真冬3

冬のプール
2016 / 01 / Nikon F3 / Lomo Color Negative 100





冬のプールサイド
2016 / 01 / Nikon F3 / Lomo Color Negative 100





幼稚園
2016 / 02 / Fuji Natura Classica / Natura1600




真冬というタイトルもそろそろ季節外れになりそうな気配。春になってもまだやってるタイトルじゃないなぁ。
今回の写真はこの前管理棟の写真を載せたプールを撮ったもの。135mmの望遠で撮ってるから平面的、ちょっと絵画的な雰囲気になってる。この誰もいないプールの真横に実は室内プールの建物があって、室内プールと屋外プールは大きなガラス窓で区切られてる程度。室内プールは賑わっていて、この写真を撮ってるすぐ横のことなので、写真撮ってる間、その賑わいは手に取るようにわかった。
フレームで真横にあった賑わいを切り離してるからまるで誰もいないプール、赤い三角コーンが所在無げに転がってる空虚な空間に見えるけど、実際はかなり違って、ようするにちょっと嘘が混じってるというわけだ。

二枚目のはもうちょっと反射光がキラキラして欲しかったけど、あまりキラキラすると夏の光景のようになってしまうかな。とにかくこの冬はなぜか写真を撮ってる間だけ曇ってるという非情な日が多かったので、こんな写り方になってるんだと思うけど、何だかしょぼいなぁ。横の柵が水に沈んでいく感じは若干非日常的で、全体のイメージはそっち方向に引っ張っていけてるとは思うんだけど。

三枚目だけ違うカメラで撮ったもの。これ、幼稚園だったんだけど、何となく絵になりそうだなぁと思って撮ってみたものだった。

さて、このところの撮影気分だけど、やっぱり似たような状態が続いてる。ここぞというところでピンとこない、視線が上滑りしていくような精神状況が続いていて切れ間が無い。今度はあそこに行ってみようかと思いついても、大した写真も撮れなさそうかなと何だか予測めいたものが目の前に立ち上がってしまってなかなか動く気分にまで持っていけないような日々が続いてる。
ちなみに今回のフィルムは使用開始時も記録しておいて、それによるとセットしたのが今年の1月12日で撮り終えて現像に出したのが3月の15日となってる。間にRZ67でブローニーを使っていた期間もあるんだけど、今の気分ではフィルム一本36枚撮るのにこれだけの期間が必要だったということだ。
考えすぎてるんだろうと思う。凄い写真を撮ってやろうというような浅ましい野心が勝ちすぎていて、その心情に絡め取られてしまってる。野心なんかに従わず、直感に従え。連鎖する今の気分に空隙を開くのはこれだと思う。

最近ブルータスで森山大道の特集をやっていた。こういう写真家をとりあげることだけでも面白いんだけどこれはちょっと入門編のような所があって、雑誌の特集だと10年ほど前に出たコヨーテの創刊号でやっていた森山大道の特集のほうが読み応えがありそうな気がする。
そのコヨーテのほうの特集でホンマタカシとの対談の中、一本のフィルムで実際にどのくらい焼くのかという質問に、直感で大体10カットくらいセレクト、その中で気に入ったものは大体1~2カットくらいだけど、500本、600本と撮ってるとかなりの数になってくると答えていた。
わたしなんかこのブログに載せるのに、まぁ全部お気に入りというわけでもなくてこれでもいいかなというのまで載せてるから、フィルムに納まった写真の三分の一くらいは披露してるんだけど、これだ!って云う出来の写真は、プロでもフィルム一本につきこんな数が少ないんだと思うと、つまりフィルムの大半がどうにもならないと判断したもので埋まってるんだと思うと少しは気が楽になる。
傑作を物にしよう、他人に見せて恥ずかしくないようなものを撮ろうと思う遥か手前で、意味へ収斂していく前に直感を拠り所に考えずに撮る。撮っている時にいいとか悪いとか考えず、そうやって膨大に撮っていく中で立ち上がってくる写真を選んでみるって云うような方法だと思うけど、硬直しがちなわたしの頭や感覚にはこういう方法は結構有効的なんじゃないかと思う。


☆ ☆ ☆





同じロモのカラーネガ400よりも色の感じはこっちの100のほうが好き。カメラのシャッタースピードの上限にも関係するけど、大体感度400だと最速のシャッタースピードにしても晴天の屋外では絞り8くらいまで絞る必要があり、絞りをいろいろ変えるような遊びはなかなかやりにくい。一方感度100だと多少絞りを開いたりして色々試せたりする。ただちょっと影のところとかになるとあっという間にシャッタースピードまで落とさざるを得なくなって、望遠レンズをつけてたりすると結構手振れしてしまうことがある。今回のフィルムも135mmのレンズを使って昼間の影の領域で撮ったものに手振れしたものが何枚かあって、昼間なのにありえないと思った。三脚をつければ問題解決なんだけど、街中のスナップで三脚みたいな機動性の悪いものをつけるわけにもいかないし、望遠で撮るならハイスピードのフィルムを使うか、石のように動かなくなる練習でもしたほうがいいかもしれない。 






今さら森山大道って云う気がする人もいるかもしれない。でも、エピゴーネンたちが未だにアレ、ブレ、ボケの周囲をうろつくしか術を持たないような状況で、本人はこだわりもなくさっさと先のほうに進んでいってしまってる、その衰えない疾走感はやっぱり面白い。何しろ絶対にモノクロフィルムに拘りが有るだろうと思ってたのが、いつの間にやらトライXなんか簡単に捨ててしまって、いまやコンデジで撮ってるんだもの。最近使ってるのがニコンのクールピクスS9500っていうコンデジだそうで、森山大道といえばフィルムはオリンパスμ、そしてフィルムとデジで、リコーのGRというイメージが強かったのに、そのGRも簡単に捨ててしまってるこだわりの無さが凄いと思う。写ればカメラなんてなんだって良いというスタンスが、どこのレンズのボケ味がどうのこうのと薀蓄垂れ流してるようなやからを蹴散らかして驀進してるようで小気味がいい。これでしょうもない写真しか撮れなかったら笑いものになるところだったんだけど、結果をきちんと残してるものだからこれはもう平伏するしかないだろう。で、余談だけどこのニコンのコンデジ、森山大道が使ってると知って欲しくなってるわたしがここにいる。拘りが全く無い人が選んだ道具に拘ってしまうというのも妙な話だと、自分でも思ったりするけど。

コヨーテのほうの内容は刊行された当時に行われたパリでの大展覧会や宇和島でのドキュメンタリー、彷徨する写真家の軌跡を辿るような関係者のエッセイとそれに添えられた写真群といったものなんだけど、写真が多くみられたのは写真家の特集としてこれは当然で、それとは別に意外と面白かったのが読書家でもある森山大道の愛読書を紹介してるページだった。おぉやっぱりケルアックなんかも読んでるのねと納得したり、内田百閒も混じってわたしには親近感が増す読書遍歴のようだった。



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コメント

No title

真冬のテーマにプールのギャップが凄い
えーーーーーっ
でも南国は普通よね
衝撃写真に座布団100枚♪

No title

確かに今回は真冬って感じじゃないかも。
誰もいないプールだけれど
苔で濁った水以外は人工芝かな?
バックが青々しているので、春っぽいイメージかも。

2枚目の水面は真夏の日差しと比べて
淡い光なので冬をイメージするけど
暖冬の今年らしいなぁって思いました。

写真に限らずだけど
自分が気に入らなくても
他の人の心にシンクロする場合もあるから
あまり気負わずに載せていいんじゃないかと思いますよ~
芸術って案外そういうものだと思うから。

みゆきんさんへ

こんばんは!
やった!座布団100枚(笑)
確かに云われてみたら、冬にプールに行くなんてかなり酔狂な行為ですよね。
この場合は行ったところにたまたまプールがあっただけというのが真相なんだけど、それでも写真撮ろうと思ったのはやっぱり風変わりな選択だったのかな。
水面に写りこんだ柵とか、典型的ではあるけど、それなりに絵になる光景だったので、シャッター切ってみました。人がいるプールは撮影はおそらく無理だと思うから、撮るとしたら今頃しかないっていうこともあります。
寂寥感は意外と出てなくて、何だか南国っぽい雰囲気もちょっと漂ってるかも。あまり淋しげな印象の絵にしてしまうのも、いかにも典型的な冬の景色のようで、この程度でよかったかなとも思います。
逆に淋しげな南国のプールとかありえない感じで、イメージとしては意外と面白いかもしれないですよね。

ROUGEさんへ

こんばんは!
バックが青々としてるのは、これ、確か向こう側がテニスコードで、そのコートの延長でこんな感じになってるんじゃないかな。この日はテニスしてる人はいなかったけど、ここも結構いつも人がいて試合してます。これがちょっと生き生きしすぎた色になってあまり冬らしくなくなってるっていうことなんでしょう。
コーンの赤とは引きたてあうんだけど、この色彩のコントラストもあまり冬っぽくないって言うところかな。
学校のプールなんかの冬の間の様相とかは結構真冬してそうです。あまり掃除してないままに水も緑色に濁ってたり、そういうのがやっぱり冬っぽさを呼び込んでくれるのかもしれないです。学校のシーズンオフで放置されてるプール、近鉄の沿線で見たことがあって撮ってみたいんだけど、学校のなかのものとか、まず絶対に撮らしてくれないと思うから、これはやっぱり無理でしょうね。
二枚目は光の反射はやっぱり上手く出てない感じ。幾何学的な画面要素はいいとしても、この反射は自分的にも思っていたのとは違う形で出てました。フィルム、意外と破綻しないんですよね。

一応自分が気に入ったものをアップしていて、確かに人によって受け取り方は千差万別だから、そういうのに限定する必要も無いのかもしれないです。自分で良いと思って出したものでもまるで反応が無くて落胆することもあるし。
でもそうは思っても、これを出すのか?と自分でも思ってしまってるものは、これはやっぱり人目に晒しにくいんですよね。
もう一つ、こんなのを出したら、これについて一体何を云えと期待されてるんだろう?と、見に来てくれた人を悩ませるかもしれないと思うような写真、こういうのはたまに披露したりはするけど、気分としては出しにくい部類に入ってます。

今思いついたけど、どういう反応を示せばいいんだと悩みそうな写真ばかりを集めてアップしてみるとか、見せられた人は困るかもしれないけど、これはちょっと面白いかも。
あるいは失敗したと思ってる写真を集めて、なぜ失敗したと思ったかを説明するというのも面白そうです。

記事中で書いていた森山大道使用のカメラ、アマゾンで注文しました。明日届く予定で、デジだけど楽しみ。

No title

1・2枚目は、老人性のぼんやりした今の頭には、ぴったり~

何となく爽やか~切れてる~って感じ、写真もその時の気分で好みが違ってきますね。
このすぱっと切ったところは冬の感じかな?

和さんへ

こんばんは!
意外と色鮮やかに写ってるから、鬱陶しい冬の気分がちょっと晴れるようなところがあるのかも。
いつも撮ってる感じとはちょっとだけ違って、広めに空間を取ってその場の雰囲気みたいなのを取り込んでみようかと、そんな感じで撮ってたように思います。空間を広く撮ってるのもちょっとだけ気分を開放的にするかもしれないです。
撮る時も気分のあり方で結構変わってきますよ。いつもだったら反応するようなポイントであまり反応しなかったり、逆にあまり撮らないような雰囲気にやたらと敏感になって撮ってみたり。今回のは色目も結構綺麗だし爽やかに撮れてるところもあるから、その分冬の陰鬱さとかはあまり画面には出てきてないんだけど、きっと陰気くさい冬の雰囲気とか、この時は自分も辟易してたんじゃないかなと思います。
わりとコントラストが効いてるイメージが好きだから、すぱっと切った感じは写真の中に良く入り込んでくるんじゃないかなと思ってます。この鋭角的な感じは空気の冷たさとかの冬の皮膚感覚を表してるんだ!と言い切ってしまえればかっこいいのかもしれないけど、そんなに言い切れるほど意図的でもなかったりして。
写真って何だかその場で思いもしなかったものが出来上がった写真には色々と含まれてることがあって、出来上がった写真を撮った本人が新鮮に見ることができたりするんですよね。でもこういうのは失敗じゃなくて意外とうまくいってる兆候だと思ってます。
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