2022/08/25
知覚の地図 XXXVI 月が笑いながらのぼる夜、浜辺で極楽鳥たちが笑いながら踊り狂い、深い海の底の瓢の中で笑いながら秘密だけが進化していく。

最初見た時は鳥の足が落ちてるのかと思った。

ということでアンプ入手。ロックバンドの背後でいつもそそり立っているマーシャルみたいなのは代表的かもしれないけど、代表的過ぎてちっとも面白くない、しかもいかにもアンプ然としている風貌は部屋においてもなんかちぐはぐそうなのでこれは避けて、ヤマハのアンプを中古で購入。説明には10回ほど使用なんて書いてあったけど本当かどうか。でも使用感のない綺麗な中古アンプで音出しも問題なく、DTMのバンドルソフトもアクティベーションできる使用可能なものが付属してる代物だった。THR10Ⅱという機種で、THRシリーズでは最廉価機種の一つ上のバージョンのもの。これのさらに上位機種は電池駆動とワイヤレスがついているものと、それのさらにパワーを増強させたものの2種類あったけど、それだけで3万ほど上乗せになって、しかも電池駆動はちょっと魅力的だったけどワイヤレスは別にいらないなぁと、妙な発信機をギターから飛び出させてるよりもシールドをストラップの端に引っ掛けてる姿のほうがかっこいいと思ってるから、ここまでの出費はする気になれなかった。
一番シンプルなものよりも、一応後でもうちょっといい機種のほうがよかったと思うかもしれないので一つだけ上位のものを選んだんだけど、実際に音を出してみて冷静になって考えると用途的には一番下のベーシックなので十分だったかな。
何しろこっちはすでにロックギターにはまるで興味なし、歪ませたりする気もまるでないから、使う音質はクリーンかクランチの二種類で十分。かければ気持ちいい空間系の簡易なエフェクターもついてるけど、こういう効果はかけると無駄にうまくなったように錯覚させるから、練習用としてはこういうのもほとんど使わない。上位の機種での機能はあればそのうち使うかもというのが大半だった。
でも内在する余力があるとみるなら、使わない機能にお金をかけてるとはいえこっちを選んでよかったとは思ってる。
色々繋いでみたい。

ついでに持ってるウクレレののうち二本を披露してみよう。両方ともEnyaのウクレレで、Enyaは中華ブランドなんだけど、云われなければ分からないくらい、意外なほどきちんとした楽器を世の中に送り出してる。別にハワイアンをするために手にしたわけでもなく、どちらかというと小さなギター的な関心で弄ってる楽器だから、ハワイアンコアだとかなんだとか、ハワイ的な音を出す高価な素材にこだわりもないし、生来の外道好きとも相まって、こういう手軽で風変わりな楽器を楽しむ形になる。左のオーソドックスなのがマホガニー単板のテナー・サイズ、右は写真に撮ってみると何だか黒い塊でいまいち冴えない見え方になってるけど、実物は結構スタイリッシュな、Enya Nova Uっていう、コンサート・サイズのウクレレで、樹脂製、カーボンファイバー & ポリカーボネートで成形されたものとなってる。
ウクレレは特殊なものを除けば主にサイズは3種類あって、小さいほうからソプラノ、コンサート、テナーとなってる。普通ウクレレといった時はソプラノのウクレレのことになるみたいだけど、ソプラノはちょっと小さすぎて弾きにくい。
樹脂製と聞くとおもちゃっぽいと最初に頭に思い浮かぶし、確かにその連想は当たっていて右のはスタイリッシュなおもちゃっぽい。でもその印象とは裏腹に意外なほど頑丈で、むしろ一体成型のために細部に狂いもなく、音のほうもキラキラと乾いた明るい音で、それなりに前に出る。ただ音に関しては弦のタイプによってかなり変わってくるし、わたしとしてはもうちょっとしっとりした音のほうが好みだったので、この撮影のあと、久しぶりに本気で触ってみようとずっと張りっぱなしだったフロロカーボン弦からナイルガットのものに変えている。変えたついでにレギュラーだった4弦をLow-Gのものにも変更してみた。
ウクレレはデフォルトで4弦(G)が1オクターブ高くチューニングされていて、初めて触ったときは弦を張り間違えてると思ったんだけど、実はこれが正常、このチューニングがウクレレ独特の音色を作っている。でも旋律を弾くタイプの演奏だとこれだとちょっと不便だし、和音弾きの時も違和感が出ることもたまにある。それでギター・ライクに1オクターブ下げたチューニングもできるようにLow-Gという弦も用意されている。この弦は当然レギュラーの4弦よりも1オクターブ低い分太くて金属の巻線になってたりするので、普通のウクレレだとナットの溝にはまらない時もあるんだけど、この樹脂製のウクレレはそういうことも考慮してるようでナットの4弦の溝は最初から太く彫られていて、Low-Gでも簡単に張ることができた。
天邪鬼な性格が出て、ギターを買ったとたんに持っているウクレレも弾きたくなって、せっかくアンプまで買ったんだから新しく手に入れたギターを練習すればいいのに、いまのところ手軽な分だけこっちを手にする機会のほうが多かったりする。ひとつには「フールズ・ラッシュ・イン」のウクレレ用の楽譜が手元にあったことを思い出したからということもある。

キヨシ小林編曲の割と広く流布しているウクレレ用の楽譜集「ウクレレ・ジャズ」これの最後のほうにこの曲が入ってる。初心者向けのそんなに難解な譜面でもないんだけど、初心者用だからと云ってラモーンズみたいに3コードで押し通すようなパンクな編曲じゃなく、要所要所に決めの繊細な和音を挟み込んで、基本的にはシンプルな編曲なのに全体は洒落た曲想になるような仕上がり方になっていて見栄えがいい。
この「フールズ・ラッシュ・イン」もそんな編曲ではあるんだけど、いかんせんシナトラ伴奏のヴィンセント・ギャロ版が一番と思ってるようなこだわりのある曲だと、お気に入りの編曲のここが決めだと思ってるところが全く違う様子に仕上げてあると、これは違うという思いのほうが強くなってしまって、駄目だとは思わないにしても、こうじゃないんだけどなぁという思いで弾くことになる。これも、この楽譜集に入ってる「ストレンジャー・イン・パラダイス」もそんな感じだった。この本の編曲そのものは洒落てるんだけど、こっちの思い入れのほうが強すぎて、頭の中にある曲との差異に戸惑ってしまう。原曲の気に入ってるコード進行とかフレーズとか強引に織り交ぜて自分なりにアレンジしてみようかなぁ。
他にも楽譜がないから、最終手段としてもう自分で強引にウクレレで弾けるように捏造してみようかと思ってる曲だとヘンリー・マンシーニの「Dear Heart」だとかデイヴ・クラーク・ファイヴの「because」だとか、トレメローズの「Silence Is Golden」とかある。我ながら似たようなテンポ似たような曲調のものばかりだ。しかも古い。
レコード盤の映像を見ていたら、その手に伝わってくる感触を思い出して、レコードを通して音楽を聴き始めていた頃の生々しい感覚がよみがえってなんか胸に迫ってきた。
この前アマゾンを見ていたら、このNova Uのテナータイプでピックアップ付きなんて言うのが出てるんだなぁ。これだとアンプにつなげることができる。テナーということでさらに弾きやすく、フレットも一体成型のものから金属製のものに変更するような改良もされていて、いいなこれ。物欲を刺激される。セールで値段が下がってる頃合いで買ってるかもしれない。
ワクチンの副作用、主に自己免疫疾患について。これサンテレビで先日報道されたものの一部だなぁ。これを共有する前に被害者の声などを含む元のを引っ張ってきていたんだけど、元の報道はあっという間に削除されてた。
思ったよりも早く世間に認知されそうな気がしてきた。
— すずぽん🔥YouTube『勝手に言いたい放題」 (@suzupon_youtube) 2022年8月22日
pic.twitter.com/OU9ULJaYFd
ツイッターを埋め込むのにやり方が分からずしばらく悩む。わたしみたいな人もいるだろうから参考に書いておくと、ツイートの右上の点々が並んだアイコンをクリックすると、埋め込みの項目が出てくるからそこからコードを入手できた。下に並んでるアイコンの「共有」からではこういう形でブログに持ってくることはできない。
もとの報道の再アップ版。何度か削除されてるので、これも短命かも。上のはこれの一部分を抜き出したもの。

日本の怪談を巡る一方で「日本国紀」を読み始める。物語作家の手による日本の通史。歴史小説のように範囲を狭めて物語るものはあったにしても、作家の手による通史というのは、わたしは知識不足で分からないんだけど、ほかにもあったんだろうか。
とにかく鎌倉時代まで読み進んで、大河ドラマの「鎌倉殿の13人」とシンクロし、文字で登場する人物に、小栗旬だ!とか具体的なイメージが付け加わり、時代背景もドラマで展開する視覚的要素が絡まってなんとも臨場感が出てきて面白い。で、この辺りまで読んで、この本は版を重ねるごとにずいぶんと大幅に加筆訂正されてるという事情は知っていたから、これは新装版を読んだほうがいいかもしれないと思って結局買いなおし、また最初から読み直している。新装版は文庫の上下巻の二冊組。読みやすさ、読書がもたらす空間のゆとり具合は従来の単行本のほうが圧倒的にあるのがもどかしい。同じ内容でも文庫は受け取る空間の感触がやっぱりせせこましい。
歴史は出来事の生起する順を定めるだけのものじゃなく、むしろそんなのは歴史でも何でもなくて、年表なんてどこを探しても歴史の欠片も見当たらない。ただ出来事の順を記しただけの表は、物語ることによってはじめて歴史となる。歴史はそういうもののうちにしか立ち上がってこないし存在もしないと思ってる。思うに過去を知るための基盤となるいろんな資料、そういうものも書き手の思惑によって書かれている。一編の物語にする際に取捨選択された出来事にも作者の意図は反映していて、そのうえでどういう人間がどういう生き様を見せたのかが作者の目を通して生き生きと語られる。逆に言うとそういうことを伝えようとする衝動なしにどのようなものも書き終えることなどできないだろう。過去から届く、そういう歴史資料を書き残し未来へと繋げてきた人の衝動、思惑を取りのけて作る歴史に何の意味があるのか。そんなことを考えると物語作家こそが歴史を語る最適任者であるとさえ思う。さらにいうなら大河ドラマで歴史を我がもとに引き寄せ自らの血肉とするのも歴史に対する態度としては大正解だと思う。
ちなみに「鎌倉殿の13人」でやたらとこの時代に親密になってしまって、時期的にはもう少し先のことになるけど「元寇」に結構な興味を抱いてしまった。蒙古、高麗軍4万に対して圧倒的な数の劣勢を強いられた鎌倉武士。鎌倉武士たちが守るべき一所を離れた場所で何を思い、何を拠り所にして、いかに戦ったか。単純に神風が吹いて元軍が敗走していきましたなんていう話じゃなくて、もう良質の冒険小説が出来上がる下地が全部そろってるような出来事だったじゃないか。
元寇をテーマにしてどんな小説があるのかちょっと調べてみたら、簡単にリストアップされたのは高橋克彦の「時宗」と伴野朗の「元寇」の2作品。でも「時宗」のほうは北条時宗がテーマで元寇はその中のエピソードみたいな扱いに見え、「元寇」のほうは蒙古軍側にも結構描写が割かれてるような、鎌倉武士の戦いぶりに特化した内容でもなさそう。レイテ戦記の元寇版みたいなのが読みたいんだけどなぁ。実際は蒙古、高句麗、日本に残された各資料で食い違いがあるために、何が起こったのか詳細はよく分からないらしいからこれはちょっと無理か。
コミックでは「アンゴルモア 元寇合戦記」という、最初に戦場となった対馬で、蒙古、高麗の大軍に対峙した対馬勢の、領民を守りながらの戦いぶりを描いたものがあった。勝ち戦など最初から望めずに撤退戦を余儀なくされるなか、多大な犠牲を強いられながらも地の利を生かした戦略を駆使して活路を切り開いていく主人公は元鎌倉武士の御家人で今は流人となって対馬に流されてきた義経流の使い手、これに先祖代々防人として対馬に定住し、壇ノ浦で入水せずに落ちのびた安徳天皇を頂点に据える謎の集団なんていうのが掩護に参戦してきたりして、虚実入り乱れてめっぽう面白い。
ゲームでは元寇後の対馬を舞台にした「ゴースト・オブ・ツシマ」なんていうのがあるし、案外コミックやゲーム好きのほうが元寇には馴染みがあるかも。
あと、「鎌倉殿の13人」そのものは、そのもとになった「吾妻鏡」が竹宮恵子によってコミカライズされてる。ただかなり人間関係がややこしい群像劇のエピソードが関係もにわかに把握できないような唐突さで並列的に繋がれていくものだから理解のしづらさはむしろ「鎌倉殿」の上を行ってる。ということで大河の理解の助けになるかと思って読み始めたものの、結果は逆で大河の副読本としては役に立たず、むしろ出来事の連鎖を補完しメリハリをつけ、キャラクターを個性的に描き分けている「鎌倉殿」のほうが、参照することによってこのコミックの理解の助けになりそう。そう思うと簡単に説明しただけで理解が及ぶ前に突っ走っているところも多々あるものの、大人数の群像劇を的確に捌いていく三谷脚本の今回の大河の出来は相当いいってことだろう。
佐藤春夫 美しき町・西班牙犬の家 他六篇 岩波文庫
梅原猛 写楽 仮名の悲劇 新潮文庫
井沢元彦 逆説の日本史 5 中世動乱編 源氏勝利の奇跡の謎 小学館文庫 すべて古書110円。
写楽の正体って今ではどうやらほぼ定説といったものができあがってるようだ。ならこの本の結論は間違っているんだけど、その結論へ至る論理の筋道をたどるという点では今も楽しめるんじゃないか。
ちょうど今やってる大河、「鎌倉殿の13人」の時代に照準があってる内容だ。このシリーズのこの巻だけ、タイミングよく古書で見つけたので即購入。
増えた積みゲー。
ゼルダの伝説 スカイウォードソード 2900円
ブレス オブ ザ ワイルドもろくに進んでないまま放置状態なのに。
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