【洋画】 バイオハザード3

ただ一つ、ミラ・ジョヴォヴィッチだけがかっこ良ければそれで良いという映画かな。もうバイオハザードであることもどうでも良くなってきてるみたいでした。

☆ ☆ ☆

T-ウイルスの蔓延によって人類の大半がアンデッド(一応ゾンビじゃ無さそうなんで)と化し、砂漠化してしまった地球が舞台。
元凶のアンブレラ社は砂漠の地下の基地で「アリス」計画を発動し、アリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)のクローンを作ってはアリスに匹敵する個体を生み出そうと実験を繰り返してる。
一方アリス本人は砂漠を単独で行動しながら、安全な土地を探していた。そしてある場所でアラスカが安全と書かれたノートを見つける。
アリスとは離れ離れになっていたカルロス(オデッド・フェール)たちは生き残りを集めて武装車両部隊を作り、同じく安全な土地を捜し求めて砂漠を進んでいた。
やがてアリスとカルロス一行は再開を果たし、ともにアラスカを目指すことに決定、とりあえず、燃料や食料を確保するために砂漠と化したラスベガスに向かうことになる。
砂漠の地下で「アリス」計画を進めていたアイザックス博士(イアン・グレン)は、アリス本人が砂漠に現われたことを知って、アリス確保のために凶暴化させたアンデッドの大群をラスベガスに送り込むことにする。

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手順を踏んでるだけみたいなストーリー進行、どこかで観たようなアイディアをそのまま盛り込んだだけのシーンが単純に繋げてあるような、盛り上がらない場面展開。観たことある展開で単調になりかけたら、大音響吃驚演出でカンフル剤投入と、個々のシーンだけじゃなく映画そのものも既視感に溢れていて、これはと思って確認してみると、監督こそラッセル・マルケイと違ってたけど、脚本がやはり思ったとおり、あのポール・アンダーソンでした。
「イヴェント・ホライゾン」とほとんど同じ作り方。この人、映画を作る方法では、今も同じことを延々と繰り返し続けてる。

それでも物語のスタート地点は結構興味を引いていくうまい作り方をしてます。浴室で目覚めるアリスから始まって、シックな部屋を通り抜けてドアを開けてみれば、1作目に出てきたレーザーカッターの凶悪な部屋が目の前に現われる。アリスはそのレーザー・トラップをうまくやり過ごすんですが、その後に続くトラップの一つに引っかかって、絶命してしまいます。
始まったばかりなのにここで主役がアウト。
その後防御服を着た男たちが現われて、アリスの死体を処分することに。防御服の男はエレベータに乗って地上に出て行きます。地上に出ると一面の砂漠で、砂漠に張られたフェンスの外側ではアンデッドと化した人間がうじゃうじゃと徘徊してる。死体を投げ込んだ穴には山のようにアリス(のクローン)の死体が捨てられてる。

最初の浴槽というミクロな視点からちょっとづつ意表をつきながら、あまり不自然にでもなくマクロな視点の広大な砂漠まで繋いでいく。浴槽から砂漠まで、イメージ的にはおそろしく隔たりがあるのに、短時間で無理なく移っていくやり方は結構面白いです。
その後、砂漠を走る武装車両部隊なんかが出てきて、まるで「マッドマックス」みたいな世界が続くことになって、実はこういうイメージもそんなに嫌いじゃないので、この辺りまでは感心しながら観てました。

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でも人が動き出すと、これがまた見事なほど、全く駄目になってしまいます。
人を掘り下げて描き分けられないのに、集団で移動する部隊をいきなり登場させるものだから、出てくる人の大半がほとんど記号扱いです。見た目の区別がつくところくらいまでは一応行けるんだけど、それだけ。
どんな人なのか、世界がこんな風になってどう思ってるのか。希望を持ってるのか。希望を持ってる振りをしてるだけで絶望に蝕まれてるのか、そういったことが全然伝わって来ません。
アンデッドとの戦いでやられても、壁にかかった名札を取り外すくらいの違いで、多少個性があるとしても、アンデッドに噛まれたことを黙っていて次第にアンデッド化していくのを仲間からは隠してるというような、定型に当てはまるような行動をする人物ばかり。やられたことでこちらの感情まで揺さぶられてしまうようなキャラクターは一人も出てきませんでした。

ミラ・ジョヴォヴィッチに並ぶくらいの準ヒーローのカルロスもそういう扱いです。自己犠牲のシーンなのに、観ていて全然悲しくもない。画面では泣く人も出てくるけど、泣く人を出したら悲しいシーンになるかといえば、全然そんなことはないわけで、何か物凄い勘違いをしてるとしか思えません。

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ミラ・ジョヴォヴィッチはあのきついモデル顔がロングコートにブーツ、武器装具を一杯装着してるスタイルに良くあっていてかっこよかった。背景の砂漠にもマッチしてました。

そのミラ・ジョヴォヴィッチ演じるアリスですが、ほぼ無敵に近いほど強く、この映画では超能力さえ使ってその強さにさらに磨きをかけてました。空を覆い尽くすほど大量のアンデッド烏を一撃で焼き払ってしまいます。
いくらヒロインでもこれはちょっと強すぎ。ここまで強くしてしまったら、アクションシーンはなかなか成立し難いです。第一やられないと思って観てるから、全然はらはらしない。
ラスベガスで凶暴アンデッドの大群と渡り合う時、アリス以外の武装車両部隊の人がやられていくのも、その人の戦いの結果としてというより、たまたま無敵のアリスが近くにいて援護してくれなかったからと、何かただ運が悪かっただけみたいな印象になることもあって、あまり盛り上がりませんでした。
撮り方も今更感の強いスローモーションを使ったような画面でした。

最後の戦いはアンブレラの地下基地に再び戻っていくんだけど、せっかく砂漠の広大な光景を手に入れたのに、また閉じこもったような小さい空間に逆戻りで、クライマックスで舞台装置がスケールダウンしてしまいます。
ここでアンデッドに噛まれてタイラントと化したアイザックス博士との一騎打ちになるんですが、なぜ博士はあれを知らなかったんでしょう。
クローン・アリスをトラップに追いやって生き残るかどうかを試験してたのは博士自身なのに、なぜあのトラップのある場所に自分から喜んで入っていったのか、全く理解できません。

あの場所の素性なんて、アンブレラの社員でもないわたしでも知ってるのに…。

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Resident Evil 3 Trailer


最後の東京の地下鉄の看板に並んでる滅茶苦茶な漢字も酷かった。分かっていてやってるなら意図不明だし、分からずにあれで構わないとしたなら、このゲームの生誕の場所なのに、リスペクト無さ過ぎだと思います。

原題 Resident Evil: Extinction
監督 ラッセル・マルケイ
公開 2007年


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コメント

こんばんは。
これミラ・ジョボビッチがカッコよくて結構楽しめました。超能力でカラスを焼き払うところは、飛ぶ鳥を落とすどころか焼き鳥にする勢いでしたね(笑)。なんとなくマドマックス2な雰囲気も出ていました。
シリーズ通して製作・脚本がポール・アンダーソンなのですね。大味といいますかヒネリがないといいますか、もうちょっと頑張って欲しいと思いました。1作目のレーザーカッターは色んな意味で衝撃的でしたが。
今度の新作「デスレース」も同じような話しの組み立てになるのでしょうかね。ちょっと期待しているのですが・・・。

ガツンと応援♪凸

umetramanさんへ

umetramanさん、こんにちは。

焼き鳥っていう表現、面白いですね(笑。
わたしも「マッドマックス2」みたいな雰囲気好きですから、そういうところは面白かったです。

レーザーカッターの部屋はバイオハザードで一番の発想みたいな感じになってるから、これからもシリーズが続くのなら何回も目にしそうな気がします。もっとも回避の仕方を見せてしまったからもう無理かな。

ポール・アンダーソンの作品って、ここではあまり良い様には書いてないんですが、逆に見るとあるレベルのものは確実に保障してくれてる部分もある作品って云う感じに捉えてます。無難な面白さは楽しめるっていうか。
駄目な方でもいいから型破れのところが加わればもっと面白くなると思うんですけどね。
実はわたしも「デスレース」ちょっとは期待してたりして。

いつもガツンと応援有難う御座います♪
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