくような気になりますね。
足元、云われてみたら確かに何かついてる。これ撮る時に全然注意してなかったです。はなからマネキンだと判って撮ったからそういうのに気がむかなかったんだと思うけど、写真を読み解くような方向で見ていくと、ちょっとした謎解きみたいになってたりして、ミステリアスな写真って云うのも面白そうです。
感覚的に把握するのとはまた別に、写真を読み解いていくというのもアプローチの方法としては多いに有りっていう気がします。ディテールに富んだ写真とか読み解き甲斐がありそうですよね。

もう一枚、この写真だと逆光の入り口となってるガラスの方向からも撮っていて、こっちはこのマネキンの顔が映ってるんだけど、分かりすぎてあまり面白く無かったです。やっぱりこのポーズをこの位置から撮ったのが一番良いし、このポジションがまるで写真を撮るために空けてあったかのような時に行き合わせたのは本当にラッキー。記事の本文にも書いたけど、すべてのものが写真を撮られるために存在してるわけでもないなら、こういう写真を撮られるためだけに開かれていたような空間に行きあわすのも、写真を撮るうえでのある種の才能と考えてもいいんじゃないかなとさえ思います。わたしの場合はほとんどそういった巡りあわせにならないし、なっていても気がつかないことが多いので、こういう空間に行き当たる修行でもしたほうがいいのかもなんて思いました。
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